秋冬に欠かせない野菜と言えば「白菜」!鍋や炒め物などに大活躍ですが、「大き過ぎて食べきれない」「冷蔵庫のスペースを取り過ぎる」なんて困った経験はありませんか…?
そこでオススメしたい白菜が「タイニーシュシュ」!コンパクトなミニ白菜で短期間で収穫でき、家庭菜園でも育てやすい品種です。
本記事では、ミニ白菜「タイニーシュシュ」の種まき~収穫までの育て方・栽培方法について、家庭菜園初心者向けに分かりやすく解説します。

この記事は、以下のような人におすすめ!
- 家庭菜園で白菜を育ててみたい
- 通常の白菜は大きすぎて困っている
- ミニ白菜のおすすめ品種を教えてほしい
この記事を読んで、一緒にタイニーシュシュを育ててみましょう!
ミニ白菜「タイニーシュシュ」とは?


| 科名 | アブラナ科 |
| 発芽適温 | 20~25℃ |
| 生育適温 | 20℃前後 |
| 収穫までの期間 | 種まきから約50~65日 |
タイニーシュシュはお手軽サイズのミニ白菜です。
通常の白菜と同様に鍋や炒め物はもちろん、生でも柔らかいのでレタス感覚でポリポリ食べられるサラダ白菜でもあります!

通常の楽しみ方はもちろん、若どりしてサラダ白菜としても楽しめる
家庭菜園でタイニーシュシュをおすすめする理由3つ
タイニーシュシュは家庭菜園でもぜひおススメしたい野菜の一つです!その理由を順番に説明していきます。
①ミニ白菜で食べ切りやすい

通常の白菜は重さ約2kg、大きいと3kgを超えるものもあります。大きすぎて食べ切れなかったり、冷蔵庫のスペースを圧迫して困ることもありますよね…。
一方で、タイニーシュシュは約1kgと通常より一回り以上小さいミニ白菜です!ちょうど家族で食べ切りやすいサイズ感でオススメですよ!

片手で持てるくらいの大きさ
②夏場もOK!栽培できる期間が長い
タイニーシュシュはなんと夏場にも栽培できます!
通常、白菜は秋冬野菜ですから、夏に種を蒔いて秋~冬にかけて収穫していきます。しかし、タイニーシュシュは暑さに強い性質を持っているため、4月下旬〜9月中旬まで種まき可能!より長く栽培することができますし、種を余らせにくくなるのも嬉しいポイントですね。

秋冬はもちろん、春も夏も白菜を楽しめるな…!
③栽培期間が短く育てやすい
| 品種 | 収穫までに必要な日数の目安 |
|---|---|
| タイニーシュシュ | 50~65日 |
| 中生品種(普通の白菜) | 75~80日 |
| 晩生品種(普通の白菜) | 100~120日 |
通常、白菜は中生品種で75~80日、晩生品種で100~120日ほど必要です。栽培期間が長いと病害虫のリスクも増して難易度も上がります。
一方で、タイニーシュシュはなんと種まきから約50~65日で収穫できます!栽培期間が短いので病害虫のリスクも減らすことができ、家庭菜園でも失敗しにくい白菜ですよ!
タイニーシュシュの栽培時期

【種まき~収穫までの日数:50~65日】
タイニーシュシュは4月下旬〜9月中旬まで種まきします。育苗期間はポリポットで約1か月ほど。発芽すると葉や茎をぐんぐん成長させ、植え付けから20〜35日ほどで収穫!といったイメージです。

本当にあっという間に成長する
タイニーシュシュ栽培で準備するもの
- タイニーシュシュの種
- 元肥
- 堆肥 … 3ℓ/㎡
- 化成肥料 … 100g/㎡ (または有機発酵肥料 … 200g/㎡)
- かき殻石灰 … 150g/㎡
(育苗する場合)
- ポリポット(直径9cm)またはセルトレイ(128欠または200欠)
- 育苗培土
タイニーシュシュの種はどこで売ってる?
タイニーシュシュの種は身の回りのホームセンター等の種苗コーナーで販売されているかと思います。
ネット通販の場合は以下より購入いただけます!
タイニーシュシュの育て方5ステップ
タイニーシュシュの具体的な育て方は以下のとおり。順番に詳しくご紹介していきます!
①育苗(苗を作る場合)
【育苗期間の目安:20~30日】
タイニーシュシュの育苗方法を説明します。少し育てる場合はポリポット、たくさん育てる場合はセルトレイを活用するのがオススメ!
- STEP①種まき


【発芽適温:20~25℃】
ポリポット(直径9cm)に育苗培土を入れ、種を3粒ずつ蒔きます。覆土をかけてしっかり鎮圧し、水をたっぷりやります。以降、乾かさないようにしながら、発芽適温を確保します。
- STEP②間引き

本葉1~2枚の頃、成長の良い株を1本残して残りを間引きます。
- STEP③育苗完了

本葉4~5枚になったら植え付け適期です。植えつけましょう!
- STEP①種まき


【発芽適温:20~25℃】
セルトレイ(128欠または200欠)に育苗培土を入れ、種を1粒ずつ蒔きます。覆土をかけてしっかり鎮圧し、水をたっぷりやります。以降、乾かさないようにしながら、発芽適温を確保します。
- STEP②育苗完了

本葉2~3枚ほどになったら植え付け適期です。植えつけましょう!
育苗については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
②土づくり

植え付けの1週間前までをメドに、元肥として以下をすき込んでおきます。
- 堆肥 3ℓ/㎡
- 化成肥料 100g/㎡(または有機発酵肥料 200g/㎡)
- かき殻石灰 150g/㎡


元肥をすき込んだら幅65cmの畝を立て、マルチを張ります。春・秋まきでは地温を確保できる「黒マルチ」、夏まきでは地温上昇を抑えられる「白マルチ」がおすすめ!
時間があれば「太陽熱養生処理」をしておきましょう!詳しく解説している記事がありますので、参考にしてみてください。
③植え付け(または直まき)


【生育適温:20℃前後】
畝幅65cmの場合、タイニーシュシュの植え方は3列30cm間隔とします。植え付け穴を掘り、そこに水をたっぷりやります。水が引いたら、苗を植え付けましょう!
植え付けの際、水にリキダスを入れると活着が良くなります!詳しくは以下の記事で解説しています。
畑に直まきする場合


【発芽適温:20~25℃】
畑に直まきする場合、準備した畝に3列30cm間隔で種を3粒ずつ蒔きます。その後、覆土をしてしっかり鎮圧し、水をたっぷりあげます。
本葉2~3枚の頃、生育の良い株を1本だけ残し他は間引きます。以降は育苗した場合と同様の手順です。

アルバリン粒剤は種まき時に使えないし、育苗するのがオススメ。
④病害虫対策


タイニーシュシュは病害虫が発生しやすい野菜です。害虫・病気とも早め早めに対策を講じましょう!
害虫対策
葉を食べる系害虫:ヨトウムシ、コナガ、アオムシ、ハモグリバエ類など
養分を吸う系害虫:アブラムシなど
タイニーシュシュにはヨトウムシやコナガなどが発生しやすいです。特にヨトウムシが発生すると葉をバリバリ食べられるので要注意!


家庭菜園での害虫対策は「防虫ネット」と「ゼンターリ」がオススメ!
防虫ネットを張ると害虫の侵入を物理的に防ぐことができます。防虫ネットの張り方は以下の記事で詳しく解説しています。
農薬を使う場合は「ゼンターリ」がおすすめ!BT菌を有効成分とする生物農薬で、ヨトウムシなどのイモムシ系害虫に有効です。野菜類で登録があり、有機栽培でも使用することができますよ!以下の記事で詳しく解説しています。
病気対策
カビ(糸状菌)の病気:べと病、根こぶ病、黒斑病、白斑病など
細菌(バクテリア)の病気:軟腐病など
タイニーシュシュを含むアブラナ科野菜は害虫のイメージが強いですが、病気への対策ももちろん重要です。

病気が出ずに順調に成長していたとしても、油断は禁物。少なくとも結球し始める頃に1回は殺菌剤を散布すると良いです。

結球後では内側に散布できない。結球する前に殺菌剤を内側にしっかり入れておくイメージ。
家庭菜園での病気対策は「Zボルドー」がオススメ!糸状菌から細菌による病気まで幅広い病気の予防に有効で、野菜類で登録があり、有機栽培でも使用することができます。以下の記事で詳しく解説しています。
⑤収穫!


タイニーシュシュは植え付けから20~35日ほどで収穫期を迎えます。


上から手で押して詰まっていれば、タイニーシュシュの収穫適期です!外葉と結球部の間に包丁を入れて収穫しましょう。

気になる大きさですが、頑張れば片手で持てるくらいです。このくらいのサイズであれば、大きすぎず小さすぎず、食べ切るのにちょうど良さそうです!

一気に収穫期が来て食べきれなさそう!どうすれば良い?

タイニーシュシュは結球し始める頃から収穫してもOK!収穫期を前倒しすると食べられる期間が長くなるし、柔らかくてサラダにしても美味しいよ!
まとめ:タイニーシュシュ栽培で大切なこと
ここまで、タイニーシュシュの育て方をご紹介しました。
タイニーシュシュはコンパクトなミニ白菜!食べ切るのにちょうど良い
50~65日程度で収穫でき、夏場でも育てられる
夏場でもOK!4月下旬〜9月中旬まで種まきでき、50~65日ほどで収穫可能
害虫も大好物!防虫ネットを張るなど病害虫対策は万全に
手で押してしまっていたら収穫適期!結球し始める頃から収穫しても美味しい
タイニーシュシュはコンパクトなミニ白菜であり、加熱でも生でも美味しく楽しめる品種です。短期間で収穫できて、家庭菜園でぜひオススメしたい白菜です!
ポイントは害虫対策!面倒ではありますが、害虫は良く発生するため、害虫対策はきっちり行いましょう!ここを抑えられれば、成功はグッと近づきます。
ぜひ本記事を参考にタイニーシュシュを育ててみましょう!









