家庭菜園で 「肉料理やスープにちょっと欲しいタイムを、いつでも摘みたてで使えたらいいのに」「地植えで手間なく育てられて、料理にも役立つハーブってないの?」と思っていませんか?
そんな方にぴったりなのが、爽やかな香りが料理を格上げしてくれる「タイム」です!一度植えれば多年草として枝先を何度も摘み取って収穫でき、病害虫にも強く、支柱やネットもいらないので、地植えでほったらかし気味でも元気に育ってくれるハーブなんですよ!
この記事では、これまで200種類以上の野菜・ハーブを育ててきた金太郎が、タイムの特徴・栽培カレンダー・種まき(育苗)や苗の植え付けから収穫までの育て方のステップを、実際の栽培経験や失敗談を交えながら家庭菜園初心者向けに分かりやすく解説します!
- タイムの特徴と家庭菜園でおすすめな理由
- 中間地での植える時期・収穫時期・発芽適温・生育適温・栽培カレンダー
- 種まき(育苗)から株間30cmでの具体的な植え方と育て方
- 何度も収穫するための収穫方法・切り方と失敗しない栽培のコツ
タイムとは|特徴・家庭菜園でおすすめな理由

| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 科名 | シソ科 |
| 発芽適温 | 15~20℃ |
| 発芽日数 | 約7~10日 |
| 生育適温 | 15~25℃ |
| 栽培の難易度 | ★☆☆ |
| 栽培適期(中間地) | 2~4月・8~9月まき/3~5月・9~10月植え付け/収穫は通年 |
| 植え付け~収穫までの日数 | 約40~60日 |
| 畝幅・株間 | 畝幅75cm・2列30cm間隔 |
| 収穫時期の目安 | 草丈15~20cmに茂ったら枝先を摘み取る |
タイムは枝先を摘み取って何度も収穫できる、地中海原産のシソ科ハーブです!肉や魚の臭み消し、煮込み料理やスープの香りづけにと、少し加えるだけで料理がぐっと本格的な味わいになりますよね。細かい葉が地面を覆うように広がる姿は、見た目にもかわいらしく、グランドカバーとしても楽しめますよ。
金太郎スーパーの乾燥タイムもいいけれど、摘みたての生タイムは香りが段違い!
そんなタイムが、家庭菜園でおすすめな理由を3つ紹介します!
①病害虫に強く育てやすい
タイムはシソ科特有の強い香りをもっていて、虫が寄りつきにくく病害虫の被害がとても少ないハーブです。
金太郎の畑でも、タイムはほとんど無農薬のまま元気に育ってくれます!香りそのものが害虫対策になってくれるので、そばに植えたほかの野菜を守る「コンパニオンプランツ」としても頼りになるんですよね。



タイムは香りで虫を遠ざけてくれる、心強いハーブ!
②何度も収穫でき、料理に大活躍
タイムは伸びた枝先を摘み取っていけば、そこからまた新しい枝葉が伸びてきて、何度も繰り返し収穫できるのが魅力です。しかも多年草なので、一度植えれば数年にわたって収穫を楽しめるんですよね。
金太郎は、料理でタイムを使いたい日に必要な分だけ枝先をチョキンと摘んで帰るという贅沢をしています。摘み取ることが自然と「切り戻し(剪定)」を兼ねるので、収穫しながら株もきれいに整えられて一石二鳥ですよ!



タイムは「植えっぱなしで長く採れる」ハーブ!2~3株あれば、日々の料理には十分。
③支柱やネットもいらず、初心者でも簡単に栽培できる
タイムは、地面を這うようにこんもり広がるだけなので、支柱も誘引ネットもいっさい不要です!
さらにタイムは乾燥に強く、やせた土でもよく育つので、水やりや肥料に神経質になる必要もありません。植え付けてしまえば、あとは伸びた枝を摘み取るだけという、とてもシンプルな栽培方法。家庭菜園を始めたばかりの方でも、気負わずに育てられるハーブですよ!



乾燥に強くて手がかからない!ハーブの入門にもぴったり。
タイムの栽培カレンダー(中間地ベース|植える時期・収穫時期)


タイムは中間地では、2~4月にまいて3~5月に植え付ける「春植え」と、8~9月にまいて9~10月に植え付ける「秋植え」の2つのパターンがあります。植え付けから40~60日ほどで枝先が摘めるようになり、タイムは常緑の多年草なので、株が充実すればそこからは通年で収穫を楽しめますよ!



タイムは「乾燥大好き・多湿は苦手」なハーブ!水はけと風通しさえ意識すれば、あとはとってもラクだよ。
栽培で準備するもの
タイムの栽培で準備するものは以下のとおり。苗と最小限の資材があれば始められますよ!
- タイムの苗(家庭菜園では苗からのスタートがおすすめ)
- 元肥
- 牛糞堆肥(完熟) … 2~3ℓ/㎡
- カキ殻石灰 … 150g/㎡
- ジョウロ・移植ゴテなどの基本の道具
\ 種から栽培する場合はこちら /
タイムの育て方5ステップ(家庭菜園向け・苗から育てる)
タイムの具体的な育て方は以下のとおり。順番に詳しくご紹介していきます!
①苗を準備する(種まき・育苗の手順も紹介)


タイムは苗を植え付けてスタートするのが基本です。苗を準備する方法は2つあります。
- ホームセンター・園芸店・ネットショップ等で苗を購入する
- 自分で種から苗を育てる(育苗期間:約1か月~1か月半)
初心者の方は、苗を購入してスタートするのが手軽でおすすめ!家庭菜園で植える株数もせいぜい2~3株ですし、「すぐに育て始めたい!」という方は、苗を買ってしまうのが断然ラクですよ。
しかし、金太郎はこういうハーブほど種から育ててみたくなるんですよね…(笑)。家庭菜園に慣れてきたら、自分で苗を育ててみましょう!「種から育ててみたい!」という方向けに、タイムの育苗手順を以下でご紹介します。
タイムの育苗手順




【発芽適温:15~20℃|発芽日数:約7~10日】
ポリポット(9号)に育苗培土を入れ、3粒ずつパラパラと種まきします。タイムは光を受けて発芽する「好光性種子」なので、覆土はしないか、ごく薄く(種がうっすら隠れる程度)にするのが最大のポイント!なお、覆土代わりに「イネニカ」をまくと、徒長しにくくガッチリした苗に仕上がりますよ!
発芽には適度な「水分」「温度」も必要です。発芽まで土を乾かさないようこまめに水やりしましょう!。また、タイムの発芽適温は15~20℃なので、気温が低い場合は「愛菜花」や「農電園芸マット&農電サーモ」、逆に温度が高すぎる時は「クールホワイト」を使って、できる限り発芽適温に近づけるようにします。病害虫対策のため、ポリポットは「育苗ハウス」に入れておきます。


【生育適温:15~25℃】
種まきから約7~10日で発芽してくれます!発芽後は徒長を防ぐため、日当たりのよい場所でしっかり日に当てて育てます。本葉が出てきたら、生育の良い株を1本残して他は間引きましょう!
→[苗が徒長する原因・対策方法・復活させるテクニックはこちら!]


種まきから1か月~1か月半ほど、草丈が7~10cmほどに育ち、根が回ってきたら植え付け適期です!ここまで育てば、あとは購入苗と同じように畑に植え付けるだけですよ。
苗の育て方・育苗の基本について知りたい方は、以下の記事で分かりやすくまとめています。
②植え付け1週間前までに土づくりをする
苗が用意できたら、いよいよ植え付けの準備です。タイムは一度植えると長く畑に置くハーブなので、最初の土づくりが肝心!「土づくり→畝立て」の2ステップで進めていきましょう。


幅75cm・高さ10cmを目安に畝を立てます。ただしタイムは過湿が大の苦手なので、雨が溜まりやすい畑では、畝を高め(15cm以上)にして水はけをよくしておくと安心です!
→[畝の作り方ガイドはこちら!]



タイムはじめじめが苦手なので、畝は少し高めにしてあげよう。
家庭菜園における土づくりのやり方全般については、以下の記事で詳しく解説しています。
③株間2列30cm間隔で植え付ける


【植え付け時期:中間地で3~5月・9~10月|株間:2列30cm間隔】
畝の準備ができたら、いよいよ植え付けです。株間は2列30cmを目安に植え付けていきます。
植え方はかんたんです。苗より一回り大きめの植え穴を掘り、水をたっぷりあげてから苗を植え付けます。この際、「リキダス」を水に薄めておくと、植え付け後の活着がよくなりますよ!
→[リキダスの成分・効果・使い方はこちら!]



タイムは日当たりと風通しが命!よく日の当たる、水はけのいい場所に植えてあげよう。
④水やり・蒸れ対策・病害虫対策で日々の管理をする


植え付けが終わったら、収穫までの日々の管理です。タイムを元気に育てるために大切な「水やり」「蒸れ対策」「病害虫対策」の3つを、順番に見ていきましょう!
水やり|乾かし気味がちょうどいい!
【作業時期:植え付け後~収穫終了まで(土が乾いてから)】
タイムは乾燥が好きなハーブです!地植えの場合、植え付け直後に根づくまでは水やりが必要ですが、根づいたあとは基本的に雨まかせでOK。土が乾いていないのに毎日水をやると、根腐れを起こして枯れてしまうので注意しましょう。



金太郎も最初の年、かわいさのあまり水をやりすぎて根腐れさせてしまったよ…。タイムは「ほったらかし」くらいがちょうど良い。
蒸れ対策|梅雨・夏前の切り戻しがいちばん大事!
【作業時期:梅雨入り前・夏前(年1~2回)】
タイム栽培でいちばん気をつけたいのが、日本の高温多湿による「蒸れ」です。枝葉が茂りすぎると株の内側の風通しが悪くなり、梅雨や真夏に蒸れて株元から枯れ込んでしまうんですよね。
対策はかんたんで、梅雨入り前や夏前に、伸びた枝を全体の3分の1ほど刈り込んで風通しをよくしておくこと!この切り戻しを兼ねてどんどん収穫すれば、料理にも使えて一石二鳥ですよ。



混み合った古い枝や、株元の枯れた部分は早めに取り除いて、いつも風が通る状態を保つのがコツ。
病害虫対策|予防第一で、農薬はほぼ不要!
タイムは香りが強く、もともと病害虫にとても強いので、特別な害虫対策・病気対策はほとんど必要ありません!金太郎の畑でも、農薬を使わずに育てられることがほとんどです。
まれに、株が蒸れて弱ったときにアブラムシがついたり、うどんこ病などの病気が出たりすることがあります。もし病気が出た株や枝を見つけたら、まわりに広がる前に早めに取り除いて処分しましょう。
害虫対策・病気対策の全体像について知りたい方は、以下のガイド記事で分かりやすくまとめているので、ぜひあわせてチェックしてみてください!
⑤草丈15~20cmになったら収穫!


【収穫時期:中間地で通年】
収穫のタイミングは、草丈が15~20cmくらいに茂ってきた頃が目安です!収穫方法・切り方はとてもかんたんで、使いたい分だけ、枝先をハサミで摘み取るだけですよ。
- やわらかい枝先を5~10cmほど摘み取る … こまめに使いたいときにおすすめ
- 茂った枝をまとめて刈り取る … 乾燥保存したいときや、蒸れ対策の切り戻しを兼ねたいときに


金太郎のおすすめは、必要な分だけ枝先を摘み取る方法!こうすると、摘んだところから新しい枝が枝分かれして伸び、株がこんもり充実して長く収穫を楽しめます。ただし、枝が硬く木質化した部分まで切り戻すと再生しにくくなるので、やわらかい緑の枝の範囲で刈るのがコツです!



ほのかに漂う爽やかな香りの中で収穫するのは家庭菜園の特権…!
タイム栽培で失敗しやすい3つの原因と対策
ここまでタイムの育て方を紹介してきましたが、実際に育ててみるとつまずきやすいポイントもあります。ここでは、金太郎がタイム栽培でとくに失敗しやすいと感じた3つの原因と対策をご紹介します!
①好光性種子なのに覆土を厚くして発芽しない
種から育てるときにいちばん多い失敗が、「発芽しない」というトラブルです。タイムは光が当たると発芽する「好光性種子」なので、土を厚くかぶせてしまうと光が届かず、いつまでたっても芽が出ないんですよね。
対策は、覆土はしないか、ごく薄く(種がうっすら隠れる程度)にすること、そして発芽まで表土を乾かさないこと!タイムの種はとても細かいので、まいたあとは種が流れないよう、霧吹きなどでやさしく水やりするのもポイントです。



迷ったら「苗を買う」でもOK!
②梅雨・夏の高温多湿で蒸れて株元から枯れる
タイム栽培で次に多いのが、梅雨や真夏の高温多湿による、株の蒸れと枯れ込みです。タイムは地中海生まれで乾燥を好むため、日本のじめじめした梅雨や蒸し暑い夏が大の苦手。枝葉が茂りすぎて風通しが悪くなると、株の内側から蒸れて枯れてしまうんですよね。
対策は、梅雨入り前や夏前に、伸びた枝を全体の3分の1ほど刈り込んで風通しをよくしておくこと!金太郎も、株が茂るにまかせて放置した年は、梅雨明けにごっそり枯れ込んでしまいました…。株間を30cmとゆったりとり、混み合った枝をこまめに整理してあげると、蒸れをぐっと防げますよ。



タイムは「風通しがすべて」!梅雨前のひと刈りが、夏を元気に越すコツだよ。
③水のやりすぎ(過湿)で根腐れを起こして枯れる
意外と見落としがちなのが、よかれと思っての水やりのしすぎによる、根腐れと枯れです。タイムは乾燥に強い反面、土がいつも湿っている「過湿」の状態が続くと、根が傷んで枯れてしまうんですよね。
対策は、地植えなら根づいたあとは基本的に水やりせず雨まかせにし、土が乾いてから与えること!金太郎も最初の年、毎日せっせと水をやっていたら、かえって株を弱らせてしまった苦い経験があります…。水はけのよい高畝にしておけば、雨が続いても根腐れしにくくなりますよ。



タイムは「乾かし気味」で育てるくらいが、ちょうど良い!
タイム栽培でよくある質問(Q&A)
最後に、タイムの栽培でよくある質問を紹介します。家庭菜園初心者がつまずきやすいポイントをまとめたので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
まとめ:タイムの栽培で大切なポイント
ここまで、タイムの特徴や栽培カレンダー、育て方などについて、実際の栽培経験や失敗談を交えながら解説してきました!
- 中間地では2~4月・8~9月にまき、3~5月・9~10月に植え付け、収穫は通年で楽しめる
- 日当たり・風通し・水はけのよい場所に、株間2列30cmで植える
- 元肥は牛糞堆肥とカキ殻石灰のみ・マルチなしで、乾かし気味に育てる
- 梅雨前の切り戻しで蒸れを防ぎ、枝先を摘み取って何度も収穫する
タイムは、病害虫に強く、支柱もネットもいらず、枝先を摘み取って何度も収穫できる、家庭菜園にぴったりのハーブです!苗からスタートして、「水はけ・風通し・乾かし気味」の3つさえ押さえれば、初心者の方でも長く収穫を楽しめるので、ぜひ本記事を参考にタイムの栽培にチャレンジしてみてください!
家庭菜園で育てたいおすすめハーブの記事はこちら!
タイムのほかにも初心者におすすめのハーブは、以下の記事でまとめて紹介しているので、あわせて参考にしてみてください!


家庭菜園の始め方を知りたい!畑で本格的に始めたい方へ!
本ブログ「金太郎の野菜づくり」では、家庭菜園の始め方を初心者向けにやさしく紹介しています!これまで200種類以上の野菜・ハーブを育ててきた金太郎が、場所選びから収穫までを7ステップに分けて解説しているので、これから始める方はぜひご覧ください!
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