【レタスの栽培】結球しないのはなぜ?家庭菜園でも失敗しない定植から収穫までの育て方を解説!

葉もの

シャキッとした歯ごたえとみずみずしさがたまらない”レタス”。サラダには欠かせないですし、常に冷蔵庫にいてほしい野菜ですよね!

今回は、そんなレタスの栽培方法・育て方をご紹介します。

金太郎
金太郎

この記事は、以下のような人におすすめ!

  • レタスを栽培してみたい
  • レタスの植え付け時期や収穫時期を知りたい
  • レタスが結球しない原因は?

暑さや病害虫に弱く、育てにくいイメージを持つ方も多いかもしれませんが、コツをつかめば立派なレタスを育てることができます!

この記事を読んで、一緒にレタスを育ててみましょう!

 



レタスとは

レタス

レタスはキク科の葉物野菜の一つです。結球する「玉レタス」をはじめ、結球しない「リーフレタス」や「茎レタス」、半分くらい結球する「ロメインレタス(コスレタス)」や「サラダ菜」など、様々な種類があります。

それぞれのオススメ品種はこちらでご紹介しています。

金太郎
金太郎

栽培方法は基本的に同じ。ロメインレタスは普通のレタスより肥料を少し多めにする。

レタスに最適な栽培時期はいつ?

レタスの栽培カレンダー

レタスは生育適温15~20℃と涼しい気候を好むことから、主に春まきと秋まきの2つの作型があります。

  • 春まき:3~4月植え、5~6月収穫
  • 秋まき:8~9月植え、11月収穫

どちらかと言えば、「春まき」がオススメです!

冬の寒さで病害虫が一気に減るため、大事な初期成育でやられにくくなります。また、気温が徐々に上がるにつれて病害虫が増えてきても、その頃にはレタスはある程度の大きさになっているのでそこまで大きなダメージを受けることはありません。

一方で、秋まきはまだまだレタスにとっては暑い時期に植えなければならないですし病害虫も多いので、栽培の難易度は上がります。

 



レタス栽培の特徴とポイント

レタスはちょっと繊細な野菜です。あらかじめ知っておきたいレタス栽培の特徴とポイントを4つご紹介します。

1.レタスは高温に弱い野菜

レタスは春または秋の涼しい時期に栽培するようにしましょう!

レタスの生育適温は15~20℃と涼しい気候を好み、高温には非常に弱いです。25℃以上になると、玉が肥大しなくなったり、トウ立ちしてしまう恐れがあります。また、種を蒔いても休眠状態に入ってしまって発芽率が悪くなります。

レタスに元気に育ってもらうためにも、適切な栽培時期を守りましょう!

2.乾燥と過湿に注意し、マルチで土壌水分を安定させる

レタスの根は浅根性で地中に浅く張る性質を持っています。晴れが続くともちろん地表から乾燥していきますので、乾燥には弱いです。

また、レタスは過湿も嫌います。水はけが悪かったり長雨が続くと根腐れを起こしたり病害虫が発生しやすくなります。

これらの対策として、畝にマルチを張ると土壌水分の急激な変化を抑えることができますよ。

3.レタスは発芽に光を必要とする好光性種子

レタスを種から栽培する場合、種まき後は土をごく薄くかけるようにしましょう。

と言いますのは、レタスは発芽時に光を必要とする好光性種子だからです。他の野菜と同じように覆土をすると、光が通りにくく発芽率が落ちてしまいますので注意しましょう。

この際に注意したいのが乾燥です。覆土がごく薄くなるともちろん乾燥しやすくなってしまいます。上から不織布をかけたりこまめに水やりをするなどして、乾燥しないようにしましょう!

4.生育後期は徐々に肥効を抑えて結球を促す

レタスの生育ステージと肥効

レタスの生育ステージをざっくり分けると、結球開始を境に、生育前半のカラダづくり期と生育後期の球肥大期に分けることができます。

まずは養分の生成工場である葉茎を大きくしてもらうため、生育前半から効く即効性のある元肥を十分施用してください。肥効が緩やかに続くぼかし肥料を使うのがオススメです。

生育後期に入るとレタスは結球を始め、玉を大きく肥大させて栄養を貯め込みます。このとき、レタスがスムーズに結球するポイントは肥効を徐々に抑えること」です。

いつまでもチッソが効いていると、カラダを大きくする栄養成長がだらだらと続き、なかなか結球してくれません。生育後期には基本的に追肥せず、徐々に肥効を抑えてレタスの結球を促しましょう。

金太郎
金太郎

施肥は元肥だけで十分!肥料の与えすぎには注意しよう。

 



レタスのおすすめ品種

せっかく家庭菜園するなら、食べたい品種を色々チャレンジしてみましょう!

レタスのおすすめ品種は以下のとおり

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金太郎
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玉レタスならこの品種!植え付け後、1か月半ほどで収穫できる極早生種。抽苔しにくく耐暑性もあり栽培しやすい。ペレット種子で蒔きやすい

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金太郎
金太郎

外側はリーフレタス、内側は玉レタスのような半結球タイプのレタス。葉が厚く美味しい!極晩抽性で抽苔しにくく耐暑性がある。また、生育は遅めなので一気に食べきれない家庭菜園でも長く楽しめる品種。

金太郎
金太郎

ロメインレタスだとこの品種!抽苔しにくく結球しやすいので家庭菜園でも栽培しやすい。ペレット種子で蒔きやすい。施肥量は普通のレタスの2割増しで。

 



レタスの具体的な育て方

レタスの具体的な育て方は以下のとおりです。順番に詳しくご紹介していきます!

1.種まき&育苗(種から育てる場合)

少し育てる場合はポリポット、たくさん育てる場合はセルトレイを活用するのがオススメです!

以下でそれぞれの手順を説明します。

種まき&育苗の手順(ポリポット)
  • STEP①

    ポリポット(直径7.5~9cm)を用意し、種まき培土を入れる

  • STEP②

    ポリポット一つにつき種を3~4粒ずつ蒔く

  • STEP③

    土をごく薄く(種が見えるか見えないか程度)かけ、水をたっぷりやる。以降、乾かさないようにこまめに水やりをする。

  • STEP④

    種まきから2週間ほどで本葉が1~2枚になります。そのタイミングで成長の良い株を1本残して残りを間引きます。

  • STEP⑤

    本葉4~5枚になったら植え付け適期です。畑に植えつけましょう!

種まき&育苗の手順(セルトレイ)
  • STEP①

    セルトレイ(128欠)を用意し、種まき培土を入れる

  • STEP②

    1穴につき1粒ずつ種を蒔く

  • STEP③

    土をごく薄く(種が見えるか見えないか程度)かけ、水をたっぷりやる。以降、乾かさないようにこまめに水やりをする。

  • STEP④
    レタスの育苗

    種まきから1か月程度、本葉2~3枚で植え付け適期です。畑に植えつけましょう!

徒長させない育苗のポイント

レタスは生育適温である15~20℃を超えたり、光が不足すると徒長しやすくなります。

徒長した苗をそのまま畑に植えると風で折れたり病害虫に弱くなったりして、良いレタスにはなってくれません。徒長してしまうともう手遅れですので、育苗の段階からがっちりした良い苗になってもらう必要があります。

徒長させないポイントは「水管理」。朝にたっぷり水をやって、夕方には表面が乾く程度に水やりをすれば徒長しにくくなりますよ!

また、種まき時の覆土の代わりとして「イネニカ」を使うと胚軸の太いガッチリした苗になりますよ。

2.土づくり

「1.種まき&育苗(種から育てる場合)」と並行して土づくりをしておきましょう。

土づくりの手順
  • STEP①

    植え付けの1週間前までに以下の肥料をすきこみます。

    土づくり時にすきこむ肥料
    • 堆肥 2kg/㎡
    • 卵殻 100g/㎡
    • 発酵有機肥料 200g/㎡
    • ミネラル肥料 60g/㎡
  • STEP②
    土づくり

    幅75cmの畝を立て、その上に幅95cmのマルチを張っておきます。春まきでは地温を上げる黒マルチ、秋まきでは地温抑制効果のある白黒ダブルマルチやシルバーマルチがオススメ。

時間があれば「太陽熱養生処理」をしておきましょう!詳しく解説している記事がありますので、参考にしてみてください。

金太郎
金太郎

太陽熱養生処理をすれば、あっという間に団粒構造の発達した”良い土”ができるよ!

 



3.植えつけ

「1.種まき&育苗(種から育てる場合)」にて育苗が完了しましたら、いよいよ植え付けです!

苗を購入する場合は、本葉4~5枚で葉色が濃く生き生きとした苗を選びましょう。

レタスの植え付け間隔

こちらの画像は「2.土づくり」で立てた畝を上から見た場合の植え付けイメージです。このように、用意した苗は3列30cm間隔に植えつけてください。

プランター栽培の場合は、幅50cm×奥行き20cm×高さ20cm程度で2株、幅65cm×奥行き20cm×高さ20cm程度で3株が目安です。

植え付けで大事なのは”苗の活着”

苗を植え付けた後に大事なのは、畑にしっかりと根付いてくれることです。

いくら良い苗を育てても、その畑に根付いてくれなければ意味がありません。例えば午後から雨が降る予報であれば午前中に植え付けを終わらせるなど、植え付け後に適度な雨が降るタイミングが理想です。カンカン照りの晴れが何日も続くような日は避けるようにしましょう。

また、植え付け前に「リキダス」を薄めた水を苗にたっぷりかけると、根張りが良くなり苗が活着しやすくなりますよ!

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4.防虫ネットを張る

防虫ネット

苗を植え付けたら、速攻で防虫ネットをかけましょう!

レタスは病害虫に弱い野菜です。特に苗はまだ子供の状態なので、そのまま放っておくと瞬く間に虫にやられてしまいます。気を抜くとどこからともなく虫が寄ってくるので、その前に対策をしておきましょう。

あとはそのまま収穫まで見守るだけです。

5.結球開始(追肥)

結球開始したレタス

品種や時期にもよりますが、植え付けから1か月を過ぎると玉が結球し始めてきます!結球し始めのレタスは本当に可愛いです。なんて言うか、頑張って成長している姿が何とも愛おしい…。

基本的に追肥は不要ですが、株全体が小さめだと感じたら、化成肥料を一株あたり3g(ひとつまみ)ほど追肥しても良いでしょう。

 



6.収穫!

収穫適期のレタス

植え付けからおよそ2か月後、玉の直径が15~20cmほどになったら収穫です!玉の周りの外葉を数枚一緒に根元から収穫すると、運んだり冷蔵庫に入れても外葉が傷や汚れから玉を守ってくれます。

リーフレタスの場合、株ごと収穫せず外の葉から摘み取っていくことで、また中から新しい葉が成長して長く楽しむことができますよ!

切り口から出る白い液体は?

レタスを収穫すると、その切り口から白い液体が出てきます。

これは乳液と呼ばれ、レタスが傷ついた時に傷口を病原菌から守るために分泌される液体です。

特に食べても害はありませんが、乳液がレタスの葉に付くと赤褐色に変色して傷んでしまいます。見た目も良くないので、収穫したらタオルなどですぐにふき取るようにしましょう!

レタスの収穫時期の見分け方

レタスの収穫適期の見分け方

玉レタスやロメインレタスの場合、玉を手で押してみて弾力があり締まっていたら収穫適期です。株ごと収穫してしまいましょう!

リーフレタスの場合は、直径20~30cmで収穫適期です。家庭菜園だと中々食べきれないかもしれませんので、少し小さいうちから順次、外の葉を収穫していっても良いと思います。

 



レタス栽培の注意点

ここまでレタス栽培の特徴や育て方を解説してきました。ここで、レタス栽培を始める上で知っておきたい注意点を何点かご紹介します。

レタスを栽培するときに知っておきたい注意点

1.種まき時期が暑すぎる、または寒すぎる

レタスの発芽適温は15~20℃です。しかし、春まきの場合は2月下旬~3月と寒すぎますし、秋まきの場合は7月中旬~8月下旬と真夏に種まきをしなければなりません。そのままでは発芽率が極端に下がってしまいます。

春まきの場合は保温マットを使ったりハウス内など保温できる環境で、秋まきの場合は軒下に置いたり遮光ネットをかけるなどして、何とか発芽適温に近づけられるように工夫しましょう。

くま吉
くま吉

これが難しいんだよな。何回種を蒔きなおしたことか…。

2.病害虫が発生しやすい

レタスは病害虫が発生しやすい野菜の一つです。何もせずに放っておくと、気づいた時には虫食いだらけでもう手遅れなんてことも…。

病害虫対策としては、以下が考えられます。

  • 元肥は適量にする(与え過ぎない)
  • 植え付け後は速攻で防虫ネット
  • 農薬を使う

レタスは葉物野菜ということもあり、チッソを多く要求します。ただ、与えすぎると病害虫が発生しやすくなりますので、元肥は入れ過ぎないようにしましょう。

物理的な防除としては、やはり「防虫ネット」です。虫が寄り付く前に、植え付け後は速攻で防虫ネットをかけましょう!

レタスの育て方まとめ

ここまで、レタスの育て方をご紹介しました。

レタスの育て方で大切なこと

高温に弱いため、春または秋の涼しい時期に栽培する

過湿と乾燥は苦手!水持ち水はけの良い土づくりを心がける

植え付け後は速攻で防虫ネットをかけ、害虫を物理的に防ぐ

追肥は不要!生育前半から肥料をしっかり効かせてカラダを大きくする

レタスは繊細な野菜ですが、植え付けた後は見守るだけ。ちゃんと手をかければ立派に育ってくれます。

ぜひ本記事を参考にレタスを育ててみましょう!

 



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