皆さん、カーボロネロって聞いたことありますか?キャベツの仲間ですが、”丸まらないキャベツ”なんです!秋冬の寒い時期に収穫でき、煮込み料理なんかにすると滋味深い味わいが最高ですよ!
今回は、そんなちょっと珍しいカーボロネロの有機栽培・育て方をご紹介します!
カーボロネロとは…?
カーボロネロとは、イタリア中部に位置するトスカーナ地方で栽培が盛んな「結球しないちりめん系のキャベツ」です。いわゆるイタリア野菜のひとつですね!
秋から冬にかけて収穫可能です。大きくなった葉を1枚1枚摘み取って収穫するので、年明け2月頃までなが~く楽しめます。耐寒性が非常に強く、霜が降りても耐え続けてくれます。
葉は若干硬いですが、噛めば噛むほど甘味や旨味も感じられる滋味深い味わいで、煮込み料理なんかにすると最高です!イタリア野菜ですので、特にオリーブオイルやトマトソース系とは相性抜群ですよ。
高い抗酸化力と栄養成分がある他、ビタミン・ミネラル類も豊富に含んでおります。君と一緒なら、厳しい冬も乗り越えられる~♪
栽培のポイント
カーボロネロは「葉ものタイプ」の野菜に分類されます。以下で詳しく説明しているので、まずはこちらをご覧ください!
カーボロネロは一般的な葉ものタイプとは異なり、葉を摘み取りながら長く収穫を楽しめます。ですので、養分を切らさないよう、定期的に追肥をするようにしましょう!
種まき&苗づくり
カーボロネロはちょっと珍しい野菜のため、皆さんの近所のホームセンターに苗が出回ることは少なのではないでしょうか?ですので、せっかくであればネットで種を取り寄せて、種から育苗してみましょう!(もちろん、ネットであれば苗も出回っています)
種まき
7月中旬~8月中旬ごろに128穴のトレイへ種を蒔きます。発芽率が低いので、余裕があれば1穴につき2粒ずつ蒔くと良いでしょう。
カーボロネロの発芽適温は15~20℃である一方で、この時期は35℃以上の猛暑日が連発する時期でもあり、温度管理が非常に難しいです。
金太郎のオススメは盆過ぎまで待つことです。「暑さ寒さも彼岸まで」と言いますが、彼岸までなんて待ってられません。ただ、彼岸より前は暑すぎでダメかと言われると、そうでもありません。盆を過ぎたあたりから、まだまだ暑いながらも、猛暑は徐々に落ち着いてきます。このタイミングが良いでしょう!
それにしても、この時期に15~20℃なんて無理だよ!
もちろん、そのまま野ざらしにすると上手くいかない。
遮光ネット(白)をかけた上で、風通しのいい場所に置いておくことだね。発芽適温は上回ってしまうけど、比較的発芽してくれるよ!虫が入らないように、防虫ネットをかけるのも忘れずに!
種まきから2週間後(間引き)
1週間ほどで発芽が揃い、2週間ほどで本葉が1枚で始めます。ここで生育の悪い方を間引き、もう少し生長してもらいます。
種まきから3週間後の様子(苗から栽培の場合はここから)
種まきから3週間ほどで本葉が2枚ほどになります。ここでいよいよ植え付け適期です!
土づくり
苗づくりと平行して土づくりをしておきましょう。
畝幅は65cmとし、以下の肥料を鋤きこんでおきます。その畝に、幅95cmで30cm間隔に2列ちどりで穴が空いている黒マルチを張ります。
カーボロネロの栽培期間は翌年2月頃までと非常に長いです。その間に水分や養分をしっかりと蓄えておけるような土づくりが必要です。そのためには、C/N比の高い堆肥を施用して、できれば夏場に太陽熱養生処理を行っておくといいでしょう。
植え付け
先述の苗づくりが完了、もしくはホームセンター等で苗を購入したら、45c~60m間隔の千鳥植え(2列)にします。その後、水をたっぷりとあげましょう。
植え付けた直後から虫が寄ってきます。特に、苗は赤ちゃんの状態なので、病害虫にとても弱いです。速攻で防虫ネットをかけましょう!
「防虫ネットは種まきから収穫まで」が鉄則です!
収穫!
種まきからおよそ2ヶ月、植え付けからおよそ1ヶ月でいよいよ収穫です!!長さ30cmほどになったら収穫適期。次々と出てくる細長い葉を下から順番に摘み取っていきましょう!
君の色、好きなんだよね。冬の日差しに照らされると、なんとも美しい…。
なが〜く収穫を楽しむには…?
カーボロネロは茎から葉を摘み取り収穫し、その後成長してもらい、また葉を摘み取ってというサイクルを繰り返して、なが〜く収穫可能です!上手く栽培すると、翌年3月頃まで、枚数で言うと1株あたり40枚ほど楽しめますよ!
そのためには、収穫する際には葉を”綺麗に”摘み取りましょう!これが意外と手間がかかります。残してしまうと腐ってそこから病害虫発生の温床になってしまいます。また、新たに葉を出し続けてもらう養分を切らさないよう、定期的に追肥しましょう!(詳細は後述)
追肥
初収穫を終えたら、2~3週間おきに下記の追肥を始めます。次々と収穫する葉は、光合成器官そのものです。光合成に関係するミネラルである苦土やマンガンは必須の養分ですので、切らさないように気を付けましょう!
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