家庭菜園で 「真っ赤でおしゃれなビーツを育ててみたいけど、難しそう…」「スーパーではなかなか売ってないから、自分で育ててみたい!」と思っていませんか?
そんな方におすすめしたいのが 「ビーツ」!鮮やかな赤色と土のような独特の甘みが魅力で、サラダやスープ、ピクルスなど使い道もいろいろ。実は病害虫に比較的強く、家庭菜園初心者でも育てやすい野菜なんですよ。
この記事では、これまで200種類以上の野菜を育ててきた金太郎が、ビーツの特徴・栽培カレンダー・種まきから収穫までの育て方のステップを、実際の栽培経験や失敗談を交えながら家庭菜園初心者向けに分かりやすく解説します!
- ビーツの特徴と家庭菜園でおすすめな理由
- 中間地での種まき時期・発芽日数・栽培カレンダー(春作・秋作)
- 発芽をそろえる種まきのコツと間引きのタイミング
- 追肥なし・予防第一で育てる病害虫対策と収穫の目安
ビーツとは|特徴・家庭菜園でおすすめな理由

| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 科名 | ヒユ科(アカザ科) |
| 発芽適温 | 15~30℃ |
| 生育適温 | 15~20℃ |
| 栽培の難易度 | ★★☆ |
| 栽培適期(中間地) | 春作:3~5月まき/6~7月収穫 秋作:8~9月まき/11~12月収穫 |
| 種まき~収穫までの日数(栽培期間) | 約60~90日 |
| 発芽日数 | 約7~14日 |
| 畝幅・株間 | 畝幅75cm・5列15cm間隔 |
| 収穫の目安 | 根の直径が5~7cmになった頃 |
ビーツは「食べる輸血」とも呼ばれるほど栄養豊富で、芯まで真っ赤な色とほんのりした甘みが魅力の根菜です!ボルシチで知られるロシア料理の定番でもあり、サラダやスープ、ピクルス、ローストなど使い道もいろいろ。ホウレンソウと同じヒユ科(アカザ科)の仲間で、根だけでなく葉もおいしく食べられますよ。
そんなビーツが、家庭菜園でおすすめな理由を3つ紹介します!
①スーパーではなかなか手に入らない栄養満点の彩り野菜
ビーツ最大の魅力は、なんといっても芯まで真っ赤な鮮やかさと、栄養価の高さです!スーパーではなかなか見かけず、見つけても1個で意外といいお値段…なんてことも。それを家庭菜園なら、好きなだけ採れたてで楽しめるのが大きな魅力ですよね。
サラダやスープ、ピクルスはもちろん、薄くスライスして料理に添えるだけで食卓がパッと華やぎます。金太郎も初めて自家製ビーツでボルシチを作ったとき、「これが畑で採れるなんて!」と感動したのを覚えています。
金太郎スーパーで売ってないからこそ、育てがいバツグン!採れたてのビーツは色も味も格別だよ。
②病害虫に比較的強く初心者でも育てやすい
ビーツは病害虫に比較的強く、栽培しやすい野菜です!発芽さえうまくいけば、あとは手をかけすぎなくてもぐんぐん育ってくれます。アブラナ科の葉ものほど虫にヤラれにくいので、家庭菜園初心者でも育てやすい野菜なんですよね。
もちろん「強い」といっても無敵ではないので、金太郎は予防第一の対策はきちんとしています。とはいえ、大きなトラブルが少なく育てやすいのは間違いありません。「根ものは難しそう」というイメージがある方こそ、まずはビーツから始めてみるのがおすすめです!
③根も葉も丸ごと味わえて春・秋の年2回楽しめる
ビーツは根だけでなく、若い葉もサラダや炒めもので食べられるのがうれしいポイント!スイスチャード(フダンソウ)の仲間なので、間引いた葉まで無駄なくいただけます。栽培期間も約60~90日と比較的短めで、生育が早いのも初心者にやさしいところですよ。
しかも春作・秋作の年2回栽培できるので、栽培チャンスが多いのも魅力。金太郎は、暑さ寒さがやわらぐ春と秋に分けて育てて、長い期間ビーツを楽しんでいます!



根も葉も食べられて、春と秋に育てられる。コスパも楽しみも大きい野菜だよ!
ビーツの栽培カレンダー(中間地ベース|種まき時期・収穫時期)


ビーツは中間地では、春作(3~5月まき/6~7月収穫)と秋作(8~9月まき/11~12月収穫)の年2回育てられます。種まきから収穫までは約60~90日と比較的短めで、生育適温は15~20℃ほど。暑さ寒さがやわらぐ春と秋が、ビーツにとって過ごしやすい時期なんですよ!
ビーツの発芽適温は15~30℃ですが、真夏や真冬の極端な高温・低温の時期にまくと発芽がそろわないので、適期を逃さないことが大切です!とくに春作は、まだ寒い時期に小さな苗が低温に当たると「とう立ち」しやすくなるので、早まきしすぎないのがポイント。栽培時期は地域によって前後するので、寒い地域・暖かい地域それぞれで少し調整してくださいね。



春と秋、どちらも「暑すぎ・寒すぎ」を避けてまくのがコツ!迷ったら気候の安定した秋作が育てやすいよ。
ビーツの栽培で失敗しやすい3つの原因と対策
育て方を解説する前に、ビーツ栽培で失敗しやすい3つの原因と対策をご紹介します!先に押さえておくと、栽培成功率がグッと上がりますよ。
①種皮がかたく乾燥で発芽がそろわない
ビーツ栽培でいちばんつまずきやすいのが、この「発芽」です。ビーツの種はかたい果肉(種球)に包まれていて吸水しにくく、乾燥にも弱いので、土がカラカラのままだと発芽がそろわず歯抜けになってしまいます。
対策はシンプルで、ポイントは次の3つです!
- 種まき前に一晩水につけて吸水させておく
- 覆土は1cmほどにし、まいたあとは軽く押さえる
- 発芽までは土を乾かさないようこまめに水やりする
金太郎も以前、種をそのまままいて乾燥させてしまい、半分くらいしか発芽しなかったことがあります…。それ以来、一晩水につけてからまくようにしたら、発芽がそろうようになりましたよ!具体的なやり方は、育て方ステップの③で詳しく紹介しています。



ビーツも「発芽させれば半分成功」!種は一晩水につけて、まいたら乾かさないのが鉄則だよ。
②種まきが遅れて暑さ・寒さの前に太りきらない
ビーツの根がぐんぐん太る適温は15~20℃ほど。種まきが大幅に遅れると、本格的な暑さ(春作)や寒さ(秋作)が来る前に十分太れず、小さなビーツで終わってしまうことがあります。とくに春作は、遅れると梅雨明けの暑さに突入してしまい、生育が止まりやすいんですよね。
対策は、中間地では春作は3~5月、秋作は8~9月のまき時を守ること!金太郎も「もう少し涼しくなってから…」とのんびり構えた年は、生育が間に合わず細めのビーツばかりに。適期を逃さないのが、しっかり太らせる一番のコツですよ。



「ちょうどいい気温」の期間にしっかり育てるのがポイント!まき時を逃さないでね。
③害虫に葉を食べられる
ビーツは病害虫に比較的強い野菜ですが、それでも若い葉はヨトウムシやアブラムシなどに食べられることがあります。とくに、防虫ネットを張り忘れたり、裾に隙間があってそこから入られたりすると、あっという間にヤラれるんですよね…。
対策は、種まき直後から防虫ネットをぴっちり張り、裾を土でしっかり押さえること!ネットを外したあとに害虫が出てきたら、ゼンターリとフーモンを早めに散布します。金太郎もネットの裾に隙間ができていた年に、ヨトウムシに葉をかじられてしまったことが…。具体的な防虫ネットや薬剤の使い方は、育て方ステップの③・⑤で詳しく紹介しています。



「強いから大丈夫」と油断は禁物!防虫ネットの裾の隙間はしっかりふさいでおこうね。
栽培で準備するもの
ビーツの栽培で準備するものは以下のとおり。種とシンプルな資材があれば始められますよ!
- ビーツの種
- 元肥
- 牛糞堆肥(完熟) … 2~3ℓ/㎡
- 化成肥料(8-8-8) … 100g/㎡
- カキ殻石灰 … 150g/㎡
- 5列15cm間隔の穴あき黒マルチ(畝幅75cm用・幅95cm)
- 防虫ネット・トンネル支柱(種まき直後から使用)
- 生育中の病害虫対策(ゼンターリ・フーモン・Zボルドー)
ビーツのおすすめ品種1選!
金太郎のおすすめは定番の「デトロイト」です!種は、ホームセンターや園芸店でもよく出回っていて、ネットショップでも手軽に購入できます。春まき・秋まきシーズンには店頭にも並びやすいので、見かけたらぜひチェックしてみてください!赤色の定番種のほか、輪切りにすると渦巻き模様になる品種など、いろいろな種類があるのも楽しいですよ。



デトロイトは”ザ・ビーツ”といった定番品種で、柔らかく甘みもあるのでサラダでも煮込みでもおいしい。
ビーツの育て方6ステップ(家庭菜園向け)
ビーツの具体的な育て方は以下のとおり。順番に詳しくご紹介していきます!
①種まき1週間前までに土づくりする


【作業時期:種まきの1週間前まで(中間地で春作は3月頃/秋作は8月頃)】
種まきの1週間前までをメドに、元肥として以下をすき込んでおきましょう。
- 牛糞堆肥(完熟) … 2~3ℓ/㎡
- 化成肥料(8-8-8) … 100g/㎡
- カキ殻石灰 … 150g/㎡
ポイントは、ゆっくり長く効く一発肥料ではなく、ふつうの化成肥料を使うこと!ビーツは追肥なしの元肥一発で育て上げ、根が太り始める頃に肥料が切れていくのが理想です。肥料がいつまでも残っていると、葉ばかり茂って根が太らなくなってしまいますよ。
また、ビーツはヒユ科で酸性土壌をやや嫌うので、カキ殻石灰で土の酸度を整えておくのがおすすめです。土はできるだけ深く、細かくふんわり耕しておくと、根がきれいに太りやすくなりますよ。



ビーツは追肥なしの一発勝負!最初の土づくりで完熟堆肥と化成肥料をしっかり入れておこうね。
家庭菜園における土づくりのやり方全般について知りたい方は、家庭菜園の土づくりガイドで分かりやすくまとめているので、ぜひあわせてチェックしてみてください!
②畝を立てて5列15cm間隔の穴あき黒マルチを張る
土づくりができたら、いよいよ畝立てとマルチ張りです。その手順を見ていきましょう!


土づくりができたら、幅75cmの畝を立てます。ビーツは根を太らせる野菜なので、固い層や小石など障害物があると形がいびつになりがち。深くまでふんわり耕しておきましょう。
→[畝の作り方ガイドはこちら!]
ビーツは、マルチを張る前の段階で土の中の病害虫対策に使える農薬がほとんどありません。そこで金太郎は、夏をはさむ秋作の前などに「太陽熱消毒」をすることがあります。真夏の高温を利用して、土の中の病原菌や害虫、雑草の種を一気にリセットできる方法ですよ。
→[太陽熱消毒のやり方はこちら!]



土の中の害虫予防は「事前の太陽熱消毒」がたよれる手!真夏の日差しがいい仕事をしてくれるよ。


準備ができたら、5列15cm間隔の穴あき黒マルチを張ります。穴あきマルチを使えば株間が一気に決まって作業がぐっとラクになりますし、黒マルチは雑草を抑え、地温と土の水分を保ってビーツの初期生育を助けてくれますよ。マルチは土が湿っているうちに、ピンと張るのがきれいに仕上げるコツです!
→[一人でも綺麗に張れるマルチの張り方はこちら!]
→[マルチの種類と選び方ガイドはこちら!]
③種まきし、防虫ネットを張る


ビーツの種はかたい果肉に包まれているので、金太郎は種まきの前に一晩水につけて吸水させてからまいています。ひと手間ですが、これだけで発芽のそろい方がぐっと良くなりますよ!




【種まき時期:中間地で春作は3~5月/秋作は8~9月|株間:5列15cm間隔】
マルチの穴に1穴1粒ずつまきます。ビーツの種は、ひと粒に見えても実は果肉のかたまりで、その中に2~3粒の種が入っているので、1粒でも数本の芽がまとまって出てきます。覆土は1cmほどにし、まいたら土を軽く押さえてたっぷり水やりしておきましょう。


あわせて、種まき直後から防虫ネットを張ります。ビーツは比較的虫に強いとはいえ、若い葉はヨトウムシやアブラムシなどに狙われることがあるので、物理的にシャットアウト!葉がネットの中でパンパンになるまで張りっぱなしでOKですが、裾に隙間があると虫が入るので土でしっかり押さえてください。
→[防虫ネットの張り方はこちら!]
ビーツは発芽まで7~14日ほどかかります。この間に一番気をつけたいのが、発芽まで土を乾かさないこと!種が乾くと発芽がそろわなくなるので、表面が乾いたらこまめに水やりをして、しっかり湿り気を保ちましょう。



ビーツは「発芽が揃えば大成功」!まいたあとは乾かさない。
④発芽がそろったら1株に間引く




ビーツの種は1粒から数本の芽が出てくるので、発芽がそろったら、生育の良い1株だけを残して間引きます。込み合ったまま放っておくと、株どうしが場所や養分を取り合って、根がうまく太らなくなってしまうんですよね。実際にやってみて分かったのは、早めに1本に絞ったほうが、残した株がしっかり太るということ。



ハサミで根元から切ると、残す株を傷つけない。
⑤ゼンターリ・フーモン・Zボルドーで病害虫を予防する




防虫ネットの守りは、いつまでも続くわけではありません。葉がパンパンになってネットを外したあとには、呼んでもないのに害虫がやって来ます…。
- ゼンターリ … 1ml/L
- フーモン … 1ml/L
- 水 … 適量(1㎡あたり150~500mlが目安)
害虫が発生した場合、金太郎はゼンターリとフーモンを混用して散布するようにしています!ゼンターリは有機栽培でも使える微生物農薬で、ヨトウムシなどイモムシ系に効果バツグン。フーモンは展着剤で、薬剤を葉にしっかり付着させてくれるとともに、アブラムシなど小さな害虫の気門を塞いで物理的に退治してくれます。
→[ゼンターリの詳しい効果・使い方はこちら!]
→[展着剤フーモンの詳しい使い方・混用方法はこちら!]



害虫が小さいうちに散布するのがポイント!大きくなると効きにくいよ。
害虫対策の全体像について知りたい方は、以下の記事で詳しくまとめているので、ぜひあわせてチェックしてみてください!
病気対策には、予防効果の高い「Zボルドー」を「フーモン」と一緒に散布します。
- Zボルドー … 2ml/L
- フーモン … 1ml/L
- 水 … 適量(1㎡あたり150~500mlが目安)
金太郎は、種まきから2~3週間後と1か月後の少なくとも2回、予防的に散布するようにしています。病気が発生していなくても、予防のために散布するのがポイント!それでも病気が出てしまった株は、まわりに広がる前に早めに抜き取って処分しましょう。
→[Zボルドーの詳しい効果・使い方はこちら!]
ゼンターリはZボルドーなどアルカリ性の強い薬剤との混用を避けるようラベルに記載があるので、Zボルドーとは散布する週を分けるようにしましょう。各薬剤はラベル記載の使用量・回数を守り、ビーツへの登録を必ず確認してから使ってくださいね。
病気対策の全体像について知りたい方は、以下の記事で詳しくまとめているので、ぜひあわせてチェックしてみてください!
⑥根の直径が5~7cmになったら収穫する


【収穫時期:中間地で春作は6~7月/秋作は11~12月|種まきから約60~90日】
ビーツの収穫の目安は、マルチの穴からのぞく根の肩(首)の直径が5~7cmほどになった頃です!葉の付け根を持ってまっすぐ引き抜けば収穫完了。


スポッと抜ける感触が気持ちよくて、何度やってもワクワクします!
金太郎は、生育の早い株から少しずつ抜いて「採れたて」を楽しんでいます。大きくなりすぎると「す」が入って食感が悪くなるので、太りすぎる前に採りきるのがポイントです!採れたては生でも食べられますが、ゆでたりローストしたりすると甘みが増しておいしいですよ。残った分は葉を落とした上で新聞紙に包んで冷暗所で保存すれば、しばらくおいしくいただけます。



採れたてのビーツは色も鮮やか!まずはシンプルにゆでて、サラダで味わってみてね。
ビーツ栽培でよくある質問(Q&A)
最後に、ビーツの栽培でよくある質問を紹介します。家庭菜園初心者がつまずきやすいポイントをまとめたので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
まとめ:ビーツの栽培で大切なポイント
ここまで、ビーツの特徴や栽培カレンダー、育て方などについて、実際の栽培経験や失敗談を交えながら解説してきました!
- 中間地では春作(3~5月まき)・秋作(8~9月まき)の年2回育てられる
- 種は一晩水につけ、覆土は1cm・発芽まで土を乾かさない
- 発芽がそろったら1株に間引き、元肥のみ・追肥なしで太らせる
- 根の直径が5~7cmになったら、太りすぎる前に収穫する
ビーツは、芯まで真っ赤で栄養豊富、スーパーではなかなか手に入らない、家庭菜園にぴったりの野菜です!発芽のコツと間引きさえ押さえれば、病害虫にも比較的強く初心者でも育てやすいので、ぜひ本記事を参考にビーツの栽培にチャレンジしてみてください!
他のおすすめ根もの野菜の育て方はこちら!
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