ターサイってどんな野菜かご存じでしょうか?ターサイは中国野菜の一つで、冬になると地面を覆うように広がるユニークなちりめん状の葉が特徴的な野菜です!寒さに強く家庭菜園でも育てやすい野菜の一つです。
本記事では、ターサイの種まき~収穫までの育て方・栽培方法について、家庭菜園初心者向けに分かりやすく解説します。

この記事は、以下のような人におすすめ!
- 家庭菜園でターサイを育ててみたい
- ターサイとはどんな野菜か知りたい
この記事を読んで、一緒にターサイを育ててみましょう!
ターサイとは

| 科名 | アブラナ科 |
| 発芽適温 | 18~25℃ |
| 生育適温 | 18~20℃ |
| 収穫までの期間 | 種まきから約60日 |
ターサイは白菜やチンゲン菜の仲間で、分厚いちりめん状の葉が特徴的な中国野菜です。特に、冬になると地面を這うようにビッシリと広がる姿には驚かされますよ!
霜が降りると甘みが増してさらに美味しくなります。シャキッとした食感と甘みが特徴で、炒め物や鍋、和え物にすると最高ですよ!
家庭菜園でターサイをオススメする理由2つ
ターサイは家庭菜園でもぜひおススメしたい野菜の一つです!その理由を順番に説明していきます。
①寒さに強く育てやすい
ターサイは寒さに強く育てやすい野菜です!
ターサイは耐寒性が非常に強いです。霜が降りると葉を地面にベタッと広げるとともに、体内の糖分をグッと高めることで、寒さに耐えることができます。
このようにターサイは霜が降りても耐えることができ、家庭菜園でも育てやすい野菜ですよ!
②葉を一枚ずつ摘み取って長く収穫できる

ターサイは葉を一枚ずつ摘み取れるので、収穫を長く楽しむことができます!
家庭菜園をしていると、育てたは良いものの「収穫期が一気に来て食べ切れない」と困ることがありますよね…。
ターサイは葉がちりめん状に何枚も重なるように育つ野菜なので、外側から一枚ずつ必要な分だけ摘み取って収穫すればOK!耐寒性も抜群なので、冬の間でも食べきれない分は畑に残しておき、収穫を長く楽しむことができます!
ターサイの栽培時期

ターサイには春まきと秋まきの2つの作型があります。
春まきでは4月上旬~5月いっぱい、秋まきでは9月~10月下旬で種まきします。育苗期間はポリポットで30日ほど。植え付けると葉や茎をぐんぐん成長させ、種まきから60日ほどで収穫!といったイメージです。
ターサイ栽培で準備するもの
- ターサイの苗
- 元肥
- 堆肥 … 3ℓ/㎡
- 化成肥料 … 100g/㎡ (または有機発酵肥料 … 200g/㎡)
- かき殻石灰 … 150g/㎡
(種から育てる場合)
- ターサイの種
- ポリポット(直径9cm)
- 育苗培土
ターサイの種はどこで売ってる?
ターサイの種は皆さんの身の回りのホームセンターやネット通販で販売されています。
ネット通販の場合は、以下より購入いただけます!

ターサイには「タアサイ」「タァサイ」「タァツァイ」など色々呼び方があるけど、基本同じ。
ターサイの育て方5ステップ
ターサイの具体的な育て方は以下のとおり。順番に詳しくご紹介していきます!
①育苗(種から育てる場合)
ターサイを種から育てる場合の育苗方法を説明します。
少し育てる場合はポリポット、たくさん育てる場合はセルトレイを活用するのがオススメ!
- STEP①種まき


【発芽適温:18~25℃】
ポリポット(直径9cm)に育苗培土を入れ、種を3粒ずつ蒔きます。覆土をかけてしっかり鎮圧し、水をたっぷりやります。以降、乾かさないようにしながら、発芽適温を確保します。
- STEP②間引き

本葉1~2枚の頃に、成長の良い株を1本残して残りを間引きます。
- STEP③育苗完了

本葉5~6枚になったら植え付け適期です。植えつけましょう!
- STEP①種まき


【発芽適温:18~25℃】
セルトレイ(128欠または200欠)に育苗培土を入れ、種を1粒ずつ蒔きます。覆土をかけてしっかり鎮圧し、水をたっぷりやります。以降、乾かさないようにしながら、発芽適温を確保します。
- STEP②育苗完了

本葉2~3枚ほどになったら植え付け適期です。植えつけましょう!
育苗については以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。
②土づくり

植え付けの1週間前までをメドに、元肥として以下をすき込んでおきます。
- 堆肥 3ℓ/㎡
- 化成肥料 100g/㎡(または有機発酵肥料 200g/㎡)
- かき殻石灰 150g/㎡


元肥をすき込んだら幅65cmの畝を立て、マルチを張ります。春まきでは地温を確保できる「黒マルチ」、秋まきでは地温上昇を抑えられる「白マルチ」がおすすめ!
時間があれば「太陽熱養生処理」をしておきましょう!詳しく解説している記事がありますので、参考にしてみてください。
③植え付け(または直まき)


【生育適温:15~20℃】
畝幅65cmの場合、ターサイの植え方は3列30cm間隔とします。植え付け穴を掘り、そこに水をたっぷりやります。水が引いたら、苗を植え付けましょう!
植え付けの際、水にリキダスを入れると活着が良くなります!詳しくは以下の記事で解説しています。
畑に直まきする場合


【発芽適温:18~25℃】
畑に直まきする場合、準備した畝に3列30cm間隔で種を3粒ずつ蒔きます。その後、覆土をしてしっかり鎮圧し、水をたっぷりあげます。
本葉2~3枚の頃、生育の良い株を1本だけ残し他は間引きます。以降は育苗した場合と同様の手順です。
④病害虫対策


ターサイは病害虫が発生しやすい野菜です。害虫・病気とも早め早めに対策を講じましょう!
害虫対策
葉を食べる系害虫:ヨトウムシ、コナガ、アオムシなど
養分を吸う系害虫:アブラムシなど
ターサイにはヨトウムシやコナガなどのチョウ目害虫が発生しやすいです。特にヨトウムシが発生すると葉をバリバリ食べられるので要注意!


家庭菜園での対策としては、「防虫ネット」と「ゼンターリ」がオススメ!
防虫ネットを張ると害虫の侵入を物理的に防ぐことができます。防虫ネットの張り方は以下の記事で詳しく解説しています。

植え付け後、すぐに防虫ネットを張ってしまうのがオススメ!
ゼンターリはBT菌を有効成分として生物農薬で、ヨトウムシなどのチョウ目害虫に有効です。野菜類で登録があり、有機栽培でも使用することができますよ!
病気対策
カビ(糸状菌)の病気:べと病、白さび病、根こぶ病など
ターサイを含むアブラナ科野菜は害虫のイメージが強いですが、病気への対策ももちろん重要です。
家庭菜園での対策としては、Zボルドーの散布がオススメ!糸状菌から細菌による病気まで幅広い病気の予防に有効で、野菜類で登録があり、有機栽培でも使用することができます。
⑤収穫!


ターサイは直径25~30cmほどになったら収穫適期です!
最初は数枚の葉っぱで少し心もとなかったですが、成長するにつれてどんどん葉が増えていき、頼もしい姿になってくれました!
ターサイは耐寒性が非常に強いので、食べきれない場合はあえて畑に置いておくのもOK!霜が降りると甘みがグッと増してとても美味しくなりますよ!
ただし、放っておくとみるみる大きく成長してしまうので注意!

採り遅れたら、座布団みたいなターサイをお見舞いするゾ!
葉を一枚ずつ収穫することも可


ターサイは葉を一枚ずつ摘み取って収穫することもできます!
あえて株を残して葉を一枚ずつ収穫するとその後、新しい葉っぱが出てきて繰り返し収穫することもできます。長く収穫を楽しみたい方や、1株収穫しても中々食べきれない方にオススメな収穫方法です!
まとめ:ターサイ栽培で大切なこと
ここまで、ターサイの育て方をご紹介しました。
ターサイは分厚いちりめん状の葉が特徴的な中国野菜
春まきと秋まきの2つの作型があり、種まきから60日ほどで収穫可能
防虫ネットを張るなど病害虫対策は万全に
直径25~30cmほどになったら収穫適期!
葉を1枚ずつ摘み取ると長く収穫を楽しめる
ターサイは寒さにとても強く、寒さのキツい秋冬シーズンでもたくましく成長してくれます。特に、霜が降りるとグッと甘みが増して鍋やスープで頂くと最高!
ポイントは害虫対策。良く発生するので、早め早めの対策をしておけば家庭菜園でも立派なターサイを収穫することができますよ!
ぜひ本記事を参考にターサイを育ててみましょう!







