コールラビという野菜を知っていますか?あまり馴染みのない野菜かもしれませんが、とっても美味しいイタリア野菜の一つで、家庭菜園でも育てやすくオススメですよ!
本記事では、コールラビの種まき~収穫までの育て方・栽培方法について、家庭菜園初心者向けに分かりやすく解説します。

この記事は、以下のような人におすすめ!
- 家庭菜園でコールラビを育ててみたい
- コールラビってどんな野菜?
- ちょっと珍しい野菜にチャレンジしてみたい
この記事を読んで、一緒にコールラビを育ててみましょう!
コールラビとは


| 科名 | アブラナ科 |
| 発芽適温 | 15~25℃ |
| 生育適温 | 15~23℃ |
| 収穫までの期間 | 種まきから約60~90日 |
コールラビは茎がぷっくり丸く膨らむのが特徴のアブラナ科野菜です。その丸く膨らんだ茎から葉がニョキニョキと伸びている姿はまさにインパクト抜群!

コロコロしてて可愛いらしい野菜なんだよな…
食べるのは丸く太った茎の部分で、優しい甘みとみずみずしさがたまりません!サッと茹でるだけでも良いですし、煮込みや炒め物やにしても美味しいですよ。

ドイツ語で「コール」はキャベツ、「ラビ」はカブの意味。
家庭菜園でコールラビをオススメする理由3つ
コールラビは家庭菜園でもぜひおススメしたい野菜の一つです!その理由を順番に説明していきます。
①シンプルに美味しい
コールラビはシンプルに”美味しい”野菜です。
コールラビの味は「ブロッコリーやキャベツの茎」なんて例えらえることがあるので、金太郎もその味をイメージしていました。しかし、初めて食べたときの感想は「イメージと全然違う、めっちゃ美味しい!」でした!
まず思ったより甘みが強く、ジューシーで柔らかい。そしてブロッコリーやキャベツと似てるようで似ていない、あの優しい風味がたまりません…。すっかりコールラビのファンになってしまいました。まだ食べたことが無い方は、ぜひ育ててみてください!

今まで食べてこなかったのがもったいないくらい…。
②スーパーでは見かけない希少な野菜
コールラビはちょっとマイナーな野菜ということもあり、コールラビはスーパーではなかなか手に入らない野菜なんですよね…。
そんな出回らない野菜は自分で栽培してみましょう!ちょっと珍しい野菜を育ててみたい方にもオススメです!

自分で好きな野菜を育てられるのが家庭菜園の醍醐味だもんね!
③見た目が可愛く育てるのが楽しい!

コールラビを栽培すると、可愛らしい丸い茎を愛でることができます!
コールラビは茎が大きく丸く膨らむのが特徴ですが、そのコロコロした姿が何とも可愛いんですよね…。もう育てていると愛情さえ芽生えてきて、収穫適期になっても中々収穫できないのが悩みです。

オススメする理由になってるのか?
コールラビの栽培時期

コールラビには春まきと秋まきの2つの作型があります。
春まきでは2月上旬~4月いっぱい、秋まきでは8月~9月上旬で種まきします。育苗期間はポリポットで1か月ほど。発芽すると葉や茎をぐんぐん成長させ、植え付けから30~60日ほどで収穫!といったイメージです。

夏場だと植え付けから約30日、冬場だと60日くらいで収穫。
コールラビ栽培で準備するもの
- コールラビの種
- 元肥
- 堆肥 … 3ℓ/㎡
- 化成肥料 … 100g/㎡ (または有機発酵肥料 … 200g/㎡)
- かき殻石灰 … 150g/㎡
(育苗する場合)
- ポリポット(直径9cm)またはセルトレイ(128欠または200欠)
- 育苗培土
コールラビの種はどこで売ってる?
コールラビの種は皆さんの身の回りのホームセンターでは販売していないことが多いかと思いますので、ネット通販の利用がおすすめ!
以下より購入いただけます!

青と赤の種がミックスされているタイプ。
コールラビの育て方5ステップ
コールラビの具体的な育て方は以下のとおり。順番に詳しくご紹介していきます!
①育苗(苗を作る場合)
【育苗期間の目安:20~30日】
コールラビの育苗方法を説明します。少し育てる場合はポリポット、たくさん育てる場合はセルトレイを活用するのがオススメ!
- STEP①種まき


【発芽適温:15~25℃】
ポリポット(直径9cm)に育苗培土を入れ、種を3粒ずつ蒔きます。覆土をかけてしっかり鎮圧し、水をたっぷりやります。以降、乾かさないようにしながら、発芽適温を確保します。
- STEP②間引き

青色 
赤色 本葉1~2枚の頃、成長の良い株を1本残して残りを間引きます。
- STEP③育苗完了

青色 
赤色 本葉4~5枚になったら植え付け適期です。植えつけましょう!
- STEP①種まき


【発芽適温:15~25℃】
セルトレイ(128欠または200欠)に育苗培土を入れ、種を1粒ずつ蒔きます。覆土をかけてしっかり鎮圧し、水をたっぷりやります。以降、乾かさないようにしながら、発芽適温を確保します。
- STEP②育苗完了

本葉2~3枚ほどになったら植え付け適期です。植えつけましょう!
育苗については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
②土づくり

植え付けの1週間前までをメドに、元肥として以下をすき込んでおきます。
- 堆肥 3ℓ/㎡
- 化成肥料 100g/㎡(または有機発酵肥料 200g/㎡)
- かき殻石灰 150g/㎡


元肥をすき込んだら幅65cmの畝を立て、マルチを張ります。春まきでは地温を確保できる「黒マルチ」、秋まきでは地温上昇を抑えられる「白マルチ」がおすすめ!
時間があれば「太陽熱養生処理」をしておきましょう!詳しく解説している記事がありますので、参考にしてみてください。
③植え付け(または直まき)


【生育適温:15~23℃】
畝幅65cmの場合、コールラビの植え方は3列30cm間隔とします。植え付け穴を掘り、そこに水をたっぷりやります。水が引いたら、苗を植え付けましょう!
植え付けの際、水にリキダスを入れると活着が良くなります!詳しくは以下の記事で解説しています。
畑に直まきする場合


【発芽適温:15~25℃】
畑に直まきする場合、準備した畝に3列30cm間隔で種を3粒ずつ蒔きます。その後、覆土をしてしっかり鎮圧し、水をたっぷりあげます。
本葉2~3枚の頃、生育の良い株を1本だけ残し他は間引きます。以降は育苗した場合と同様の手順です。
④病害虫対策


コールラビは病害虫が発生しやすい野菜です。害虫・病気とも早め早めに対策を講じましょう!
害虫対策
葉を食べる系害虫:ヨトウムシ、コナガ、アオムシ、ハモグリバエ類など
養分を吸う系害虫:アブラムシなど
コールラビにはヨトウムシやコナガなどのチョウ目害虫が発生しやすいです。特にヨトウムシが発生すると葉をバリバリ食べられるので要注意!


家庭菜園での害虫対策は「防虫ネット」と「ゼンターリ」がオススメ!
防虫ネットを張ると害虫の侵入を物理的に防ぐことができます。防虫ネットの張り方は以下の記事で詳しく解説しています。
農薬を使う場合は「ゼンターリ」がおすすめ(というかゼンターリくらいしか登録が無い)!BT菌を有効成分とする生物農薬で、ヨトウムシなどのイモムシ系害虫に有効です。野菜類で登録があり、有機栽培でも使用することができますよ!以下の記事で詳しく解説しています。
病気対策
カビ(糸状菌)の病気:べと病、根こぶ病、萎黄病など
細菌(バクテリア)の病気:軟腐病など
コールラビを含むアブラナ科野菜は害虫のイメージが強いですが、病気への対策ももちろん重要です。
家庭菜園での病気対策は「Zボルドー」がオススメ!糸状菌から細菌による病気まで幅広い病気の予防に有効で、野菜類で登録があり、有機栽培でも使用することができます。以下の記事で詳しく解説しています。
⑤収穫!


【植え付け~収穫までの日数:30~60日】
コールラビは直径6~10cmほどになったら収穫適期です!
うわさの通り、茎が丸々とぷっくり太ってくれました。可愛らしくてまだまだ眺めていたいところですが、心を鬼にして根元から収穫しちゃってください!

直径10cm以上になるとどうなるの?

コールラビを採り遅れると、固く筋張ってしまうし風味も落ちる。収穫適期を逃さないよう注意しよう!
まとめ:コールラビ栽培で大切なこと
ここまで、コールラビの育て方をご紹介しました。
コールラビは茎がぷっくり丸く膨らむのが特徴のアブラナ科野菜
甘みが強く、ジューシーで柔らかい。ブロッコリーでもキャベツでもない優しい風味がたまらない…。
春まきと秋まきの2つの作型があり、種まきから60~90日ほどで収穫可能
害虫も大好物!防虫ネットを張るなど病害虫対策は万全に
直径6~10cmほどになったら収穫適期!
ユニークな見た目が可愛らしいコールラビは、家庭菜園でも育てやすい野菜の一つです。
ポイントは害虫対策!面倒ではありますが、害虫は良く発生するため、害虫対策はきっちり行いましょう!ここを抑えられれば、成功はグッと近づきます。
ぜひ本記事を参考にコールラビを育ててみましょう!









