ピーマン/シシトウ/トウガラシの有機栽培・育て方

実もの

子供の頃は苦手だったけど、大人になるにつれて好きになっていく野菜ってありますよね?ここでは、その代表選手であろう、「ピーマン・シシトウ・トウガラシ」の有機栽培・育て方をご紹介します!

 



ピーマン/シシトウ/トウガラシとは…?

基本データ

科目ナス科
原産地中央アメリカ~南アメリカ
連作障害あり(3~4年あける)
適正土壌酸度pH6.0~6.5
発芽適温25~30℃
生育適温25~30℃

トマトやナスなどとともに、ピーマン類は夏野菜の代表選手の一人です。夏の猛暑にも強く、病害虫も比較的少ないので有機栽培でも育てやすいですよ。

くま吉
くま吉

どうしてピーマン/シシトウ/トウガラシを一緒にするの?

金太郎
金太郎

トウガラシのように辛味があるものは「Hot pepper」、ピーマンやシシトウのように辛味のないものは「Sweet pepper」と呼ばれている。どれも「pepper」が付くことから分かるように、ピーマンもシシトウもトウガラシの仲間なんだ。だから、栽培方法も基本的には一緒なんだよ。

ピーマン/シシトウ/トウガラシは「実ものタイプ」の野菜に分類されます。以下で詳しく説明しているので、まずはこちらをご覧ください!

実ものタイプの有機栽培・育て方のコツ
実ものタイプは「栄養成長と生殖成長が並行」「栽培期間が長い」が特徴です。これらを踏まえた土づくりや施肥管理を押さえておきましょう!実ものタイプの特徴栄養成長と生殖成長が並行生育初期は一般的な野菜と同様に、栄養成長でRead more...

栽培時期

ピーマン/シシトウ/トウガラシは暑さが大好きです。植え付けはゴールデンウィーク後、十分に気温が高くなり遅霜の心配が無くなってからにしましょう!植え付け後は約1か月ほどで収穫でき、霜がおりるまで長く栽培を楽しめますよ。

育苗する場合は2~3月から種を蒔くことになりますが、もちろんその時期は気温が低いため、加温器の用意は必須です。難しい場合はホームセンター等で苗を購入してください!

 



おすすめ品種

ピーマン

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金太郎
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「京みどり」は皮が薄くてやわらかく、食べやすいのが特徴です!一般的にスーパーに並んでいるピーマンは地方からの輸送に耐えるべく、皮が厚くて硬くなるよう品種改良されています。家庭菜園ではもちろん、輸送や保存性などは気にしなくて良いので、このような品種を選びたいですね。

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金太郎
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「ニューエース」は肉厚で大きく、ボリューム感があるのが特徴。昔ながらの大きなピーマンが良いならコレ!ピーマンの肉詰めに最適

シシトウ

金太郎
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「翠臣」は生育が旺盛で、家庭菜園でも作りやすい品種。生育が進むにつれて、枝が分岐してどんどん収穫できるよ!

トウガラシ(辛い)

金太郎
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日本のトウガラシと言えば、やはり「鷹の爪」!鷹の爪を連想させる、尖った実が特徴。

甘トウガラシ(辛くない)

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金太郎
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「甘とう美人」は肉質が柔らかくて、香りも良い品種!「万願寺トウガラシ」より一回り大きく、食べ応えがある。生育良く収穫量も多いので、家庭菜園でも育てやすいよ。

 



土づくり

植え付けの2週間ほど前から土づくりをしましょう。

畝幅は65cmとし、以下の肥料を鋤きこんでおきます。その畝に、幅95cmの黒マルチを張ります。

  • 堆肥2kg/㎡(C/N比が高いもの)
  • 卵殻200g/㎡
  • 有機発酵肥料250g/㎡
  • ミネラル類70g/㎡

ピーマン/シシトウ/トウガラシは栽培期間が非常に長いです。その間に水分や養分をしっかりと蓄えておけるような土づくりが必要です。そのためには、C/N比の高い堆肥を施用して、可能であれば予め太陽熱養生処理を行っておくといいでしょう。

植え付け

ゴールデンウイークがやってくる頃に、いよいよ植え付けです!

苗を用意したら、45cm間隔に1列で植えていきます。この時、植え付けるために掘った穴に、一度水をたっぷりとあげましょう。水が引いたら、苗を植えて株元を軽く押さえてあげます。

植えたばかりの苗はまだ赤ん坊です。雨風に弱く、ちょっとしたことで折れてしまう可能性があります。苗から10cmほど横に支柱を立てて、誘引することで苗をしっかりと支えてあげましょう。この時、「茎に優しく、支柱に厳しく」が鉄則ですよ!

3本仕立て・水平ネット栽培

ピーマン/シシトウは、主枝と1番花より下2つのわき芽を残してそれ以外を取り除く、3本仕立てにします。その後、地面と水平にした上で、生長点付近の高さになるようにネットを張ります。こうすることで、実がついて枝が下に倒れた時や雨風の被害にあった時も、このネットが受け止めてくれるんです!ネットは成長段階に合わせて複数段張ると良いです。

※トウガラシは3本仕立てにしません。

1番果とり

一番果(最初につく実)が成りました!もう少し大きく成長させてから収穫したいところですが、そうはいきませんよ!心を鬼にして、小さいうちに取ってしまいましょう

まだ栽培初期で株は小さいです。今後、たくさんの実をつけてもらうべく、まずはそのとなる”木づくり”に注力してもらいます。

 



収穫

植え付けから約1か月ほどでいよいよ収穫です!収穫したらそのままかじってみてください!爽やかな香りとみずみずしさが、たまりません…!ぜひ、家庭菜園でオススメしたい野菜の一つです。

追肥

初収穫を終えましたら、2~3週間おきに以下を追肥しましょう。

  • 有機発酵肥料50g/㎡
  • ミネラル肥料20g/㎡

ピーマン/シシトウ/トウガラシはチッソの要求量が多いです。チッソ量が適正であれば、樹形は山型となり、その山の輪郭に沿って花が咲きます。ですが、チッソが不足するとこれが水平となり、そのままにすると収穫が減少してしまいます。日頃から樹勢を観察しながら、有機発酵肥料を加減してください。

また、ピーマン/シシトウ/トウガラシの果実は緑色ですよね(トウガラシは赤くなったら収穫しますが)。この緑はもちろん葉緑素ですので、その中核物質である苦土は欠かせませんが、野菜本人からすると収穫されるたびに無くなってしまうこととなり、何もしなければ光合成量も減ってしまいます。

カリは細胞分裂や肥大を促進し、果実を伸ばす性質を持っています。スッと伸びの良い実になってもらうためにも、カリも欠かせない成分です。

このように生育に欠かせない苦土やカリを定期的に補うため、ミネラル肥料も一緒に追肥しましょう。上手く追肥をしていけば、霜が降りるまで収穫可能です!是非長く楽しみましょう~♪

 



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