ズッキーニの有機栽培・育て方

実もの

イタリア野菜の代表格の一つであるズッキーニ。スライスしてオリーブオイルでサッと炒めて塩コショウで食べるもよし、トマト系の煮込みにしても良し。生のままスライスして、サラダにしても良いですよね!

そんな夏には欠かせない「ズッキーニ」の有機栽培・育て方をご紹介します。

 



ズッキーニとは…?

基本データ

科目ウリ科
原産地北アメリカ
連作障害少ない(1~2年あける)
適正土壌酸度pH6.0~6.5
発芽適温25~30℃
生育適温20~28℃

ズッキーニはイタリア野菜のイメージが強いかもしれませんが、原産地は北アメリカ南部~メキシコ周辺とされています。ヨーロッパに持ち込まれた後に19世紀後半のイタリアで品種改良が進み、現在の姿となったことから”イタリア野菜”と呼ばれています。

温かくて乾燥した気候を好み、35℃以上の猛暑や多湿は嫌います。梅雨前までは順調に育つのですが、梅雨やその後の猛暑で生育が鈍りやすいので注意しましょう!

ズッキーニは「実ものタイプ」の野菜に分類されます。以下で有機栽培・育て方のコツを詳しく説明しているので、こちらもご覧ください!

 

栽培時期

ズッキーニは寒さに弱いので、植え付けはゴールデンウィーク前後、十分に気温が高くなり遅霜の心配が無くなってからにしましょう!育苗期間はおよそ1か月ほど。霜に当たると一発でやられるので、育苗マットなど霜よけ対策をします。

おすすめ品種

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金太郎
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果肉は緻密で舌触りがたまらない…。皮色は濃緑色でツヤが良い感じ。ウイルス病に強く栽培しやすい品種。

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金太郎
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綺麗な黄色が出る品種で、ウイルス病に強く栽培しやすい。炒め物や煮物はもちろん、薄くスライスしてサラダにしても彩が豊かになって良いよ!

くま吉
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種まき・苗づくり

早速、種まきをしていきましょう!

適当なポットに種まき用の土を入れ、人差し指の第一関節くらいの深さに種を一粒ずつ埋めていきます。その後、覆土をして水をたっぷりあげましょう。

ズッキーニはおよそ2週間で発芽してくれます!めちゃめちゃかわいい…。特に、水やり後の水滴をはじく様子がたまらん…。

さらに2週間が経過するとこんな感じです!本葉が3~4枚で植え付け適期です。

土づくり

畝幅は65cmとし、畝はやや高めにします。ズッキーニは大きい葉が地面を覆うように広がるため、地面が日陰になりカビの仲間が増殖しやすいです。このような環境にならないよう、畝はやや高めとし、乾燥気味にします。その畝に、幅95cmの黒マルチを張ります。

鋤きこむ肥料は以下のとおりです。

  • 堆肥3~4kg
  • 卵殻200g/㎡
  • 有機発酵肥料200g/㎡
  • ミネラル肥料70g/㎡

堆肥を多めにすることで、初期葉を大きく厚くし、同時に保肥力を高めることを狙います。

植え付け

土づくりが終わったら、苗の植え付けです!苗づくりが完了、もしくはホームセンター等で苗を購入したら、60cm間隔で1列に植え付けていきます。まずは植え穴に水をたっぷり注ぎ、水が引いたら苗を植え付けていきます。

植え付けの際には、写真のように生長点が土で隠れないように注意してくださいね。土で隠れてしまった場合は、土を落とすように上から水やりをしてもいいですね。あとは暖かく見守りましょう~。

1番花とり

植え付けからおよそ1か月の様子です!ズッキーニの雌花が咲いてきました!可愛いくてそのままにしておきたいところですが、そうはいきません。これは1番最初についた雌花ということで、ズッキーニの株自体がまだ若いです。残酷かもしれませんが、1番花はこの時点で摘み取りましょう。

くま吉
くま吉

どうしてそんなことするんだぁ!!

金太郎
金太郎

実より枝葉の成長を優先させるためだよ。この段階では、まだ株が小さい。これからたくさんの実をつけてもらうためには、まずはその土台となる枝葉を充実させることが大事なんだ。

ちなみに、このように幼いうちに雌花ごと摘み取ったものを”花ズッキーニ”と呼びます!ヨーロッパでは、花の中にリゾットやチーズなどを詰めて加熱して食べるそうです。バターでサッと炒めるだけでも、ほんのり甘くて美味しいですよ!せっかく摘み取ったら、花ズッキーニとして頂いちゃいましょう!

 



収穫!

植え付けからおよそ1か月半ほどで、いよいよ大人のズッキーニを収穫です!

見てください、この光沢つやっつやのボディーーーッ!!!ぶりぶりでたまりません。

ズッキーニの収穫時期はちょうど梅雨の時期。雨が降った後はあっという間に成長するため、収穫しそびれないように注意しましょう!

くま吉
くま吉

さもないと、こん棒みたいなズッキーニをお見舞いするぞ?

下葉かき&立体栽培

ズッキーニを収穫したら、すぐ下の葉を取り除きましょう。これは先述したとおり、ズッキーニの葉は地面際に大きく広がり日陰になることでカビの仲間が増殖しやすいからです。時期もちょうど梅雨と被りますしね。下葉をこまめに取り除くことで、日当たりや風通し良くなり、病害虫の発生を抑制することができます!これを繰り返すことで、たくさん収穫できます!

下葉をこまめに取り除いていくと、問題になるのがバランスです。上に上にとグングン成長していくので、重心が上になり、ズッキーニが自立できなくなってしまうのです。

ここで、立体栽培という方法をご紹介します。立体栽培とは、簡単に言えば、支柱を立ててそこから”吊るす”という栽培方法です。

まず、ちょうどいい具合の葉を2つ手繰り寄せ、紐でぐるぐると結びます。

そして畝の肩に支柱を立て、ズッキーニを地面から持ち上げるイメージで上から吊るすように固定します。ズッキーニは主枝から実が成ります。ですので、主枝を直接結び付けず、葉を吊るしてあげることで実ができるスペースを邪魔しません。また、強風が吹いても株全体が揺れるため、被害が小さいです。

追肥

有機発酵肥料
ミネラル肥料

初収穫を終えてから2~3週間おきに追肥を始めます。ズッキーニは大変な肥料食いです。幼果を取り続けるので、花を咲かせるエネルギー、また幼果自体を成長させる細胞づくりの原料としてのアミノ酸肥料が必要です。

  • 有機発酵肥料 50g/㎡
  • ミネラル肥料 30g/㎡

ズッキーニは最初の勢いはすごいのですが、長く栽培するのは中々難しいです…。定期的な追肥とこまめな管理で長~く収穫を楽しみましょう~!

 



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