ネバネバ野菜といえば、”オクラ”ですよね!あのネバネバは、胃の粘膜を保護して食欲増進にも役立ってくれます。
今回は、夏に欠かせないオクラの有機栽培・育て方をご紹介します!
オクラとは…?
基本データ
科目 | アオイ科 |
原産地 | アフリカ |
連作障害 | あり(1~2年あける) |
適正土壌酸度 | pH6.0~6.5 |
発芽適温 | 25℃~30℃ |
生育適温 | 20℃~30℃ |
オクラはアフリカ原産で、暑さに非常に強いです。ここ最近は40℃を超える過酷な暑さが発生し、他の野菜たちがぐったりする中、オクラは伸び伸びと成長していきます!夏野菜の中でも非常に頼もしい野菜です。
栽培時期
暑さにはめっぽう強いオクラですが、寒さには弱いです。遅霜の心配が無くなる頃から種まきをしましょう!
品種
オクラは形で大きく2種類に分かれます。タイプ別におすすめ品種をご紹介します!
五角オクラ
スーパーや青果店で見かける、最も一般的なタイプのオクラです。その名の通り、さやが五角です。
「アーリーファイブ」(タキイ種苗)は栽培しやすい代表どころ。金太郎のオススメは「グリーンソード」(タキイ種苗)。肉質が柔らかくて美味しく、色つやも良し!
丸オクラ
その名の通り、さやが丸い形をしたオクラです。
代表的な品種として、沖縄の在来種である「島オクラ」があります。五角オクラと比べて大きくなってもスジが入りにくく、多少大きくなっても柔らかく食べられるのが特徴です!
オススメは「島の恋」。生で食べるがオススメで、薄く輪切りにしてサラダとして、また小さく刻んで冷奴の上にのせて食べると彩りも良く最高!加熱するとせっかくの赤色が抜けて、くすんだ緑色になってしまうので注意。
栽培のポイント
オクラは「実ものタイプ」の野菜に分類されます。以下で詳しく説明しているので、まずはこちらをご覧ください!
その上で、実ものタイプの中でも特に”オクラ”栽培でのポイントを以下のとおり補足します。
種まきはGW頃から
オクラの発芽適温は25~30℃と高く、寒さに弱いです。遅霜の心配が無くなり、十分気温が上がるゴールデンウイーク頃から種まきをしましょう!なお、植え付け前には黒マルチをあらかじめ張っておき、地温を高めておくようにします。
微量要素でアブラムシ対策
オクラにはアブラムシが大変よく付きます。このような場合は、ケイ酸と塩素(ニガリ)が不足している可能性があるので、ケイカルを100~200g、ニガリを10~20gほど施用すると良いです。野菜の防御機能を強くし、病害虫に対する抵抗力を高めてくれます。
種まき&苗づくり
種まき
128穴のセルトレイを用意し、種を1粒ずつ蒔いていきます。
オクラの発芽適温は25~30℃。これを下回ると発芽率がグッと下がるデータがありますので、十分にその温度を確保できる時期を見計らいましょう。
オクラは種皮が硬いから、種を蒔く前に「一晩、水に浸すと良い」って聞いたけど、どうなの?
一晩水に浸すのとそのまま蒔くのでは、そんなに差は無いらしい。むしろ、薬剤処理されている場合はそれが水に流れ出てしまって効果が低下する恐れがあるから、そのまま蒔けばいいよ。
それより、発芽適温を守る方がよっぽど大事だね。
発芽
種まきから1週間ほどで発芽します。
お前、毛がふさふさで可愛いな…。
育苗(苗から栽培の場合はここから)
種まきから3週間ほどで本葉が2~3枚になりますので、ここでいよいよ植え付け適期です!ここで、生育の良い2本を残して、残りは間引いておきましょう(この先は2本仕立てで栽培します)。
土づくり
苗づくりと平行して土づくりをしておきましょう。
畝幅は65cmとし、以下の肥料を鋤きこんでおきます。その畝に、幅95cmの黒マルチを張ります。
- 堆肥2kg/㎡(C/N比が高いもの)
- 卵殻200g/㎡
- 有機発酵肥料250g/㎡
- ミネラル類70g/㎡
オクラは栽培期間が非常に長いです。その間に水分や養分をしっかりと蓄えておけるような土づくりが必要です。そのためには、C/N比の高い堆肥を施用して、できれば太陽熱養生処理を行っておくといいでしょう。
植え付け
先述の苗づくりが完了、もしくはホームセンター等で苗を購入したら、45cm間隔の千鳥植え(2列)にします。この時、植え付けるために掘った穴に、一度水をたっぷりとあげましょう。水が引いたら、苗を植えて株元を軽く押さえてあげます。
いよいよ収穫
開花!
花が咲きました!オクラの花って綺麗ですよね。ハイビスカスに似た花で、南国に来た気分にさせてくれますね。朝しか咲かないので、見逃さないように注意してくださいね!
収穫!
開花後、1週間ほどで食べごろの大きさになります。次から次へと成長し、放っておくとあっという間に大きくなりますので、収穫期が始まったら毎日チェックするようにしましょう。
収穫後は必ず下葉とり
オクラは上手く栽培すれば、霜が降りる前まで収穫可能です!そのために、さやを収穫した根元の葉とすぐその下の葉を残して、それより下の葉は全て取り除きましょう。
こうすることで、実つきや風通しが良くなり病害虫の発生も抑えられ、長く栽培できますよ!
追肥
初収穫を終えたら、2~3週間おきに追肥を始めます。以下の追肥を基本としつつ、アブラムシ等の病害虫が発生したら「栽培のポイント」で触れたようにケイカルやニガリを早い段階で施用するように気を付けましょう。
- 有機発酵肥料50g/㎡
- ミネラル類20g/㎡
日々の観察では、茎の太さに注目しましょう。これが太すぎても細すぎてもダメで、親指くらいの太さがちょうどいいです。小指や割りばしほどの細さになっていたらチッソが不足していることを疑い、追肥の量を多めにするか、頻度を高くしましょう。
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