和・洋・中どれにも合う野菜、チンゲン菜!家庭菜園でいざ栽培しようとすると、「どの品種を選べば良いか分からない」「通常のチンゲン菜は意外と大きいくて食べきれない」なんて困っていませんか…?
そこでオススメしたいチンゲン菜が「シャオパオ」!手のひらサイズのミニチンゲン菜で、短期間で収穫でき家庭菜園でもおすすめな品種ですよ!
本記事では、ミニチンゲン菜「シャオパオ」の種まき~収穫までの育て方・栽培方法について、写真をたくさん交えながら、家庭菜園初心者向けに分かりやすく解説します。

この記事は、以下のような人におすすめ!
- 家庭菜園でチンゲン菜を育ててみたい
- チンゲン菜のおすすめ品種を教えてほしい
- 通常のチンゲン菜はちょっと大きい…
この記事を読んで、一緒にシャオパオを育ててみましょう!
シャオパオとは?


| 科名 | アブラナ科 |
| 発芽適温 | 20~25℃前後 |
| 生育適温 | 20℃前後 |
| 収穫までの期間 | 種まきから約30~40日 |
シャオパオは、手のひらサイズのミニチンゲン菜です。シャキッとした食感と甘みがあり、炒め物やスープなど和・洋・中どの料理にも幅広く使えます!
家庭菜園でシャオパオをおすすめする理由3つ
シャオパオは家庭菜園でもぜひおススメしたい野菜の一つです!その理由を順番に説明していきます。
①丸ごと調理も可!食べきりやすいミニサイズ

普通のチンゲン菜は高さ20cmほどの大きさになります。食べてみると意外と大きくて食べ切れなかったりするんですよね…。
一方で、シャオパオは高さ10〜15cmほどと通常より一回り小さいミニチンゲン菜です!小さくて食べきりやすいですし、丸ごと調理できるのも特徴ですよ!

素材を丸ごと使った料理って何だか贅沢した気分にさせてくれるんだよな…!
②密植でたくさん収穫できる

畝幅65cmの場合、シャオパオは5列15cm間隔で1穴につき3本ずつ栽培できます!
通常のチンゲン菜は5列15cmで1穴につき1本ずつですから、シャオパオの方が3倍多い本数になります。限られたスペースでたくさん収穫可能することができますよ!
③栽培期間が短く育てやすい
シャオパオは種まきから30〜40日ほどで収穫することができます。また、栽培期間が短いため、病害虫の被害も受けにくく、家庭菜園でも育てやすいです。

栽培期間は長いほど病害虫リスクが大きくなり、難易度が上がる。
シャオパオの栽培時期

シャオパオはほぼ一年中つくることができます!
中間地では4月上旬~10月下旬で種まきします。発芽すると葉や茎をぐんぐん成長させ、種まきから30~40日ほどで収穫!といったイメージです。

夏場だ30日、冬場だと40日くらい必要。
シャオパオ栽培で準備するもの
- シャオパオの種
- 元肥
- 堆肥 … 3ℓ/㎡
- 化成肥料 … 100g/㎡ (または有機発酵肥料 … 200g/㎡)
- かき殻石灰 … 150g/㎡
(育苗する場合)
- ポリポット(直径9cm)またはセルトレイ(128欠または200欠)
- 育苗培土
シャオパオの種はどこで売ってる?
シャオパオの種は身の回りのホームセンター等の種苗コーナーで販売されているかと思います。
ネット通販の場合は以下より購入いただけます!
シャオパオの育て方5ステップ
シャオパオの具体的な育て方は以下のとおり。順番に詳しくご紹介していきます!
①育苗(苗を作る場合)
【育苗期間の目安:14日】
シャオパオを育苗する場合の方法を説明します。
- STEP①種まき


【発芽適温:20~25℃】
セルトレイ(128欠または200欠)に育苗培土を入れ、種を3粒ずつ蒔きます。覆土をかけてしっかり鎮圧し、水をたっぷりやります。以降、乾かさないようにしながら、発芽適温を確保します。
- STEP②育苗完了

本葉2~3枚ほどになったら植え付け適期です。植えつけましょう!
金太郎育苗はしなくてOK!全て育て上げる。
種まきの際、覆土の代わりに「イネニカ」を使うと徒長しにくい頑丈な苗に育ってくれるのでオススメですよ!詳しくは以下の記事で解説しています。
その他、育苗については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
②土づくり

植え付けの1週間前までをメドに、元肥として以下をすき込んでおきます。
- 堆肥 3ℓ/㎡
- 化成肥料 100g/㎡(または有機発酵肥料 200g/㎡)
- かき殻石灰 150g/㎡


元肥をすき込んだら幅65cmの畝を立て、幅95cmで5列15cm間隔の穴あきマルチを張ります。
時間があれば「太陽熱養生処理」をしておきましょう!詳しく解説している記事がありますので、参考にしてみてください。
③種まき(植え付け)


【発芽適温:20~25℃】
畝幅65cmの場合、シャオパオは5列15cm間隔で全ての穴に3粒ずつ種を蒔きます。上から覆土をしてしっかり鎮圧し、水をたっぷりやります。あとは発芽するまで乾かないよう、こまめに水やりをしましょう!

間引きはしなくてOK!全て育て上げる。
種を蒔く前にアルバリン粒剤を撒いておくと、直まき野菜の一番の弱点である発芽直後~生育前半の害虫を防ぐことができます。詳しくは以下の記事で解説しています。
苗を植え付ける場合


育苗した場合でも、シャオパオの植え方は5列15cm間隔とします。植え付け穴を指で掘り、全ての穴に苗を植え付けましょう!
植え付けの際、リキダスを混ぜた水を苗にかけておくとその後の活着が良くなります!詳しくは以下の記事で解説しています。
④病害虫対策


栽培してたら、よく分からない害虫や病気が発生しちゃった…。もうダメだ…。

発生する前から早め早めに対策しておこう!
シャオパオを含むアブラナ科は病害虫が発生しやすい野菜です。以下でそれぞれの対策方法をご紹介します!
害虫対策
葉を食べる系害虫:ヨトウムシ、コナガ、アオムシ、キスジノミハムシなど
養分を吸う系害虫:アブラムシなど
シャオパオはヨトウムシやコナガなどのイモムシ系をはじめ、ハムシやアブラムシなど様々な害虫が発生します。
シャオパオの害虫対策は以下がオススメ!
- 種まき前に「アルバリン粒剤」をすき込んでおく
- 種まき後に「防虫ネット」を張る
- 生育後半は「ゼンターリ」を散布する
種を蒔く前にアルバリン粒剤を撒いておくと、直まき野菜の一番の弱点である発芽直後~生育前半の害虫を防ぐことができます。詳しくは以下の記事で解説しています。
防虫ネットを張ると害虫の侵入を物理的に防ぐことができます。防虫ネットの張り方は以下の記事で詳しく解説しています。
生育後半は「ゼンターリ」がおすすめ!BT菌を有効成分とする生物農薬で、ヨトウムシなどのイモムシ系害虫に有効です。野菜類で登録があり、有機栽培でも使用することができますよ!以下の記事で詳しく解説しています。
病気対策
カビ(糸状菌)の病気:根こぶ病、白さび病など
細菌(バクテリア)の病気:軟腐病など
シャオパオを含むアブラナ科野菜は害虫のイメージが強いですが、病気への対策ももちろん重要です。
家庭菜園での病気対策は「Zボルドー」がオススメ!糸状菌から細菌による病気まで幅広い病気の予防に有効で、野菜類で登録があり、有機栽培でも使用することができます。以下の記事で詳しく解説しています。

病気が出ていなくても、油断は禁物。少なくとも生育前半で1回は散布しておく。
⑤収穫!


【種まき~収穫までの目安:45~60日】
シャオパオは高さ10~15cmほどになったら収穫適期!株元から収穫しちゃいましょう~!
なお、1穴で一緒に育てている3本は生育にバラつきがあることも。大きくなったものから一株ずつ収穫していくことで、収穫を長く楽しむことができますよ!

株元をハサミで切り、根っこを地面に残すように収穫すると、同じ穴で収穫せずに残した株を傷つけない。
あえてとう立ちさせて”菜の花”を楽しむ

一定の低温にあたったシャオパオは春になるとトウ立ちします。
本来であればトウ立ちする前に収穫しきってしまいますが、あえて春まで畑に残しておくことで菜の花を楽しむこともできますよ!

食べきれない場合は、無理に収穫せずに春まで置いておくのも良いね!
まとめ:シャオパオ栽培で大切なこと
ここまで、シャオパオの育て方をご紹介しました。
シャオパオは”手のひらサイズ”のミニチンゲン菜
種まきから収穫までは30~40日程度!栽培期間が短く家庭菜園でも育てやすい
害虫も大好物!防虫ネットを張るなど病害虫対策は万全に
高さ10~15cmほどで収穫適期!大きくなったものから収穫しよう
シャオパオは手のひらサイズのミニチンゲン菜で、料理に丸ごと使うこともできます!狭いスペースでも密植できますし、栽培期間も短く家庭菜園でぜひオススメしたい品種です。
ポイントは害虫対策!面倒ではありますが、害虫は良く発生するため、害虫対策はきっちり行いましょう!ここを抑えられれば、成功はグッと近づきます。
ぜひ本記事を参考にシャオパオを育ててみましょう!










