家庭菜園でカボチャを育ててみたいけど、「どの品種が良いの?」「後半になるといつもうどんこ病が広がってしまう…」と悩んでいませんか…?
そんな方にぜひおすすめしたいのが、「グラッセ」です!うどんこ病に耐病性があって栽培後半まで葉が元気に保ちやすく、家庭菜園でもとても育てやすいんですよ!
グラッセを実際に栽培してみましたので、グラッセの特徴・家庭菜園でおすすめな理由・発芽適温・生育適温・栽培カレンダーから、種まき(育苗)・植え付け・株間・摘芯・3本仕立て・人工授粉・病害虫対策・収穫までの育て方(栽培方法)を、実際の栽培経験や失敗談を交えながら家庭菜園初心者向けに分かりやすく解説します!
- グラッセの特徴と、うどんこ病に強いカボチャが家庭菜園でおすすめな理由
- 中間地での種まき時期・植える時期・収穫時期・発芽適温・生育適温・栽培カレンダー
- 育苗から株間1列1m間隔での植え方と、摘芯・3本仕立て・人工授粉のやり方
- 病気対策・害虫対策のコツと、収穫のタイミング・目安・収穫方法
グラッセとは|特徴・家庭菜園でおすすめな理由


| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 科名 | ウリ科 |
| 発芽適温 | 25~30℃前後 |
| 生育適温 | 20~25℃前後 |
| 栽培の難易度 | ★★☆ |
| 栽培適期(中間地) | 3~5月まき/4~6月植え付け/7~9月収穫 |
| 畝幅・株間 | 畝幅75cm・1列1m間隔(隣の畝はつるスペース) |
| 連作 | 避ける(2~3年あける) |
グラッセは、うどんこ病に耐病性を持つ、黒皮で1.7~1.9kgほどの西洋カボチャの品種です!
いちばんの特徴は、うどんこ病への耐病性!カボチャ栽培の大敵であるうどんこ病に強いので、栽培後半まで葉が元気に保てて、実がしっかり肥大してくれるんですよ。しかも肉質は粉質と粘質の中間で甘みとコクがあり、有名品種「えびす」に負けない味。黒皮は貯蔵中も色あせしにくく、収穫後に長く楽しめるのもうれしいところです。
そんなグラッセが、家庭菜園でおすすめな理由を3つ紹介します!
- うどんこ病に耐病性があり、後半まで葉が元気で育てやすい!
- 着果・肥大力にすぐれ、1株からたくさん採れる多収品種!
- 黒皮で色あせしにくく、貯蔵性が高いので長く楽しめる!
カボチャ栽培では、夏の後半にうどんこ病で葉が真っ白になり、そのまま枯れ上がって実が肥大しきらない…という失敗が多いですよね…。その点、グラッセはうどんこ病に強く、葉が長持ちして実がしっかり太ってくれるので、家庭菜園にぴったりなんです!さらに着果がよく多収なので、収穫の喜びもたっぷり味わえますよ。
金太郎「うどんこ病に強い」「たくさん採れる」!はじめてカボチャに挑戦するなら、グラッセはおすすめですよ。
グラッセの栽培カレンダー(中間地ベース|種まき時期・植える時期・収穫時期)


カボチャは寒さが苦手なため、中間地では地温が十分に上がる4月下旬~6月あたりに植え付けます。植え付けると勢いよくつるが伸びるので、そこに咲いた雌花に人工授粉をして、そこから45~50日後に収穫!というイメージです。種まきから収穫までの栽培期間は約4~5ヶ月ほどとちょっと長めですね。



金太郎はジャガイモやタマネギの後作としてグラッセを育てることが多いかな!畑を効率よく回せるからね。
遅霜の心配がある時期の早すぎる植え付けは、生育不良や枯れの原因になります。しっかり暖かくなってから植え付けましょう。
グラッセ栽培で準備するもの
- グラッセの種(または苗)
- 元肥(牛糞堆肥・カキ殻石灰・化成肥料)
- ダイアジノン粒剤5(土づくり時の土壌混和用・害虫対策)
- 穴なし黒マルチまたは白黒マルチ
- リキダス(植え付け時の活着促進用)
- アルバリン粒剤(植え付け時の土壌混和用・害虫対策)
- 防虫ネット・支柱(植え付け直後の害虫対策用)
- 病害虫対策の薬剤(Zボルドー・フーモンなど)
- エックスエナジー(真夏の暑さストレス対策用)
- フルーツマット(実の下に敷く用)
- 移植ゴテ・ジョウロなどの基本の道具
\ グラッセの種はこちらから購入できます /
グラッセの育て方8ステップ(家庭菜園)
グラッセの具体的な育て方(栽培方法)は以下のとおり。金太郎が実際に栽培している流れで、順番に詳しくご紹介していきます!
①苗を準備する(育苗の手順も紹介)
グラッセの苗を準備する方法は2つあります。
- 自分で種から苗を育てる(育苗期間:約4週間)
- ホームセンターやネットショップ等で苗を購入する
苗を購入して植えてもOKですが、家庭菜園に慣れてきたら種から自分で育苗するのもおすすめです!ここでは、金太郎が実践しているポットでの育苗手順をご紹介します。
グラッセの育苗手順




【発芽適温:25~30℃前後|発芽日数:約4~6日|作業時期:中間地で3~5月】
ポリポット(直径10.5cm前後)に育苗培土を入れ、種を1粒ずつまきます(間引きはしません)。1cmほど土をかぶせて軽く鎮圧し、発芽するまで乾かさないよう水やりしましょう!カボチャは発芽に高い温度が必要なので、気温が低い時期は保温してしっかり25℃前後を保つのがポイントです。
金太郎は春先で温度が足りないときは「愛菜花」や「農電園芸マット&農電サーモ」を使って、できる限り発芽適温に近づけるようにしています。発芽後は病害虫対策のため、自作した「育苗ハウス」に入れて管理しています。


種まきから約4週間後、本葉が4~5枚になったら植え付け適期です!
苗の育て方・育苗の基本について知りたい方は、以下の記事で分かりやすくまとめています。
②植え付け1週間前までに土づくりをする
苗の準備と並行して、畑の土づくりをしていきます。


【作業時期:植え付けの1週間前まで(中間地で4~6月頃)】
植え付けの1週間前までをメドに、以下の元肥をすき込んでおきましょう。
- 牛糞堆肥 … 2~3ℓ/㎡
→[おすすめの牛糞堆肥はこちら!] - カキ殻石灰 … 150g/㎡
→[おすすめのカキ殻石灰はこちら!] - 化成肥料 … 100g/㎡
→[おすすめ化成肥料2選はこちら!]
このとき、植える畝の隣の畝には何も植えず、つるを伸ばすスペースとして空けておきます。金太郎はすべての畝と通路を75cm幅にしているので、カボチャを植える畝75cm+通路75cm+隣の空き畝75cmの合計225cmを確保して、つるにのびのび成長してもらっています!



つるを伸ばすスペースには防草シートを張っておくと良いよ!


土づくりができたら、植え付ける畝は畝幅75cmで立てます。
→[畝の作り方ガイドはこちら!]
金太郎はこの際、土の中の害虫対策としてダイアジノン粒剤5を4~6g/㎡の分量で混ぜ込む(土壌混和する)ようにしています。
→[ダイアジノン粒剤5の効果・使い方はこちら!]


畝ができたらマルチを張ります。金太郎は、4~5月など涼しい時期なら穴なし黒マルチ、6月など暑い時期なら白黒マルチを使っています。
→[マルチの種類と選び方ガイドはこちら!]
→[マルチの張り方ガイドはこちら!]
家庭菜園における土づくりのやり方全般については、以下の記事で詳しく解説しています。
③株間1列1m間隔で植え付ける
マルチの準備ができたら、以下の手順で植え付けしましょう!


マルチに株間1列1m間隔で植え穴を掘ります。グラッセはつるを大きく広げるので、株間はゆったりとりましょう。
金太郎はこのとき、害虫対策として植え穴にアルバリン粒剤を混ぜ込む(土壌混和する)ようにしています。植え付け初期のアブラムシなどを効率よく抑えてくれるんですよね…!
→[アルバリン粒剤の効果・使い方記事はこちら!]


水が引いたら、準備した苗を植え付けます。


植え付けが終わったら、害虫対策としてすぐに防虫ネットを張ります。
→[防虫ネットの張り方はこちら!]
外すタイミングは、つるが成長して、ネットの中がパンパンになってきた頃です。つるを伸ばし始めるとネットにおさまらなくなるので、そのタイミングで外しましょう!



出来るだけ長くウリハムシやアブラムシから守ってあげたい…。
④主枝を5~7節で摘芯し、3本仕立てにする
苗が根づいてつるが伸び始めたら、つるを仕立てていきましょう!


主枝(親づる)が5~7節まで伸びたら、先端を摘芯します。先端を止めることで、株の勢いがわき芽(子づる)のほうに回り、子づるが勢いよく伸びてきます。


伸びてきたわき芽のうち、成長の良いものを3本残す「3本仕立て」にします。残りの小さなわき芽は、大きくならないうちに早めに取り除きましょう。
なぜわざわざ主枝を止めるかというと、カボチャは主枝(親づる)よりも、わき芽(子づる)のほうに実がつきやすい性質があるからです。金太郎も最初の頃は摘芯せずに主枝を伸ばしっぱなしにしてしまい、なかなか実がつかず残念な思いをしました…。摘芯と3本仕立てを覚えてからは、ぐっと実つきが良くなりましたよ!



「主枝は5~7節で摘芯」「勢いのある子づる3本を残す」!この2つで実つきが大きく変わる。
⑤病害虫対策・水やりで日々の管理をする


つるを仕立てたら、収穫までの日々の管理です。金太郎が実践している「害虫対策」「病気対策」「水やり」を順番にご紹介します!
害虫対策
- ギリギリまで防虫ネットを張る(パンパンになったら外す)
- テデトール(手で取る)
- アブラムシには、フーモンを散布して対処
→[展着剤フーモンの効果・使い方はこちら!] - フーモンで効きが悪ければ、アルバリン粒剤を株元散布
→[アルバリン粒剤の効果・使い方はこちら!]
カボチャで特にやっかいなのが「アブラムシ」と「ウリハムシ」です。そもそも害虫を侵入させないよう、防虫ネットは出来るだけ長く張っておきます。それでも、つるが成長してパンパンになったら外さざるを得ません。ここからが本当の害虫との闘いです…。
アブラムシについては、数が少ないうちは手で取り、増えてきたらフーモンを散布して対処します。それでも効きが悪いときは、アルバリン粒剤を株元に散布すると、しっかり抑えられますよ。ウリハムシは動きが鈍い朝のうちにテデトールして対処してます。



ウリハムシには薬剤もありますが、致命的な被害にはならないので「防虫ネット+テデトール」で何とか凌いでます…。
病気対策
- Zボルドー・フーモンを月に1回程度、予防的に散布
→[Zボルドーの効果・使い方はこちら!] - それでも発生してしまった株は、早めに取り除いて処分
病気対策としては、「Zボルドー」と「フーモン」を、月に1回程度、予防的に散布しています。グラッセはうどんこ病に耐病性があるとはいえ、完全に発病しないわけではないので、金太郎はやはり予防散布を欠かさないようにしています。それでも発生してしまった株は、広げないよう早めに抜き取って処分しましょう。



全く散布しなかったら、局所的ではあるけど「うどんこ病」が出てしまったので、やはり予防散布はした方が良いね!
農薬(各薬剤)はラベル記載の使用量・時期・回数を守り、カボチャへの登録と収穫前日数を必ず確認してから使いましょう。
水やり
カボチャは比較的乾燥に強いので、畑の露地栽培では基本的に雨まかせでOKです。ただし、1週間以上雨が降らずカラカラ状態の場合は、株元にたっぷり水やりをしましょう。この際、水に「エックスエナジー」を薄めておくと、暑さストレスに耐えやすくなり生育が良くなりますよ!
⑥雌花に人工授粉して、1つるに1果残す
つるが伸びて花が咲き始めたら、いよいよ人工授粉です!虫まかせでも良いですが、着果しないこともあるので、確実に実をつけるために自分で受粉させましょう!



受粉は花がいちばん元気な午前中(できれば朝9時頃まで)に行うのが成功のコツ!


雄花を摘み取り、花びらを外して雄しべをむき出しにします。




用意した雄花を、各つるの10~15節あたりについた全ての雌花にちょんちょんとこすりつけます。これで受粉は完了です!



10節より前に付いた雌花は取り除いてね。また、10~15節に雌花が付かなかったら16節以降でもOK!




受粉に成功すると、雌花の付け根の小さな実がぷっくり膨らんできます。膨らんだ実のうち、形の良いものを1つるにつき1果だけ残し、あとは小さいうちに摘果しましょう。実を絞ることで、残した実に養分が集中して、大きく甘く育ちますよ。



孫づる(3本仕立てにした各つるから出るわき芽)の扱いだけど、③で着果させた節までは取り除き、それ以降は放任でOK!
人工授粉した日は、なるべくメモしておきましょう!この日付が、あとで収穫時期を見極める大事な目安になります。
⑦球回しで色づきを良くする


実が大きくなってきたら、ときどき実をやさしく転がす「球回し」をして、全体にまんべんなく日を当てましょう。地面に接した面は色がつきにくいので、球回しをすると皮の色づきがそろって、見た目のきれいなカボチャに仕上がりますよ。
また、実の下に「フルーツマット」を敷いておくと、地面と接する部分が傷んだり色ムラになったりするのを防げますよ!
⑧人工授粉から45~50日で収穫!


【収穫時期:中間地で7~9月ごろ|人工授粉から約45~50日】
グラッセは、人工授粉してから45~50日ほどで収穫適期を迎えます!メモしておいた授粉日を見れば、収穫のタイミングがひと目で分かるので便利ですよね。日数のほかにも、実についているヘタ(果梗)がコルクのように白っぽく硬くなり、縦にひび割れてくるのも食べ頃のサインですよ。


収穫方法は、実のヘタの部分をハサミで切るだけ。晴れが続いて実が乾いているときに収穫すると、傷みにくく貯蔵性も良くなっておすすめです!
収穫後は7~10日ほど寝かせてから食べる


グラッセは収穫してすぐより、少し寝かせてから食べるのがおすすめです。収穫後は7~10日ほど、風通しの良い日陰で寝かせて追熟させましょう。収穫直後の実はでんぷんが多くホクホク感や甘みが十分ではないのですが、追熟させることででんぷんが糖に変わり、ぐっと甘くてホクホクのカボチャに仕上がりますよ!
グラッセ栽培で失敗しやすい3つの原因と対策
ここまで育て方を紹介してきましたが、実際に育てるとつまずきやすいポイントもあります。ここでは、金太郎がグラッセ(カボチャ)栽培でとくに失敗しやすいと感じた3つの原因と対策をご紹介します!
①主枝を摘芯せず放任して、実つきが悪い
カボチャ栽培でまず多いのが、主枝(親づる)を摘芯せずに伸ばしっぱなしにして、実つきが悪くなる失敗です。カボチャは主枝よりわき芽(子づる)に実がつきやすいので、摘芯をしないとなかなか実がつかないんですよね…。
対策は、主枝が5~7節まで伸びたら摘芯し、勢いの良いわき芽を3本残す「3本仕立て」にすること!これだけで実つきが大きく変わります。



「摘芯して子づるを伸ばす」!これがカボチャの実つきをよくする基本。
②耐病性を過信して予防を怠り、うどんこ病で葉が枯れる
次に気をつけたいのが、「グラッセは耐病性があるから大丈夫」と油断して、後半にうどんこ病で葉が枯れ上がってしまう失敗です。グラッセのうどんこ病耐病性は完全に発病しないわけではないので発生することもあるんですよね…。
対策は、耐病性を過信せず、Zボルドーなどで月1回程度の予防散布を続けること!



「強い品種+予防散布」の合わせ技で、後半までしっかり葉を守ろう!
③早採りして、甘くない・追熟不足になる
もう1つ多いのが、収穫を焦って未熟なうちに採ってしまい、甘くないカボチャになる失敗です。カボチャは実の見た目が大きくなると、つい早採りしたくなるんですよね…。でも熟しきる前に採ると、ホクホク感も甘みも足りない仕上がりになってしまいます。
対策は、人工授粉した日をメモして「授粉から45~50日」を目安にし、ヘタがコルク化してから収穫すること!さらに、収穫後は7~10日ほど風通しの良い日陰で寝かせて追熟させると、甘みがぐっと増しますよ。
グラッセ栽培でよくある質問(Q&A)
最後に、グラッセの栽培でよくある質問を紹介します。家庭菜園でつまずきやすいポイントをまとめたので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
まとめ:グラッセの栽培で大切なポイント
ここまで、グラッセの特徴、栽培カレンダー、育て方などについて、実際の栽培経験や失敗談を交えながら解説してきました!
- 中間地では3~5月に種をまき、4~6月に植え付け、7~9月に収穫する
- 畝幅75cmに穴なし黒マルチか白黒マルチを張り、株間1列1m間隔で植え、隣の畝はつるスペースにする
- 元肥は化成肥料入りでしっかり効かせて追肥なし、主枝は5~7節で摘芯して3本仕立てにする
- 各つる10~15節の雌花に人工授粉して1つる1果に絞り、授粉から45~50日で収穫し7~10日寝かせて食べる
グラッセは、うどんこ病に強くて育てやすく、たくさん採れて食味も良い、家庭菜園にぴったりのカボチャです!「摘芯して3本仕立て・午前中の人工授粉・予防第一」の3つさえ押さえれば、初心者の方でもホクホクで甘いカボチャを楽しめるので、ぜひ本記事を参考に栽培にチャレンジしてみてください!
夏から育てたいおすすめ野菜の記事はこちら!
グラッセ以外にも夏から始めるおすすめ野菜は以下の記事でまとめて紹介しているので、あわせて参考にしてみてください!
家庭菜園の始め方を知りたい!畑で本格的に始めたい方へ!
本ブログ「金太郎の野菜づくり」では、家庭菜園の始め方を初心者向けにやさしく紹介しています!これまで200種類以上の野菜を育ててきた金太郎が、場所選びから収穫までを7ステップに分けて解説しているので、これから始める方はぜひご覧ください!
また、畑を持っていない方向けに、貸し農園「シェア畑」を利用して本格的に野菜づくりを始める方法も紹介しています。ぜひ金太郎と一緒に、畑での家庭菜園を楽しみましょう!
\ 参加無料 /








