家庭菜園でジャガイモを育てるなら、「カレーや肉じゃがで煮崩れしない品種を育てたい」「初心者でも失敗しにくい定番品種がいい」と思っていませんか?
そんな方におすすめしたいのが、「メークイン」です!なめらかで煮崩れしにくく、目が浅くて皮もむきやすい、しかも育てやすい、家庭菜園にぴったりの定番品種なんですよ。
この記事では、これまで200種類以上の野菜を育ててきた金太郎が、メークインの特徴・生育適温・栽培カレンダーから、種芋の準備・植え付け・芽かき・土寄せ・病害虫対策・収穫・保存までの育て方(栽培方法)を、実際の栽培経験や失敗談を交えながら家庭菜園初心者向けに分かりやすく解説します!
- メークインの特徴と、家庭菜園で育てやすい理由
- 中間地での植え付け時期・収穫時期・生育適温・栽培カレンダー
- 種芋の準備から株間1列30cmで植える、具体的な植え方と育て方
- 病気・害虫対策と、収穫のタイミング・収穫後のおいしい保存方法
メークインとは|特徴・家庭菜園でおすすめな理由


| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 科名 | ナス科 |
| 生育適温 | 15~25℃ |
| 栽培の難易度 | ★☆☆ |
| 栽培適期(中間地) | 2~4月植え付け/5~6月収穫 |
| 栽培日数の目安 | 植え付けから約90~110日 |
| 畝幅・株間 | 畝幅75cm・1列30cm間隔 |
| 連作 | 避ける(2~3年あける) |
メークインは、ツルンとした長卵形の見た目ときめ細かくてなめらかな「粘質」の肉質が魅力で、男爵とならぶ定番品種!
そんなメークインが、家庭菜園でおすすめな理由を3つ紹介します!
- 煮崩れしにくく、カレー・シチュー・肉じゃがなどの煮込み料理で大活躍!
- 目が浅くて皮がむきやすいので、下ごしらえがとってもラク
- 種芋を植えるだけで育てやすく、2~4月に植えれば梅雨入り前の5~6月に収穫できる
メークインはクセのないあっさりした味わいで、煮込んでも形が残る使い勝手のよさが持ち味なので、これからジャガイモ栽培に挑戦する方の最初の1品種にもぴったりですよ!日々の食卓で出番が多いのも、家庭菜園でうれしいポイント。
ホクホク感で選びたい方には男爵薯やキタアカリ、煮崩れしにくさで選びたい方にはメークイン、という選び方がおすすめです!粉ふきいもやポテトサラダよりも、カレー・肉じゃが・おでん・ポトフなど、じっくり煮込む料理でその真価を発揮してくれますよ。
金太郎「煮込んでも形が残る」のがメークイン最大の魅力!
メークインの栽培カレンダー(中間地ベース|植える時期・収穫時期)


メークインは中間地では、2~4月に種芋を植え付け、5~6月ごろに収穫します。植え付けから収穫までの栽培日数は約90~110日ほど。栽培期間が比較的短く、梅雨入り前にサッと育てて収穫できるのが、うれしいポイントなんですよね。
ジャガイモは涼しい気候を好み、高温と過湿が苦手な野菜です。だからこそ中間地では、気温が上がりきる前、そして梅雨で長雨になる前に収穫を終える「春植え」がおすすめ。植え付けが遅れると収穫が梅雨とかぶって、病気やイモの腐りにつながりやすいので気をつけましょう。



「梅雨入り前に掘り上げる」!これが春のジャガイモ栽培で大事なポイントだよ。
メークイン栽培で準備するもの
- メークインの種芋
- 元肥
- 化成肥料(8-8-8など) … 100g/㎡
- 完熟牛糞堆肥(土づくり用) … 2~3ℓ/㎡
- 土壌混和する病害虫対策の資材
- フロンサイド粉剤(そうか病などを防ぐ殺菌剤)
- ダイアジノン粒剤5(コガネムシ幼虫などの土壌害虫対策)
- 草木灰(種芋を切り分ける場合の切り口用)
- クワ・移植ゴテなどの基本の道具



メークインの種芋は、春先になるとホームセンターや園芸店の店頭に並ぶし、ネットショップでも購入できるよ!
メークインの育て方6ステップ(家庭菜園)
メークインの具体的な育て方(栽培方法)は以下のとおり。順番に詳しくご紹介していきます!
①種芋を準備する(芽出し・切り分け)
メークインは「種芋(たねいも)」から育てます。植え付けまでの準備を、「芽出し→切り分け」の2ステップで進めていきましょう!


種芋が準備できたら、植え付けの2~3週間前から日の当たる場所に置いて「芽出し(浴光催芽)」をしておきましょう。
- 日中は日当たりの良い場所に種芋を広げる
- 夜は凍らないよう屋内に移動させる(寒さが厳しい時は布や新聞紙をかける)
上記を繰り返すことで芽ががっしりと大きくなり、植え付け後の生育がそろって失敗が減りますよ!メークインは芽が細長く伸びやすいので、ずんぐりした丈夫な芽になるまでしっかり光に当てます。


1片30~40gくらいになるよう、種芋を切り分けます(だいたいでOK)。この際、それぞれの片に芽を分散させることを意識しながら包丁を入れてください!小さめの種芋なら、切らずにそのまま丸ごと植えても大丈夫ですよ。


切り口が湿ったまま植え付けると病気が発生しやすくなります。そのため、
- 【すぐ植え付けたい場合】切り口に草木灰をつける
- 【時間に余裕がある場合】風通しの良い日陰で1~2日ほど乾かす
をしてから植えると、腐りにくくなりますよ!
②植え付け1週間前までに土づくりをする
種芋の準備ができたら、いよいよ植え付けの準備です。金太郎が大切にしているのは「予防第一」の土づくり!「元肥をすき込む→農薬の土壌混和」の2ステップで進めていきましょう。


【作業時期:植え付けの1週間前まで(中間地で2~4月頃)】
畝を立てる場所に、以下の元肥をまいてよく耕し、土になじませておきましょう。
- 化成肥料(8-8-8など) … 100g/㎡
- 完熟牛糞堆肥 … 2~3ℓ/㎡



ジャガイモは弱酸性の土を好むので、石灰は入れないか、入れてもごく控えめにしよう!石灰をやりすぎると、そうか病が出やすくなる。
金太郎の畑では、元肥と一緒に病害虫対策の資材を土に混ぜ込んで(土壌混和して)おきます。これが「予防第一」の要になる作業です。
- フロンサイド粉剤(そうか病などを防ぐ殺菌剤) … 30~40g/㎡
→[フロンサイド粉剤の効果・使い方はこちら!] - ダイアジノン粒剤5(コガネムシ幼虫・ネキリムシなどの土壌害虫対策) … 4~6g/㎡
→[ダイアジノン粒剤5の効果・使い方はこちら!]
植え付け前のこのひと手間が、あとの病害虫をぐっと減らしてくれるんですよね…!各薬剤はラベル記載の使用量・時期・回数と、ジャガイモへの登録を必ず確認してから使いましょう。
なお、メークインはマルチを張らずに育てます。畝も高く立てず、この後の土寄せで少しずつ土を盛り上げていくので、土づくりの段階では平らにならしておけばOKですよ。
家庭菜園の土づくり全般について知りたい方は、以下の記事で詳しく解説しています。
③株間1列30cm間隔で植え付ける
土づくりがすんだら、いよいよ植え付けです。「植え溝を掘る→種芋を置く」の2ステップで進めていきましょう!


【作業時期:中間地で2~4月】
ジャガイモは過湿に弱いので、水はけのよい場所を選びましょう。畝幅75cmの植え付け場所の中央に、深さ10cmほどの植え溝を1本掘ります。メークインはマルチを張らず畝も立てないので、この溝に植えて、生育中の土寄せで少しずつ土を盛り上げていくイメージです。




【株間:1列30cm間隔|植え付けの深さ:5~7cmほど】
掘った溝に沿って、株間30cm間隔で、芽を上に向けて種芋を置き、5~7cmほど土をかぶせましょう。深すぎると発芽が遅れ、浅すぎるとイモが露出しやすいので、この深さを目安にしてください。
あせって2月上旬など寒すぎる時期に植えると、発芽まで時間がかかり、種芋が腐りやすくなります!金太郎も一度、早く植えたい気持ちが先走って寒い時期に植えてしまい、なかなか芽が出ずに種芋をダメにした苦い経験があるんですよね…。地温が上がってくる、2月下旬~4月ごろを目安にするのがおすすめですよ。



植え付け直後の水やりは不要!ジャガイモは過湿に弱いから、雨まかせでちょうど良い。
④芽かき・土寄せをする
芽が出て育ち始めたら、「芽かき」と「土寄せ」です。この2つは同じ時期に続けて行う作業なので、あわせて見ていきましょう!




【作業時期:芽が10cmほどに伸びた頃】
芽が出て10cmほどに伸びたら、まず「芽かき」をします。1株につき勢いのある芽を2~3本残して、あとは間引きましょう。芽の数が多いとイモが小さくなってしまうので、芽の数をしぼるほど、ひとつひとつのイモが大きく育つんですよね。



芽かきのときは、種芋ごと持ち上げないよう株元をしっかり押さえるのがコツ!


芽かきをしたら、続けてそのまま1回目の土寄せをします。株元に5cmほど土を寄せておきましょう。




つぼみがつく頃、2回目の土寄せをします。高さ10~15cmを目安に”がっつり”土を寄せましょう!追肥は、この2回目の土寄せのタイミングで1回だけ行います。土をしっかり寄せておくと、イモが太るスペースと、緑化を防ぐ土の厚みも確保できますよ。
- 化成肥料(8-8-8など) … 30g/㎡



追肥は与えすぎ注意!肥料が多いと葉ばかり茂ってイモが太らなくなるから、この1回でじゅうぶんだよ。
⑤病害虫対策をする
メークインは丈夫で育てやすい品種ですが、梅雨どきの高温多湿では「疫病」が広がりやすいので油断は禁物です。金太郎は予防第一で、葉が茂り始めた生育初期から「Zボルドー」と「フーモン」を月に1回程度、予防的に散布するようにしています。
- Zボルドー … ジャガイモの病気を予防する殺菌剤
→[Zボルドーの効果・使い方はこちら!] - フーモン … 展着剤かつアブラムシなど小さな害虫を退治する気門封鎖剤
→[展着剤フーモンの効果・使い方はこちら!]



病気が発生していなくても、予防のために散布しておくのがポイント!
また、害虫ではウイルス病を運ぶアブラムシにも注意が必要です。見つけ次第、フーモンなどで早めに対処し、株のまわりの雑草もこまめに刈っておきましょう。疫病が出た株は、まわりに広がる前に早めに抜き取って処分するのが鉄則です!
各薬剤はラベル記載の使用量・時期・回数を守り、ジャガイモへの登録と収穫前日数を必ず確認してから使いましょう。
⑥葉や茎が黄色く枯れ始めたら収穫!


【収穫時期:中間地で5~6月ごろ|植え付けから約90~110日】
メークインは、茎や葉が黄色くなってきたら収穫のサイン。葉の7割ほどが黄色く枯れてきたら、晴れの日が続いて土が乾いているタイミングを選んで掘り上げましょう!



雨上がりの濡れた土で掘ると、イモが傷んで腐りやすくなったりするので避けた方が無難。


収穫方法は、まず茎の根元をつかんで、株ごと手で引き抜きます!その後、土の中に残ったイモを手で優しく掘り上げます。掘り残しがあると翌年に芽が出てしまうので、小さなイモまでていねいに拾い上げてあげてください。





スコップで掘り上げようとすると、間違ってイモをスパッと切ってしまう可能性があるので要注意!
収穫後の保存方法


ジャガイモは収穫したのは良いものの、保存方法に毎回悩みますよね…。金太郎も色々と試しましたが、結局段ボールに入れて保管する方法に落ち着きました!光が入りにくいうえに通気性があって蒸れにくく、取り出しも簡単だからです。金太郎が実践しているメークインの保存方法は以下のとおりです。
- 掘り上げたら、風通しのよい日陰で1~2日乾かす
- 土を軽く落とし、段ボール等に入れて光の当たらない冷暗所で保存する(水で洗わず土つきのまま)
- 芽や緑化した部分が出ていないか、ときどきチェックする
メークインはキタアカリなどに比べると芽が出にくく、比較的日持ちしやすい品種なので、家庭菜園のジャガイモのなかでも保存がしやすいのがうれしいところ。とはいえ油断は禁物で、金太郎も暖かい場所に置きっぱなしにして芽を伸ばしてしまったことがあるので、今は涼しい冷暗所での保管を徹底しています。芽が出た部分や緑化した部分は、ソラニンを含むので必ず取り除いてから調理しましょう。



煮崩れしにくいメークインは、カレーや肉じゃがにすると本当に便利!たくさん採れても使い切りやすいよ。
メークイン栽培で失敗しやすい3つの原因と対策
ここまでメークインの育て方を紹介してきましたが、実際に育てるとつまずきやすいポイントもあります。ここでは、金太郎がメークイン栽培でとくに失敗しやすいと感じた3つの原因と対策をご紹介します!
①種芋が腐り、芽が出ない
メークイン栽培でまず多いのが、早く植えたいあまり寒すぎる時期に植えたり、切り口が湿ったまま植えたりして、種芋が腐って芽が出ないトラブルです。土が冷たく湿った状態が続くと、発芽までに時間がかかり、そのあいだに種芋が腐ってしまうんですよね。
対策は、土が冷たすぎない2月下旬~4月ごろに植えること、切り分けた種芋は切り口を乾かすか草木灰をつけること、そして水はけのよい場所を選ぶこと!金太郎も一度、2月上旬の寒い時期に焦って植えて種芋をダメにしたことがあるので、今は芽出しをしっかりしてから、暖かくなるのを待って植えるようにしています。



芽出ししておけば、少し遅めに植えても生育はちゃんと追いつくよ。
②土寄せ不足でイモが緑化して食べられない
次に見落としがちなのが、土寄せが足りずにイモが地表に出てしまい、日光で緑色になる「緑化」です。緑化したイモには「ソラニン」という毒素が増えるので、せっかく育てても食べられなくなってしまうんですよね…。
対策は、芽かきの直後と、つぼみがつく頃の2回、株元にしっかり土寄せをすること!金太郎も土寄せをサボった年に、いくつものイモが緑化してしまい、もったいない思いをしました。土寄せは、緑化を防ぐと同時に収量アップにもつながるので、面倒でもぜひやってくださいね。



せっかく栽培したのに緑化して食べられないともったいないからね。
③梅雨の高温多湿で疫病が広がり、収穫前に株が枯れる
最後に多いのが、梅雨どきの高温多湿で「疫病」が広がり、収穫前に株が枯れてしまう失敗です。メークインは比較的丈夫な品種ですが、収穫を先延ばしにして梅雨に入ってしまうと、疫病であっという間に葉が黒く傷んでしまうことがあるんですよね…。
対策は、生育初期から殺菌剤を予防的に散布しておくことと、梅雨入り前の早めの収穫を心がけること!金太郎も一度、収穫をのんびり構えていたら梅雨と重なって疫病を広げてしまったので、今は「葉が枯れ始めたら早めに掘る」を徹底しています。
メークイン栽培でよくある質問(Q&A)
最後に、メークインの栽培でよくある質問を紹介します。家庭菜園でつまずきやすいポイントや、品種選びで気になる点をまとめたので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
まとめ:メークインの栽培で大切なポイント
ここまで、メークインの特徴や栽培カレンダー、育て方などについて、実際の栽培経験や失敗談を交えながら解説してきました!
- 中間地では2~4月に種芋を植え、梅雨入り前の5~6月に収穫する
- マルチは張らず、畝幅75cm・株間1列30cmで植え付ける
- 元肥・追肥ともに化成肥料を使い、土づくり時の予防散布と芽かき・土寄せ2回でトラブルを防ぐ
- 粘質で煮崩れしにくく、緑化・発芽した部分は取り除いてから調理する
メークインは、育てやすくて料理でも使い勝手抜群の、家庭菜園にぴったりのジャガイモです!「植える時期」「芽かき・土寄せ」「梅雨入り前の収穫」さえ押さえれば、煮崩れしにくいメークインを採れたてで楽しめるので、ぜひ本記事を参考に栽培にチャレンジしてみてください!
春から育てたいおすすめ野菜の記事はこちら!
メークインのほかにも、春から育てられるおすすめ野菜は以下の記事でまとめて紹介しています。ジャガイモを含む根もの・葉もの・実ものを厳選しているので、あわせて参考にしてみてくださいね!
家庭菜園の始め方を知りたい!畑で本格的に始めたい方へ!
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