炒め物や煮物、蒸し物など、色んな楽しみ方が出来るキャベツ。和洋中どの料理にも合うので、常に冷蔵庫にいてほしい野菜ですよね!
今回は、そんなキャベツの栽培方法・育て方をご紹介します。
病害虫が多く育てにくいイメージを持つ方も多いかもしれませんが、コツをつかめば立派なキャベツを育てることができます!
この記事を読んで、一緒にキャベツを育ててみましょう!
キャベツとは

キャベツはアブラナ科の葉物野菜の一つ。地中海沿岸が原産で、元々はケールのような葉でしたが、それが変化し結球したものがキャベツと言われています。
そんなキャベツには、葉の色や形状などによって様々な種類があります。
- ちりめんキャベツ:葉がちりめん状に縮れたタイプ
- 紫キャベツ:葉が紫色のタイプ
- 黒キャベツ(カーボロネロ):葉が丸まらないタイプ
栽培に慣れてきたら、ちょっと変わった種類にもぜひチャレンジしてみましょう!
黒キャベツ(カーボロネロ)の栽培方法については、こちらの記事で紹介しています。
春キャベツと冬キャベツの違いは?
春キャベツと冬キャベツは同じキャベツですが、収穫時期が異なります。
春キャベツは春から初夏にかけて収穫されるもので、葉の巻きがゆるくフワッとしています。葉が柔らかくてみずみずしく、サラダなど生食もできます。冬キャベツは冬に収穫されるもので、葉がギュッと締まります。葉はちょっと固めですが、火を通しても崩れにくいです。
金太郎それぞれの良さがあるので、両方とも栽培してみよう!
キャベツの栽培時期はいつ?


キャベツの生育適温は15〜20℃と涼しい気候を好むことから、主に春まきと秋まきの2つの作型があります。
どちらかと言えば、春まきの方がオススメです!
冬の寒さで病害虫が一気に減るため、大事な生育初期でやられにくくなります。また、気温が徐々に上がり病害虫が増えてきても、ある程度の大きさに成長していればそこまで大きなダメージを受けることはありません。
一方、秋まきはまだまだキャベツにとっては暑い時期に植えなければならないですし、病害虫も多いので難易度が上がります。
キャベツ栽培の特徴とポイント4つ
あらかじめ知っておきたいキャベツ栽培の特徴とポイントを4つご紹介します。
①生育前半に葉茎を大きく成長させ、後半はチッソを抑えて結球を促す


キャベツはまず生育前半で葉茎を大きく成長させ、そこで作った栄養分を結球部に蓄えながら肥大していくという二段階の成長をしていきます。
立派なキャベツを収穫するポイントは、生育前半でいかに葉茎を大きく成長させるか。
そのため、生育前半からしっかり効く即効性のある元肥を十分施用しておく必要があります。化成肥料でも良いですし、有機肥料の場合は発酵済みのぼかし肥料などが良いでしょう。
生育後期に入るとキャベツは結球を始め、玉を大きく肥大させて栄養を貯め込みます。このとき、キャベツをスムーズに結球させるポイントは「チッソを徐々に抑えること」です。
生育後期には基本的に追肥せず、徐々に肥効を抑えてキャベツの結球を促しましょう。



元肥にぼかし肥料を使う場合は、追肥不要。化成肥料を使う場合は、結球前に軽く追肥をしても良い。
②涼しい気候を好む
キャベツは春または秋の涼しい時期に栽培するようにしましょう!
キャベツの生育適温は15~20℃と涼しい気候を好み、高温には弱いです。タキイ種苗の研究農場によると、30℃以上になった場合は以下のような高温障害が発生する可能性があるとしています。
キャベツやハクサイの生育適温は20℃近辺で、生育可能温度は5~30℃とされます。そのため、30℃以上の気温では生育の停滞や、しおれ症状などが発生しやすくなります。それは、高温による光合成量の低下や、根の活性の低下などに起因すると考えられます。
https://www.takii.co.jp/tsk/saizensen_web/cultivation/variety_selection-2/
キャベツに元気に育ってもらうためにも、適切な栽培時期を守りましょう!
③水はけや通気性の良い土づくりを心がける
どんな野菜を栽培するにしても土づくりは重要ですが、キャベツ栽培では特に良い土づくりを心がけましょう!
特にキャベツの根は酸素要求量が高く、多くの酸素を必要とするため、水はけと通気性の良い土づくりが非常に重要です。多湿になると酸素が不足し、腐れなど様々な病害が発生しやすくなります。
そのため、堆肥などの有機質をしっかり投入し、水はけと通気性の良い土づくりを心がけましょう!
土づくりは以下の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
④カルシウムが大好き


キャベツはカルシウムが大好きです。
どのくらい大好きかと言うと、チッソと同じくらいの量を吸収します。不足すると葉の縁が茶色くなったり生育が抑制されたりします。また、様々な病害虫も発生しやすくなります。
ですので、カルシウムはチッソ・リンサン・カリと同じくらい重要な成分だと位置づけ、元肥の段階から石灰をしっかり施用するようにしてください。
なお、土中に十分にある場合でも、チッソやリンの過剰施肥によってカルシウムの吸収が阻害されている可能性もあります。施肥は適量にしましょう。
キャベツを栽培するときに知っておきたい注意点3つ
ここまでキャベツ栽培の特徴や育て方を解説してきました。ここで、栽培を始める上で知っておきたい注意点を何点かご紹介します。
①種まき時期が暑すぎる、または寒すぎる
キャベツの発芽適温は15~25℃です。
しかし、春まきの場合は2月下旬~3月上旬で寒すぎますし、秋まきの場合は7月上旬~8月下旬と真夏に種まきをしなければなりません。そのままでは発芽率が極端に下がってしまいます。
春まきの場合は保温マットを使ったりハウス内など保温できる環境で、秋まきの場合は軒下に置いたり遮光ネットをかけるなどして、何とか発芽適温に近づけられるように工夫しましょう。



これが難しいんだよな。何回種を蒔きなおしたことか…。
真夏の育苗を成功させるコツは以下で詳しく解説しています!
②病害虫が発生しやすい
キャベツは病害虫が発生しやすい野菜の一つです。何もせずに放っておくと、気づいた時には虫食いだらけでもう手遅れなんてことも…。
病害虫対策としては、以下が考えられます。
- 元肥は適量にする(与え過ぎない)
- 植え付け後は速攻で防虫ネット
- 農薬を使う
キャベツは葉物野菜ということもあり、チッソを多く要求します。ただ、与えすぎると病害虫が発生しやすくなりますので、元肥は適量を入れるようにしましょう。
物理的な防除としては、やはり「防虫ネット」です。虫が寄り付く前に、植え付け後は速攻で防虫ネットをかけましょう!
③キャベツが結球しない原因はチッソのやり過ぎかも?
キャベツが結球をはじめるのは、元肥のチッソが切れ始める頃からです。
いつまでもチッソが効いていると、カラダを大きくする栄養成長がだらだらと続き、なかなか結球してくれません。また、締まりが悪いところに水がたまり、病原菌などが入り込んで腐りやすくなったり、日持ちも悪くなります。
有機肥料の場合は発酵済みのぼかし肥料のみ、化成肥料の場合は結球が始まったら追肥はしないようにし、徐々に肥効を抑えてキャベツの結球を促しましょう!
キャベツのおすすめ品種2選
キャベツのおすすめ品種は以下のとおりです。春秋ともに栽培できる品種をピックアップしています。



耐病性(萎黄病に抵抗性・黒腐病・根こぶ病)があり、しかも甘くて美味しく、家庭菜園でも栽培しやすい!



たけのこ型のちょっと珍しい形をした品種。葉の柔らかさが特徴で、サラダなど生食に最適!極早生で密植ができて育てやすい。
キャベツの育て方6ステップ
キャベツの具体的な育て方は以下のとおりです。順番に詳しくご紹介していきます!
①種まき&育苗(種から育てる場合)
少し育てる場合はポリポット、たくさん育てる場合はセルトレイを活用するのがオススメです!
以下でそれぞれの手順を説明します。
- STEP①
ポリポット(直径7.5~9cm)を用意し、種まき培土を入れる
- STEP②
一つのポリポットにつき種を3~4粒ずつ、深さ1cm程度の穴を等間隔にあけて蒔く
- STEP③
土をかけ、水をたっぷりやる。以降、乾かさないようにこまめに水やりをする。
- STEP④
種まきから2週間ほどで本葉が1~2枚になります。そのタイミングで成長の良い株を1本残して残りを間引きます。
- STEP⑤
本葉4~5枚になったら植え付け適期です。畑に植えつけましょう!
- STEP①
セルトレイ(128欠)を用意し、種まき培土を入れる
- STEP②
深さ1cm程度の穴をあけ、1穴につき1粒ずつ種を蒔く
- STEP③
土をかけ、水をたっぷりやる。以降、乾かさないようにこまめに水やりをする。
- STEP④


種まきから1か月程度、本葉2~3枚で植え付け適期です。畑に植えつけましょう!
ポリポットで育苗する方法


【発芽適温:15~25℃】
ポリポット(直径9cm)に育苗培土を入れ、種を3粒ずつ蒔きます。覆土をかけてしっかり鎮圧し、水をたっぷりやります。以降、乾かさないようにしながら、発芽適温を確保します。
本葉1~2枚の頃、成長の良い株を1本残して残りを間引きます
本葉4~5枚になったら植え付け適期です!
セルトレイで育苗する方法


【発芽適温:15~25℃】
セルトレイ(128欠または200欠)に育苗培土を入れ、種を1粒ずつ蒔きます。覆土をかけてしっかり鎮圧し、水をたっぷりやります。以降、乾かさないようにしながら、発芽適温を確保します。


本葉2~3枚ほどになったら植え付け適期です!
②土づくり
植え付けの1週間前までをメドに、元肥として以下をすき込んでおきます。
- 堆肥 3ℓ/㎡
- 化成肥料 100g/㎡(または有機発酵肥料 200g/㎡)
- かき殻石灰 150g/㎡


元肥をすき込んだら幅65cmの畝を立て、マルチを張ります。春まきでは地温を確保できる「黒マルチ」、秋まきでは地温上昇を抑えられる「白マルチ」がおすすめ!
時間があれば「太陽熱養生処理」をしておきましょう!詳しく解説している記事がありますので、参考にしてみてください。
③植えつけ


【生育適温:18~20℃】
畝幅65cmの場合、キャベツの植え方は1列45cm間隔とします。植え付け穴を掘り、そこに水をたっぷりやります。水が引いたら、苗を植え付けましょう!
植え付けの際、水にリキダスを入れると活着が良くなります!詳しくは以下の記事で解説しています。
④防虫ネットを張る


苗を植え付けたら、速攻で防虫ネットをかけましょう!
キャベツは病害虫に弱い野菜です。特に苗はまだ子供の状態なので、そのまま放っておくと瞬く間に虫にやられてしまいます。気を抜くとどこからともなく虫が寄ってくるので、その前に対策をしておきましょう。
防虫ネットの張り方は以下の記事で詳しく解説しています。
⑤結球開始(追肥)


品種や時期にもよりますが、植え付けから1か月~1か月半を過ぎると玉が結球し始めてきます!



追肥は不要!元肥で十分育ってくれる。
⑥収穫!


植え付けからおよそ2か月~3か月後、結球部分を手で押してみて、固く締まっていたら収穫適期です!結球部分と外葉の間に包丁を入れて丸ごと収穫しましょう。このとき、外葉を数枚残して一緒に収穫しておくと、運んだり冷蔵庫に入れた際に外葉が傷や汚れを防いでくれますよ。
キャベツの収穫適期を逃すと、「裂球」という玉が割れてしまう現象が起こることがあります。
収穫適期を過ぎて球の形がある程度定まったところで雨が多く降ったり気温が高かったりすると、内部の葉が成長して結球が進みすぎ、球が耐えきれなくなって裂球してしまいます。
裂球しても食べられますが、味が悪くなったり傷口から腐敗しやすくなったりする可能性がありますので、早めの収穫を心がけましょう!
まとめ:キャベツ栽培で大切なこと
ここまで、キャベツの育て方をご紹介しました。
- 高温に弱いため、春または秋の涼しい時期に栽培する
- 水はけと通気性の良い土づくりを心がけ、根の周りに常に酸素がある状態にする
- 生育前半から肥効を高めて葉茎を大きくし、後半は肥効を抑えめにして結球を促す
- 植え付け後は速攻で防虫ネットをかけ、害虫を物理的に防ぐ
予め土づくりをしっかりしておけば、基本的に追肥は不要です。また、防虫ネットで害虫対策をしてしまえば、あとは見守るだけ。ちゃんと手をかければ立派に育ってくれます。
ぜひ本記事を参考にキャベツを育ててみましょう!



