「家庭菜園を始めよう!」と思ったとき、最初にぶつかる壁が「土づくり」ですよね。ホームセンターに並ぶ石灰や堆肥、肥料を見て、「どれをどう使えばいいの!?」と迷ってしまう初心者の方も多いはず。金太郎も最初はチンプンカンプンでした。
でも、安心してください! 美味しい野菜を育てるための土づくりは、ポイントさえ押さえれば決して難しくありません。土づくりとは、野菜が元気にのびのび育つための「ふかふかのベッド」と「最初のごはん」を用意してあげる、家庭菜園で一番の核となる超重要ステップです。ここをしっかりやっておけば、あとの野菜づくりがグッと楽になり、大豊作に繋がりますよ!
この記事では、初心者でもできる「基本のやり方」から、買い出しに便利な道具リスト、綺麗な畝(うね)の作り方や土の病害虫対策まで、写真付きで分かりやすく解説します。
- 家庭菜園を成功に導く「ふかふかの良い土」の条件
- ホームセンターでの買い出しに迷わない!基本の道具・資材リスト
- 初心者でもできる!土づくりのやり方(写真付き)
- ロープとレーキを使って、真っ直ぐ綺麗な畝(うね)を作るコツ
- 種まき・植えつけ後のトラブルを激減させる、プラスαの病害虫対策
「そもそも何から準備すればいいの?」という方は、まずは初心者向けの家庭菜園の始め方と必要な準備をまとめた以下の完全ガイドからチェックしてみてください!
家庭菜園で土づくりが超重要な理由

家庭菜園を始める際、早く苗を植えたり種をまいたりしたくなるものですが、その前に欠かせないのが「土づくり」です!
「とりあえず土に植えれば育つのでは?」と思うかもしれませんが、実は土づくりの質がその後の野菜の成長や収穫量を大きく左右します。ここでは、家庭菜園においてなぜ土づくりが最重要のステップと言えるのか、その役割について分かりやすく解説します!
美味しい野菜は「良い土」から育つ
野菜たちにのびのびと健康に育ってもらうためには、土の中で根を思いっきり張り巡らせ、水分や養分をスムーズに吸収できるような環境が必要です。
カチカチに硬く水はけの悪い土では、根が息苦しくて十分に伸びることができず、いくら良い肥料を与えても効率よく吸収できません。逆に、土づくりを丁寧に行って「ふかふかの土」に仕上げておけば、根がのびのびと育ち、栄養をたっぷり吸収して病気にも強い丈夫な野菜に成長してくれます。
つまり、土づくりとは「美味しい野菜を育てるための土台づくり」であり、家庭菜園を成功に導くための最も重要なプロセスなのです。
金太郎いくら良い種・苗を買っても、土から水分も肥料も吸えなければ元も子もない。
初心者が知っておきたい良い土の条件
では、野菜にとっての「良い土」とは具体的にどんな土でしょうか?難しく考える必要はありません!初心者の方は、まず以下の3つの条件を押さえておけばOKです。
- 水はけ・水持ちの良さ(排水性・保水性)
水を与えた際、水を適度に通すとともに保持もできる状態。 - 空気の通りやすさ(通気性)
土の粒の間に適度な隙間があり、根が呼吸しやすいふかふかな状態。 - 肥料を蓄える力(保肥力)
肥料の成分が雨で流れ出ず、土の中にしっかりと留まる状態。
この3つの条件が揃った土のことを、専門用語で「団粒構造(だんりゅうこうぞう)」の土と呼びます。なんだか難しそうな言葉ですが、要するに「水はけが良いのに、水持ち・肥料持ちも良いフカフカな土」のこと!
では、この理想的な土を作るためには何が必要なのでしょうか?次の章では、土づくりに欠かせない基本のアイテムをご紹介します。
団粒構造とは?
団粒構造とは、細かい土の粒がくっつき合って小さな塊になり、粒と粒の間に適度な隙間ができている状態のことです。水や空気がスッと通る「水はけの良さ」と、水分や栄養をしっかり蓄える「水持ち・肥料持ちの良さ」を両立した、野菜にとって理想的なフカフカの土を指します。
始める前にチェック!家庭菜園の土づくりに必要なもの
土づくりの手順に入る前に、まずは必要なアイテムを揃えましょう!「これからホームセンターに買い出しに行くぞ!」という方は、ぜひこのリストをメモ代わりに使ってくださいね。
作業に必要な基本の道具
まずは、カチカチの土を耕したり、フカフカの畝(うね)を作ったりするための相棒たちです。
- クワ(鍬)
畑づくりの主役!土を深く耕したり、土を寄せて畝を作ったりするのに必須 - レーキ
作った畝の表面を、平らにキレイに均す(ならす)ためのアイテム - メジャー(巻尺)
畝の幅や高さを測るために使います。目分量でやると後で「苗が入りきらない!」なんてことも(笑) - 支柱とロープ
メジャーで測ったあと、畝を立てたい場所にロープをピシッと張っておくことで、クワを入れる時の目印(ガイド)になります - 軍手・長靴
言わずもがな、家庭菜園の基本装備です。手にピタッとフィットするゴム張りの手袋がおすすめ!
土のベースを作る元肥(石灰・堆肥・肥料)
野菜がのびのびと育つ、フカフカで栄養たっぷりの土を作るための「元肥3点セット」です。具体的な使い方は次の章でたっぷり解説します!
- かき殻石灰(有機石灰)
かき殻石灰は一般的な石灰と比べて効き目が緩やかで、種まき・植えつけの1週間前~当日に他の元肥と一緒にすき込んでもOK! - 完熟牛ふん堆肥
ふかふかな土を作るのに欠かせない土壌改良材。未熟なものだと根を傷めたり病害虫が発生したりするので、「完熟」のものがおすすめ! - 化成肥料(元肥用)
野菜を植え付けた後、初期の成長を支えてくれる基本の栄養(元肥:もとごえ)になります
元肥とは?
元肥(もとごえ)とは、苗を植えたり種をまいたりする前に、あらかじめ土に混ぜておく最初の肥料のこと。野菜が初期の段階でしっかりと根を張り、元気に育ち始めるための「最初のごはん」の役割を果たします。
あると便利!ワンランク上の土づくり・予防資材
「絶対に必要!」というわけではありませんが、これを使うと野菜の育ちがさらに良くなったり、面倒な病害虫を防げたりする頼もしい便利アイテムです。
- カルスNC-R(複合微生物資材)&米ぬか
微生物の力で古い根っこや落ち葉などを強力に分解して、ワンランク上のふかふか土にしてくれる便利アイテム! - マルチ
畝に被せる専用のビニールシート。土の温度を保ったり、雑草を防いだり、雨による泥はね(病気の原因)を防ぐ効果があります - 土壌処理用の農薬(殺虫剤)
種まき・植えつけ前の土に混ぜておくことで、土の中の害虫を退治・予防してくれます- アルバリン粒剤:アブラムシやコナジラミなどの予防に!
- ダイアジノン:苗の根元をバッサリ切るネキリムシや、コガネムシの幼虫対策に!
- ネマトリンエース:根っこにコブを作る厄介なセンチュウ対策に!
初心者でもできる!家庭菜園の土づくりのやり方4ステップ
家庭菜園の土づくりは、難しそうに見えて、やること自体は意外とシンプルです。
この章では、畑づくりが初めての方でも真似しやすいように、「4つのステップ」に分けて土づくりの流れを解説していきます。
この手順どおりに進めれば、初めての方でも失敗しにくく、野菜が育ちやすいふかふかの畑を作ることができますよ!
①元肥をすき込む(種まき・植えつけの1週間前まで)


まずは、準備編で揃えた「かき殻石灰」「完熟牛ふん堆肥」「化成肥料(元肥)」の元肥の3点セットをすき込みます。
本来、石灰と肥料はまく時期をズラさないといけないのですが、穏やかに効く「かき殻石灰」なら、堆肥や肥料と一緒にまとめて土に混ぜ込んでもOK!また、牛ふん堆肥はしっかり「完熟」したものを使えば1週間前でも間に合います!初心者の方でも失敗が少なく、なかなか時間の取れない家庭菜園でも一気に作業できるおすすめ資材です。
なお、未熟な堆肥は場合はもっと時間が必要なので注意しましょう(そもそも、初心者には未熟な堆肥は選ばないのが無難)。
これらを畑全体にムラなくまいたら、クワを使って深さ20〜30cmくらいまでしっかりとすき込みます。土と資材がしっかり混ざり合うように、丁寧に耕すのがポイントです。
「もっと土を良くしたい!」「病気になりにくいフカフカの土にしたい!」という方は、ここで一緒に「カルスNC-R」をすき込むのがおすすめ!雑草や野菜の残渣(古い葉茎や根っこ)、米ぬかなどと一緒に混ぜ込むことで、微生物の力で驚くほど良い土に仕上がりますよ。



次のステップ以降は、種まき・植えつけ当日に作業しても可!
②畝幅65cmで両サイドにロープを張る
元肥をしっかり混ぜ込んで土がフカフカになったら、いよいよ野菜のベッドとなる「畝(うね)」を作っていくのですが……その前に!初心者の方に絶対やってほしいのが「ロープ張り」です。
ここで、準備編でご紹介した「メジャー」「支柱・ロープ」の出番です! まず、メジャーで作りたい畝の幅をきっちり測ります。そして、畝の四隅になる場所に支柱を挿し、ロープをピンと張ります。
このひと手間をかけるだけで、ロープが畝立てする際の「ガイド(目印)」になってくれます。目分量でやると「畝が曲がって、あとでマルチが上手く張れない…」なんて失敗になりがちなので、このステップは絶対に飛ばさないでくださいね!



畝の幅は何cmにすれば良いの?



とりあえず「65cm」にしておけばOK!一般的には野菜によってそれぞれ異なるんだけど、うちのブログでは初心者の方にも分かりやすいように全て幅65cmで統一してるよ。
③両サイドから土を寄せて高さ10cmの畝を立てる
目印のロープが張れたら、いよいよ畝を立てていきます。②で張ったロープに沿って、クワで両サイドから土を寄せていきましょう!ガイドのおかげで、初心者でも迷わず真っ直ぐで綺麗な畝が作れるはずです。
畝の高さは10cmほどにします。周りより高くすることで、水はけ・通気性がグッと良くなりますよ!土を寄せた後は、畝の表面はレーキなどで平らに均してください。



畝の表面がデコボコしていると、凹んでいる箇所に水が溜まってしまうので注意!
④畝の上から幅95cmのマルチを張る


綺麗に均した畝ができたら最後の仕上げです!畝の上から幅95cmのマルチを緩みなくピシッと張り、両端15cmを土でしっかり埋めて固定します。マルチを足で踏みながらクワで土を寄せると、自然とテンションがかかり、綺麗に張ることができます。
「この作業、ちょっと面倒だな…」と思うかもしれませんが、やった方が良いです!
マルチを張ることで、土の温度を温かく保って生育を良くしてくれる他、厄介な雑草を防いだり、雨による泥はねを防ぐことで病害虫の発生を抑えてくれる効果もあり、野菜にとって育ちやすい環境を作ることができます。
土づくり時にやっておきたい”土の病害虫対策”
さて、ステップ④まで終われば「ふかふかで栄養たっぷりの土づくり」はバッチリ完了です!基本的には、このまま種まきや苗の植えつけに進んでも全く問題ありません。
ただ、ここで一つ知っておいていただきたいのが、ステップ④までの作業はあくまで「野菜がのびのび育つベッドを作っただけ」であって、「病害虫への対策」とはまた別の話だということ。
もちろん、何の対策もせずにそのまま植えつけても野菜は育ちます。ですが、「虫の被害をできるだけ減らしたい!」「病気で枯れるリスクを下げたい!」という方には、土づくりの作業と一緒に以下の「土の病害虫対策」も済ませておくことを強くおすすめします!
夏場の高温で”土を丸ごと蒸し上げる”太陽熱消毒
スペースや時間に余裕がある方は、「太陽熱消毒」という一歩踏み込んだ対策もおすすめ!真夏の強い日差しを利用した太陽熱による土壌消毒の一種で、土を丸ごと高温にし、病原菌の密度を抑えるとともに害虫を退治する方法です。
- 夏の一番暑い時期に、いつも通り元肥をすき込んで畝を立て、水をたっぷりやる(水に納豆菌や乳酸菌を混ぜ込むとなお良い)
- ”透明マルチ”で畝を丸ごと覆い、2~3週間ほどそのままにしておく
- 土の温度が一気に上がり、土壌中の害虫や病原菌を抑えることができる!
毎作やる必要は無く、前作で病害虫が発生してしまった際に太陽熱消毒すればOK!病害虫対策としての効果だけでなく、土の団粒化が進み水はけ・水持ち・通気性とどれも抜群のめちゃくちゃ良い土になり、栄養をきっちり吸い上げられる強い身体づくりにも繋がります!「土を一度リセットする」というイメージで、余裕があればチャレンジしてみてください。
より具体的な手順を知りたい方は、農薬を使わない土壌消毒に最適な太陽熱消毒の詳しいやり方を実際の写真付きで解説していますので、ぜひそちらも参考にしてみてください!


土に潜む害虫をしっかり退治・予防する農薬(土壌処理剤)
太陽熱消毒ができない時期(春や秋)や、「もっと手軽に、確実に虫の被害を防いでおきたい!」という場合は、種まき・植えつけ前に土に混ぜておくタイプの農薬(土壌処理剤)を使うのも一つの手です。
「農薬はちょっと…」と思う方もいるかもしれませんが、土づくりのタイミングでしっかり予防しておくことで、その後の農薬散布の回数をグッと減らせるというメリットもあるんです。金太郎がよく使っているおすすめ農薬を3つ紹介しますね。
アルバリン粒剤
アルバリン粒剤は、種まき・植えつけ前に予め土に混ぜておくだけで、様々な害虫が寄り付くのを防いでくれる農薬です。
特におすすめな理由は、野菜にとって一番弱い発芽直後~生育初期を手間なく守ることができる点。土にパラパラまいておくだけで根っこから成分を吸い上げてくれるので、長期間効果が続いてくれますし、害虫が防虫ネットの中に侵入してきたとしてもいちいち防虫ネットを外す手間も無くなります!
実際の撒く量やタイミングについては、種まき・植えつけ前にまくだけでアブラムシを防ぐアルバリン粒剤の効果的な使い方の記事で分かりやすく解説しています!
ダイアジノン
ダイアジノンは、種まき・植えつけ前に土にパラパラと撒いておくだけで、土に潜む害虫の中でも苗の根元を夜中に食いちぎる「ネキリムシ」や、根を食べてしまう「コガネムシの幼虫」などを退治してくれます(センチュウは対象外)!
ネマトリンエース
ネマトリンエースは、種まき・植えつけ前に土にパラパラと撒いておくだけで、土に潜む害虫の中でも「センチュウ」という根に寄生して栄養を吸い取る厄介な害虫を退治してくれます!
※農薬を使用する場合は、使用前にラベルの「対象作物」「対象害虫」「使用回数」「収穫前日数」を必ず確認しましょう。
まとめ:家庭菜園の土づくりで大切なこと
ここまで、家庭菜園で土づくりが超重要な理由や必要なもの、土づくりの方法、一緒にやっておきたい土の病害虫対策などについて、実際の栽培経験や写真を交えながら解説してきました。
- 水はけ水持ち・通気性が良い「ふかふかの土」を作るため、元肥(石灰・堆肥・肥料)をしっかりすき込む
- 元肥は種まき・植えつけの遅くとも1週間前までにすき込でおく
- ロープで真っ直ぐ目印を張り、レーキで表面を平らに均す「ひと手間」をかけると綺麗な畝ができる!
- 畝にはマルチを張ると生育が良くなる他、病害虫が発生しにくくなる
- 土づくりとあわせて「土の病害虫対策」も済ませておくとなお良い!
土づくりは少し体力も使うし、地味な作業に感じるかもしれません。でも、この「ふかふかのベッド」と「最初のごはん(元肥)」を用意するひと手間こそが、病気に負けない、甘くて美味しい野菜を育てる一番の近道なんです!
最後に、初心者の方が失敗しやすいポイントをもう一度お伝えしておきます。それは、「土ができたら、焦ってすぐに苗を植えてしまうこと」。石灰や肥料が土にしっかり馴染むまで、少なくとも1週間ほど待つのが成功の秘訣です。焦らず順番に進めていきましょう!
ぜひ本記事を参考に、良い土づくりをして家庭菜園を楽しみましょう!
家庭菜園の始め方を知りたい!実際に始めたい方へ
本ブログ「金太郎の野菜づくり」では、初心者の方に分かりやすく家庭菜園を始められる方法を紹介しています!
次のステップ(種まき・植えつけなど)に進む方は、初心者が家庭菜園を成功させるための準備と手順の完全ガイドもあわせてご覧ください!



