家庭菜園をしていて「栽培したことの無い品種や最新品種を種苗会社の農場で実際に見て学べるイベントがあったら参加してみたい!」と思ったことはありませんか?
「2025トキタ種苗大利根研究農場オープンデー」に参加してきましたので、現地でしか味わえない研究農場や各種展示コーナーの様子を、家庭菜園目線でレポートします!
このブログ記事を読むと、実際の雰囲気や来場時のポイント、家庭菜園のおすすめ品種がまるごと分かりますので、イベント参加を考える方も自宅で最新情報を知りたい方も、ぜひ最後まで読んでみてください!

この記事は、以下のような人におすすめ!
- これから栽培する野菜を探している
- イタリア野菜を育ててみたい
トキタ種苗オープンデーとは


「トキタ種苗大利根研究農場オープンデー」(以下、オープンデー)とは、トキタ種苗研究農場で開催される、最新品種や栽培技術・資材を実際に見て学べる体験型展示イベントです!
2025年のイベント概要は以下のとおり。
| 主催 | トキタ種苗株式会社 |
| 開催日 | 2025年11月13日(木)~14日(金) |
| 開催場所 | トキタ種苗大利根研究農場(埼玉県加須市阿佐間1212) |
| 参加方法 | 事前申込制 |
2025年のテーマは「灼熱を乗り越えろ ~品種改良のちから~」。厳しい夏の高温や異常気象に強い、最新の野菜品種や栽培資材の展示・紹介が中心でした。それに加えて、新品種や定番品種などが幅広く展示されていました。

それぞれの圃場には開発担当者の方がいて、品種の特徴や栽培方法など直接質問できる!
プロ農家はもちろん、飲食・流通関係業者、家庭菜園愛好家に至るまで、多くの農業関係者が訪れていたようです。
来場申込~受付・入場までの流れ
オープンデーの来場申込から受付・入場までの流れは以下のとおりです。
①【事前準備】入場には来場申込が必要
オープンデーの入場には来場申込が必要です。
トキタ種苗HPのオープンデー特設サイトから来場申込を行います。申込をするとQRコードがメールで送付されて来ます。当日の入場時に必要となるため、すぐ出せるように保存しておきます。
オープンデー特設サイトはこちらからアクセスできます。
②アクセス方法は「電車→無料シャトルバス」と「車」の2通り
会場までのアクセス方法は以下の2通りあります。
- 電車→無料シャトルバス
- 車
電車→無料シャトルバスの場合


電車の場合、最寄り駅は「栗橋駅」です。栗橋駅からは無料シャトルバスが運行されます。1時間に3本くらい出るので、結構便利!

車内に設置されているモニターには、品種改良の軌跡などを取り上げたTV番組が流されており、これから入場するオープンデーに対するワクワク感をグッと高めてくれました!
車の場合
車の場合は、農場の周辺にある駐車場を利用します。まず第一駐車場から案内されますが、満車になったら第二駐車場としている大利根運動公園になります。
③受付にてQRを提示して入場

受付では入場用QRコードの提示が求められます。来場申込時に送付されたQRコードをスタッフへ提示して入場です!

受付の際にカタログとお茶を頂きました!
家庭菜園におすすめ!トキタ種苗の注目品種7選


オープンデーでは多数の品種が展示されていました!どの品種も魅力的で全てご紹介したいところではありますが、それでは記事がかなり長くなってしまいますので、家庭菜園でもぜひオススメしたい品種を金太郎が勝手にセレクトして順番にご紹介します!
①トマトベリーオレンジ(ミニトマト)


こちらは「トマトベリーオレンジ」というミニトマトの品種!
いちごのような先がキュッと締まった形で綺麗なオレンジ色!糖度は8~9度にもなるんだとか。


試食があったので食べてみると…確かに甘くて美味しい!酸味はほとんど感じず、これは誰にとっても美味しい品種だと思いました!
ToMV(トマトモザイクウイルス)や葉かび病への抵抗性、斑点病、黄化葉巻病への耐病性があり病気に強く、家庭菜園でも栽培しやすそうです。
②とろ~り旨なす(ナス)


こちらは「とろ~り旨なす」というナスの品種!
ツヤのある綺麗な白色が印象的な品種です。重さ250~300gが収穫目安で、比較的大きめ。果肉は柔らかく緻密で、加熱すると「とろ~り」とした食感になります!
③ビステッカ・スペリオーレ(ナス)


こちらは「ビステッカ・スペリオーレ」というナスの品種!
お肌がピカピカと眩しい…光沢のある鮮やかな紫色が印象的な品種。ソフトボール位の丸い形になります。

加熱すると、こちらも「とろ~り」とした食感が楽しめ、焼きがオススメなんだとか。見るからに美味しそうですね!
④節成りスマート(キュウリ)


こちらは「節成りスマート」というキュウリの品種!
”つるおろし1本仕立て栽培専用”というちょっと珍しい品種。上の方まで収穫したら、収穫の終わった下の方の主枝を根元でグルグルと巻き、ツル全体を下に移動させて再び収穫できるんだとか。

長く収穫できてめっちゃ良いじゃん!

”つるおろし専用”とありますが、ハウスの無い家庭菜園の場合は支柱でもOK!1本仕立ては管理しやすいですし、うどんこ病や褐斑病に耐病性がある他、べと病にも強く家庭菜園でも栽培しやすそうです!
⑤ゼルダ・750Z(ズッキーニ)


こちらは「ゼルダ・750Z」というズッキーニの品種!
うどんこ病やウイルスによる病気であるモザイク病に強いのが特徴。ズッキーニにはかなりの確率で病気が発生していたところなので、家庭菜園でも栽培しやすそうな品種です!
⑥スジナインスナップ(スナップエンドウ)


こちらは「スジナインスナップ」というつるありスナップエンドウ!
品種名のとおり、”スジを取る必要が無い”スナップエンドウです。なんと、スジを取る必要が無いなんて、これは画期的な品種ですね!それだけでなく、ダブル着莢で実つきが良く、うどんこ病にも強いので家庭菜園でもチャレンジしてみたい品種です。
⑦ミルキーシュガー(トウモロコシ)


こちらは「ミルキーシュガー」というトウモロコシの品種!
「低温でも驚くほど良く発芽・成長する」のが特徴の品種とのこと。一般的にトウモロコシの発芽温度は25~30℃とされていますが、ミルキーシュガーは15℃程度の低温でもしっかり発芽してくれます。
プロ農家のニーズに応えた品種改良なのでしょうが、ハウスや暖房器具までなかなか用意できない家庭菜園にとっても、低温でも発芽・成長しやすい品種は良いですよね!発芽の失敗が減りますし、害虫がまだ少ない時期に栽培できるメリットもあると思います。早まきしたい方にオススメしたい品種ですね!
家庭菜園でも栽培できる!イタリア野菜5つを紹介

トキタ種苗と言えば、イタリア野菜!
オシャレな見た目でついつい惹かれてしまうイタリア野菜ですが、「栽培が難しそう」「家庭菜園でも出来るの?」と二の足を踏んだりしていませんか…?
そこで、家庭菜園でも栽培しやすそうな品種をセレクトしてみました!順番にご紹介していきます。
①カリーノケール(ケール)


こちらは「カリーノケール・ヴェルデ」というケールの品種!
力強いフリル状に切れ込んだ葉が特徴で、もさもさと立体感のあるケールです!通常のケールよりも苦味や青臭さが少ないということで、なんとサラダでも食べられます。表面積が大きいのでドレッシングも良く絡まり美味しいですよ!
春秋と2作で使え、摘み取り方式で長く収穫を楽しめるので、家庭菜園でもおすすめです。
②カリフローレ(カリフラワー)


こちらは「カリフローレ」というカリフラワーの品種!
ただのカリフラワーではなく、茎まで美味しく食べられる”スティックタイプ”のカリフラワー!
植え付けから60日ほどで収穫でき、耐暑性もあるということで、家庭菜園でも栽培しやすそうな品種です!
③ダ・ヴィンチ(ロマネスコ)


こちらは「ダ・ヴィンチ」というロマネスコの品種!
植え付けから75~90日で収穫ということで、彼岸前に定植しても収穫は12月末に。家庭菜園ではちょっと難易度高めな気がしますが、スーパーではなかなか手に入れられないので、是非チャレンジしてみたい野菜です!
④ラディッキオ(トレビス)


こちらは「ラディッキオ(トレビス)」!
あまり聞きなれない野菜かもしれませんが、赤紫色の葉に白い茎が綺麗なチコリの仲間。独特な苦味とシャキットした食感が特徴で、サラダはもちろんのこと、グリルなんかにしても美味しいんだとか。
水分が好きで栽培管理はやや難しそうですが、レタスなどの結球する葉物野菜と同じような感覚で?家庭菜園でも栽培できそうです。
⑤カーボロネロ・フォルツァ(黒キャベツ)


こちらは「カーボロネロ・フォルツァ」という黒キャベツ!
丸まらないタイプのキャベツで、細長くてちりめん状に波打った葉がどんどん出てきます!甘みと旨味が強く、スープや煮込みなど加熱して頂きます。
耐寒性が強く真冬でも畑に置いておけますし、摘み取り方式で長く収穫を楽しめるので、家庭菜園でもおすすめですよ!
猛暑に強い!注目品種を4つ紹介

危うく忘れるところでしたが、今年のテーマに沿った品種もしっかりチェックしてきましたのでご紹介します!
①灼熱サラダ菜っぱ


こちらは「灼熱サラダ菜っぱ」!
耐暑性と耐湿性に優れたサラダ菜で、高温多湿でも元気に育つそうです!真夏だとサラダにする葉物野菜がなかなか栽培できず食卓が寂しかったりする中、このような品種があると良いですよね!
②冬月の雫(長ネギ)


こちらは「冬月の雫(とうげつのしずく)」という長ネギの品種!
高い耐暑性と耐湿性を持ち、猛暑や多雨でも安定して夏越しできる長ネギだそうです!また、地上部がコンパクトで強風にも耐えやすいのも嬉しいポイント。
夏を過ぎると「あれ、こんなに少なかったっけ」といなくなっていたりして悩んでいたんですよね…。この品種は夏越し率が高いということで期待できそうです!
③真夏の四番打者(小松菜)


こちらは「真夏の四番打者」という小松菜の品種!
猛暑や乾燥に強く、高温期でも栽培できる小松菜だそうです!小松菜は夏に切らしがちになるので、夏でも栽培しやすいのは嬉しいですね。
④駿麟(ブロッコリー)


こちらは「駿麟(しゅんりん)」というブロッコリーの品種!
植え付けから60日ほどで収穫できる早生タイプで、猛暑に強いというよりは、猛暑を避けた「遅まき早どり」作戦の方向で改良された品種のようです。
ブロッコリーにしては遅めの9月中旬植えで、台風リスクを多少なりとも避けることができます。ただ、収穫は11月中旬~12月上旬と本格的な寒さが来る前に終えられます。
会場内には展示コーナーも
会場には野菜の展示だけでなく、複数の展示コーナーも設置されていました!
①直売コーナー


直売コーナーでは、農場で収穫された新鮮な野菜や種袋(主に春まき向け)、包装資材などが販売されていました。オープンデーを回った後に入ると、綺麗に栽培管理された野菜たちを見てこちらとしても高揚感が高まっていますから、ついつい購入してしまいます…。

見学はしたけど食べたことないしどうなんだろ…?という品種については、直売コーナーで収穫物を購入して実際に食べてみてから考えるのもアリです。
②ベジメーター計測コーナー

ベジメーターは、日頃から十分に野菜を摂取できているか測定できる装置とのこと。指先の皮膚に光を当てるだけで体内のカロテノイド量を測定し、野菜や果物の摂取状況を「ベジスコア」として10秒ほどで数値化してくれます!


金太郎もやってみましたが、そのベジスコアは…。ごく平均的な「350」でした!いやー、日頃から野菜はもりもり食べているつもりではあったのですが…修行が足りませんね!もっと食べるように心がけます!
③資材展示コーナー


農場の横には企業の資材展示コーナーもありました。テーマが「灼熱を乗り越えろ」ということもあり、灼熱を乗り越えるために必要な資材を中心に展示されていました。
金太郎的には、灼熱ストレスから野菜を守るバイオスティミュラント(BS資材)が気になりました…。来夏ではBS資材を試してみよっと。
まとめ
ここまで、トキタ種苗オープンデー2025の様子や家庭菜園にオススメな品種をご紹介しました。
トキタ種苗オープンデー2025は同社が開発する品種やその栽培技術、関連資材を実際に見て学べる体験型展示イベント
それぞれの圃場には開発担当者の方がいて、品種の特徴や栽培方法など直接質問できる
これまで栽培してこなかった野菜や最新品種に出会い、自らの家庭菜園に活かすことができる!
何気なくホームセンター等で購入している野菜たちの種。その種苗メーカーまで気にすることはあまりないかもしれません。
しかし、種苗メーカーの研究農場まで足を運んで見学してみると、品種改良の舞台裏を知れてとても面白いですよ!「来年はこの野菜にチャレンジしてみようかな」と新たな気づきを得られるのも醍醐味のひとつです。
興味のある方は、ぜひ来年のオープンデーに参加されてみてはいかがでしょうか!
