菊のような強い香りとほろ苦さが特徴の”シュンギク”。すき焼きや冬の鍋物の具材としても欠かせませんよね。このように加熱して食べるのが一般的ですが、サラダ用の品種もあるんですよ!
ということで、秋冬の間には畑に置いておきたいシュンギクの栽培方法・育て方をご紹介します!
おすすめ品種
まずは品種選びです。金太郎がオススメするのは、サラダで食べても良し、加熱してももちろん良しの品種、サカタのタネの「きくまろ」です!
その特徴はこんな感じです!
- 生でもおいしく食べられるサラダ春菊
- 春菊特有の香りがキツくなく、まろやかな味わい
- 栽培が容易で日持ちも良く、家庭菜園向き
この品種の特徴は、何といってもサラダとしても食べられるところですね!葉茎は噛むとシャキッと柔らかく、とてもみずみずしいです。葉は厚みもあり、サラダに入れるとしっかりとした存在感があります。ただ、香りはマイルドでそこまで主張は強くはなく、とても食べやすいです。
生で食べるのはもちろん、鍋にさっとくぐらせ、シャキッとした食感が残るくらいで食べるのもOK。
私自身、これまで春菊の香りが苦手であまり食べられませんでしたが、きくまろは本当に食べやすくて今では大好きになりました!
秋に種を蒔き、根っこを残して茎を摘むように収穫していけば、冬の間はしばらく食べることもできます。冬は何かと重宝する野菜ですので、畑にずっと置いておけるのもありがたいです。
栽培のポイント
基本的には「葉ものタイプ」と同じポイントを押さえておけば間違いないです!ただし、シュンギク特有のポイントがあるので、ここで確認しておきましょう。
- 種まき後はごく薄く土をかけ、乾燥させない
- チッソとミネラル類の追肥で脇芽を伸ばす
種まき後はごく薄く土をかけ、乾燥させない
シュンギクは好光性種子なので、種まき後はごく薄く土をかけます。種が見えるか見えないか、くらいがちょうどいいでしょう。こうすると、種が非常に乾きやすいので、発芽までは水をこまめにあげて乾燥させないように気を付けましょう。不織布をかけてもいいですよ。
チッソとミネラル類の追肥で脇芽を伸ばす
基本的には「葉ものタイプ」と同じです。
ただ、シュンギクは何回も収穫するため、追肥をします!
株ごと収穫するのではなく、根元を残して主枝を収穫します。すると、残した根元から新たに脇芽が出てくるので、これをまた根元を残して収穫します。これを繰り返すことで、何度も収穫できます。
このために、新たな脇芽を出してもらうための環境づくりがポイントです。摘み取ったらチッソとミネラル類の追肥を行いましょう!シュンギクは光合成器官である葉そのものを収穫します。ですので、光合成に関係する苦土やマンガンは必須養分です。また、鉄はそのような再生を促すための養分を吸収する”根”の活力維持に必要です。
苗づくり
金太郎は畑に蒔くのではなく、セルトレイで苗づくりをしてから畑に植え替えるのをオススメします。
200穴のセルトレイを用意して、1穴に3粒ずつ種を蒔きましょう。その後はたっぷり水をあげて常に乾かさないようにします。
種まきから2週間後の様子
種まきから2週間でこんな感じです!発芽も揃い、本葉が2枚ほどにまで成長してくれました。植え付け適期は種まきから3週間ほど経った、本葉3枚ほどが目安です。
土づくり
苗づくりと並行して土づくりをしておきましょう。種まきの2週間ほど前に幅65cmの畝を立て、以下の肥料を鋤きこんでおきます。
- 堆肥2kg/㎡
- 卵殻200g/㎡
- 有機発酵肥料200g/㎡
- ミネラル類60g/㎡
植え付け
苗づくりが完了したら、植え付けていきましょう!その前に、苗に虫がついていないかチェックしていると、発見!小さな芋虫がついていました。
弊ファームでは農薬を使用しないため、多くの野菜に防虫ネットを使用しています。ただ、防虫ネットを使用しても、植え付ける苗に虫がついていたら元も子もありません。むしろ、虫のパラダイスとなってしまいます。一つ一つ苗を確認するのは大変ですが、ここはきっちり確認しています。
苗のチェックも終え、植え付けが完了。ちょっと弱弱しそうですが、暖かく見守っていきます。
成長過程
植え付けから2週間後の様子
植え付けから2週間でこんな感じです!
他の葉物野菜と比べて成長が遅いですが、すくすくと成長してくれています。
植え付けから3週間後の様子
植え付けから3週間でこんな感じです。
この1週間でぐっと成長してくれました。葉の色も濃くなり、厚みも増したように感じます。
収穫!
植え付けから1か月、種まきから2か月弱でついに収穫です!根元を残して主枝を摘み取ります。
ここで食レポ
さっそく食べましたが、めちゃくちゃ美味しいです!本当です。クセもなく、春菊の爽やかな香りが広がって、茎も柔らかくておいしく頂きました。
追肥
前述のとおり、シュンギクは主枝を収穫した後も、脇芽を伸ばして何度も収穫できます。そのために必要な以下の養分を、摘み取りの度に与えましょう。こうすることで、長く楽しめますよ。
- 有機発酵肥料100g/㎡
- ミネラル類60g/㎡
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