もものすけ(カブ)の有機栽培・育て方

根もの

皆さん、「もものすけ」を知っていますか?手で皮がむけて、やわらかい果肉で甘くてジューシーな”桃”なんです!!嘘ですよ!(笑)。金太郎に騙されないでくださいね。もものすけは桃ではなく、「カブ」の一つですが、まるで桃のような特徴を持つユニークな野菜なんです。

今回は、魅惑のカブ「もものすけ」の有機栽培・育て方をご紹介します!

 



もものすけ(カブ)とは…?

基本データ

科目アブラナ科
原産地地中海沿岸、アフガニスタン周辺
連作障害あり(2~3年あける)
適正土壌酸度ph6.0~6.5
発芽適温20~25℃
生育適温15~20℃

カブの原産地は、地中海沿岸とアフガニスタン周辺の2説あると言われています。日本では7世紀ごろから栽培が始まり、全国各地で数多くの地方品種が誕生しています。もものすけはナント種苗が開発したカブの品種になります。

一般的なカブの有機栽培・育て方については以下の記事で詳しく説明していますので、あわせてご覧ください!

栽培カレンダー

もものすけは晩抽性が低いため、秋まきが適しています冬にかけてじっくり太らせてから収穫しましょう!

くま吉
くま吉

晩抽性が低いってどういうこと?

金太郎
金太郎

とう立ちが遅い性質のこと。野菜の品種改良ではとう立ちしないような晩抽性が求められる訳だけど、もものすけはその性質が低い。つまり、とう立ちしやすいので春まきはやめた方が良い

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金太郎
金太郎

手で皮がむけて、柔らかい果肉で甘くてジューシーな”桃”なんです!いや、半分嘘ですが、半分本当です(笑)。騙されたと思って試しに栽培してみて!

 



土づくり

種まきの1週間ほど前に以下の肥料を鋤きこみ、幅65cmの畝を立てます

  • 堆肥 2kg/㎡
  • 卵殻 200g/㎡
  • 有機発酵肥料 200g/㎡
  • ミネラル肥料 60g/㎡

できれば太陽熱養生処理もしておくと良いでしょう。その後、植え付けまでに幅95cmで5列穴の黒マルチを張っておきます。

石灰分はしっかり施します。石灰は根の表皮を守る重要なミネラルで、土壌病害虫の被害を防ぎます。表面が虫なんかにかじられていると嫌ですもんね(実際には糖度もあるせいか、防ぎきるのは難しいですが…)。

有機栽培のポイント
太陽熱養生処理の様子

土づくりにおける1丁目1番地は「団粒構造の発達」です。いくら良い肥料をやったところで、それを根が吸収してくれなければ意味がありません。野菜たちにはのびのびと健康に育ってもらいたい。そのために、土づくりでは通気性や保水性、排水性をもたらす団粒構造を発達させましょう。その手法としてオススメなのは「太陽熱養生処理」です。

 



種まき

もものすけは5つの穴すべてに2粒ずつ蒔いていきます。種はまさにアブラナ科のタネって感じがしますね。

蒔き終わったら土を被せて軽く鎮圧し、水をたっぷりとやって、速攻で防虫ネットをかけてくださいここから収穫まで防虫ネットは外しません。

有機栽培のポイント
防虫ネット

害虫は苗を植え付けた直後からどこからともなくやって来ます。であれば、植え付けたら速攻で防虫ネットをかけてしまいましょう!害虫に見つからないうちに物理的に野菜を守れれば、殺虫剤を散布する必要はありません。金太郎流では「防虫ネットは種まきから収穫まで」が鉄則です!

 



生育過程

種まきから2週間後

発芽が揃ってくれて、本葉が1~2枚ほどになってきました。すでに根もとは赤くて可愛らしいですね。

くま吉
くま吉

間引きはしないの?

金太郎
金太郎

間引きはしないよ。1穴に2株程度であれば問題なく成長してくれるし、防虫ネットを開けたり閉めたりする手間もかけたくないしね!

種まきから1か月後

種まきから1か月でこんな感じです!茎や葉っぱがガッチリしてきました。この大きな葉っぱが、立派なカブに成長させるためには欠かせません。

金太郎
金太郎

可食部であるカブ(根)は、葉茎で作られた養分を蓄えて大きく肥大することになる。そのため、まずは生育初期に葉を大きく、また枚数も充実させることによって盛んに光合成を行ってもらいたいところ。

くま吉
くま吉

いわゆる可食部分の”カブ”に栄養を届ける”源”を整えるのがまず大事なんだね!

種まきから1か月半後

いよいよ”カブ”が大きくなり始めました!肥大期には十分な水分量が欠かせませんので、あまり雨が降らないようなら水をあげてください。

 



収穫!

種まきから2か月ほどで収穫です!

嬉しいことに、マルチの穴よりカブが大きいので、ビニールを伸ばして引っ張り出します。

くま吉
くま吉

この瞬間が、たまらない。

洗ってみました。見てください、このボディーッ!たまりませんね。

 



いざ実食!

それでは試食です!まず、茎の付け根を切ってみました。濃いピンク色の皮の中に、桃が詰まっています(嘘です)。

いや、でも本当に桃のような見た目です。

食べやすい大きさに切ってみました。種袋には「皮がペロッと剥ける」なんて書いてありましたけど、本当なのか…?えっ、この濃いピンクの皮が…?

本当です。

想像していた以上に簡単に綺麗に剥けてびっくりしますよ(笑)。初めて皮をむいてみると、結構楽しいです。濃いピンクの皮と白い果肉の間に爪を入れるのがコツですかね。

生のまま食べてみると、結構うまいです!辛味がほとんどなく、甘みもありジューシー!さすがに桃のような甘さは無いですが(笑)。

栽培方法によってはもっともっと糖度を上げられるんでしょうか。これは次作の課題とさせていただきたいと思います!

 



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