落花生のおすすめ品種といえば、おおまさり!大粒で柔らかく、優しい甘みがたまりません…。
本記事では、おおまさりの種まき~植え方~収穫までの育て方・栽培方法について、家庭菜園向けに分かりやすく解説します。

この記事は、以下のような人におすすめ!
- 落花生のおすすめ品種を知りたい
- 家庭菜園でおおまさりを育ててみたい
- おおまさりの植え方が分からない
この記事を読んで、一緒におおまさりを育ててみましょう!
おおまさりとは

| 科名 | マメ科 |
| 発芽適温 | 20~28℃ |
| 生育適温 | 20~28℃ |
| 収穫までの期間 | 種まきから約5か月 |
おおまさりは千葉県で生まれた落花生の一つです。何といっても、通常の落花生より大粒なのが特徴!柔らかくて甘みもあって、味も良い品種です。

従来品種より「大きさや味が勝る」ことから名付けられたよ。
家庭菜園でおおまさりをオススメする理由3つ
数ある落花生の中でも、「おおまさり」は家庭菜園でもぜひおススメしたい品種です!その理由を順番に説明していきます。
①通常の約2倍!大粒で食べ応え抜群

おおまさりは通常の落花生より約2倍も大粒になるのが特徴です!
土から掘り上げる時、思わず「でかっ!」と声を上げてしまうほど大きいです。そんな大きいサヤが続々と地中から現れると、何とも言えない満足感を感じさせてくれるんですよね…。
もちろん、食べ応えも抜群!ちょっとした贅沢をした気分になります。
②病害虫に強く育てやすい

おおまさりは家庭菜園でも育てやすい落花生です!
おおまさりは病害虫に強いため、比較的丈夫に育ってくれます。また、生育旺盛で自らぐんぐん成長してくれるので初心者にとっても育てやすいと思います!
③生落花生として味わうのも格別

おおまさりは、掘りたてを「生落花生」として頂いても最高です!
一般的に落花生は収穫後、数日間天日干しにして乾燥させ、長期保存できるようにします。一方で、このような乾燥をする前の掘りたての落花生を「生落花生」と言います。これを塩茹でするとホクホクとした食感と優しい甘みが楽しめるんですよ!この生落花生は中々出回らないので、家庭菜園する者の特権です。
通常品種でも美味しいのですが、中でもおおまさりは粒が大きく食べ応え十分なのはもちろん、柔らかくて甘みも強いので格別ですよ!

おつまみやおやつで食べると最高なんだよな!
おおまさりの栽培時期

【栽培期間:5か月】
おおまさりは気温が十分上がるゴールデンウィーク前後で種まきをします。
植え付け後、生育前半は葉や茎を大きく成長させます。後半に入ると黄色くて小さな花を咲かせ、花の根元から出た「子房柄(しぼうへい)」が土の中に潜り、その先端で実(サヤ)が育ちます。
開花してから約3か月、栽培期間全体で約5か月で収穫!といったイメージです。
おおまさり栽培で準備するもの
- おおまさりの苗
- 元肥
- 堆肥 … 3ℓ/㎡
- 化成肥料 … 50g/㎡ (または有機発酵肥料 … 100g/㎡)
- かき殻石灰 … 150g/㎡
(種から育てる場合)
- おおまさりの種
- ポリポット(直径10.5cm)
- 育苗培土
おおまさりの種はどこで売ってる?
おおまさりの種はネット通販やホームセンター等で購入することができます。
ネット通販の場合は、以下より購入いただけます!

おおまさりの後継品種である「おおまさりネオ」がオススメ!大粒なのはそのまま、従来よりコンパクトなサイズで病気に強く育てやすくなった品種。
おおまさりの育て方6ステップ
おおまさりの具体的な育て方は以下のとおり。順番に詳しくご紹介していきます!
①育苗(種から育てる場合)
【育苗期間:3週間】
おおまさりを種から育てる場合の育苗方法を説明します。
- STEP①種まき


【発芽適温:20~28℃】
用意したポリポット(直径10.5cm)に育苗培土を入れ、種を2粒ずつ蒔きます。覆土をして水をたっぷりやり、発芽適温を確保します。
- STEP②間引き

種まきから1週間ほどで発芽が揃います。本葉1~2枚の頃に、成長の良い株を1本残して残りを間引きます。
- STEP③育苗完了

本葉3~4枚になったら植え付け適期です。
育苗については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
②土づくり

植え付けの1週間前までをメドに、元肥として以下をすき込んでおきます。
- 堆肥 3ℓ/㎡
- 化成肥料 50g/㎡(または有機発酵肥料 100g/㎡)
- かき殻石灰 150g/㎡


元肥をすき込んだら幅65cmの畝を立て、幅95cmのマルチを張ります。、地温を確保できる「黒マルチ」がオススメ!
時間があれば「太陽熱養生処理」をしておきましょう!詳しく解説している記事がありますので、参考にしてみてください。
③植え付け(または直まき)


【生育適温:20~28℃】
おおまさりの生育適温は高めなため、気温が十分に高くなるのを待ってから苗を植え付けます。中間地ではゴールデンウィーク以降に植えるのが一般的です。
畝幅65cmの場合、植え方は1列30cm間隔とします。植え付け穴を掘り、そこに水をたっぷりやります。水が引いたら、苗を植え付けましょう!
植え付けの際、水にリキダスを入れると活着が良くなります!詳しくは以下の記事で解説しています。
畑に直まきする場合


【発芽適温:25~30℃】
畑に直まきする場合、準備した畝に1列30cm間隔で種を2粒ずつ蒔きます。その後、覆土をしてしっかり鎮圧し、水をたっぷりあげます。
以降は育苗した場合と同様の手順です。本葉1~2枚の頃、生育の良い株を1本だけ残し他は間引きます。
④マルチ剥がし&土寄せ


おおまさりの花が咲き始めたら、マルチは必ず剥がしてください!
おおまさりはまず葉や茎を大きく茂らせた後、花を次々と咲かせます。花は小さいですが、黄色くて可愛いんですよね!その後、花の根元から出た「子房柄(しぼうへい)」が土の中に潜り、その先端で実(サヤ)が育ちます。
この時、マルチがあると子房柄(しぼうへい)が土の中に潜れなくなってしまいますので、花が咲き始める頃に取り除いてください。

同時に株元へ土寄せも行いましょう!
おおまさりは土に潜った子房柄(しぼうへい)の先端が膨らんで実(サヤ)が成ります。しかし、土に潜れないとそもそも先端が膨らまないので、しっかり土寄せして実(サヤ)が大きくなるスペースを確保してあげるのが大事です。

サヤが肥大する時期には適度な水分も欠かせない。乾きが続くようなら、水やりをしよう!
⑤収穫!


葉や茎が黄色っぽくなり始めたら、いよいよ収穫時期です!
ひとまず1株を試し掘りして、サヤの表面を確認してください。サヤに落花生特有の網目が出ていたら収穫適期です!


株元から少し離れた場所にスコップを入れ、株ごと掘り上げちゃってください!


いやー、種まきしてから約5か月。栽培期間は長かったですが、それだけに土の中から大きいサヤが次々と出てきたときの喜びはひとしお!掘り上げるだけでめちゃくちゃ楽しいです!

掘り上げたおおまさりをすぐに頂くと「生落花生」として楽しめる!塩茹でしたゆで落花生をぜひ召し上がれ!
⑥保存方法


掘り上げたおおまさりは、乾燥させると長期保存が可能になります。
株から一つ一つサヤを外して2~3日天日干ししましょう!

2~3日後、サヤを揺らして中の実がコロンと転がったらOK!冷暗所に置いておけば、年明けまでは持ちますよ。
おおまさり栽培で知っておきたい注意点2つ
ここまでおおまさりの育て方などを解説してきましたが、栽培する上で知っておきたい注意点がいくつかあります。
①チッソのやり過ぎに注意

チッソが多すぎると、葉や茎ばかり茂って実(サヤ)が付きにくくなります。
おおまさりを含むマメ科野菜の根には「根粒菌」が付きます。この根粒菌が空気中のチッソを取り込んでマメ科野菜に供給してくれるので、チッソ肥料は少な目でOK!やり過ぎには注意しましょう。
②種まき後は鳥対策を

おおまさりの種を蒔いたポリポットや直まきして野ざらしにしておくと、鳥が土を掘り起こして種を食べてしまうことがあります。
これではせっかく蒔いた種が台無しに…。

おおまさりは人間だけでなく、鳥も大好きなんだナ!
対策として、種まき後はすぐに防虫ネットを張るのがオススメ!虫を防ぐだけでなく、鳥の侵入も防ぐことができますよ。
防虫ネットの張り方は以下の記事で解説しています。
まとめ:おおまさり栽培で大切なこと
ここまで、おおまさりの育て方をご紹介しました。
落花生のおすすめ品種は「おおまさり」!大粒で柔らかく甘みが強い
植え付けは気温が十分に高くなるゴールデンウィーク以降
花が咲いたらマルチを剥がし、株元に土寄せする
葉や茎が黄色っぽくなるとともに、サヤに網目が付いたら収穫適期!
まずは掘りたての生落花生を塩茹でして召し上がれ
収穫後、2~3日天日干しすれば長期間保存が可能に
おおまさりは「大粒で柔らかく甘みが強い」が特徴でした。このような類の品種は栽培が難しいイメージもあるかもしれませんが、そこまで難しいことはありません。家庭菜園初心者でも立派な実(サヤ)を収穫することができますよ!
特に、掘りたてを頂く「生落花生」は家庭菜園で育てた人の特権です!ぜひ”ホクホクで優しい甘さ”を味わってください!
ぜひ本記事を参考におおまさりを育ててみましょう!






