葉ものタイプの有機栽培・育て方のコツ

野菜づくりのコツ

葉ものタイプの野菜は、もちろん”葉そのもの”を収穫する野菜です。栽培期間が短いため、元肥をしっかりあげて、一気に育て上げるのがコツ!ここでは、このような葉ものタイプの特徴を踏まえた有機栽培・育て方のコツをご紹介します!

土づくり

水はけが良く、土壌病害虫がいない土づくり

すべての野菜に共通することですが、「水はけが良く、土壌病害虫のいない土」が理想的です。そのためには、団粒構造を発達させるとともに有用菌を増殖させることによって土壌病害虫も防げる太陽熱養生処理がもっとも良いです。可能であれば、事前に処理しておきたいところです。

即効性のあるアミノ酸肥料で一気に育て上げる

即効性のある有機発酵肥料

葉ものタイプの野菜は、早いものだと1か月ほどで収穫できるなど、栽培期間が短いのが特徴です。栽培初期から葉を次々と出してもらい、一気に収穫まで持っていきたいところ。

そのためには、即効性のあるチッソの多いアミノ酸肥料をしっかりと施用し、栽培初期からチッソを効かせられるようにしましょう!緩効性で元肥向きの肥料を使う場合は、植え付け前の2週間ほど前には鋤きこんでおくようにしましょう。

石灰で細胞壁を強くし、病害虫に強いからだに

卵殻

有機栽培では野菜自身にも強く育ってもらうことが重要です。石灰は野菜が細胞をつくるときに締めて硬くするように働きます。これをうまく利用します。

春・夏作は気温が高くなり、野菜の生育や細胞は緩む方向になるため、病害虫に対して弱い状態になりがちになります。石灰を多めにして、生育を引き締めましょう。

秋・冬作は気温が低くなり、野菜の生育や細胞は締まる方向になるため、石灰が多いと収量が伸びなくなってしまいます。石灰を少なめにして、生育を緩めましょう。

ミネラル肥料で品質アップ!

ミネラル肥料

当たり前ですが、葉ものタイプの野菜は”葉”を収穫します。もちろん、葉は光合成器官であることから、光合成に関係するミネラル類(マグネシウム、鉄、マンガンなど)が不足することがないよう、十分に施用するようにしましょう。

味や香りを良くするために

体内の炭水化物量が多い状態を保つと甘さが出ます。

1つ目の方法は「ミネラル優先の施肥」です。光合成を盛んにしてもらうことによって、体内の炭水化物量が多い状態を保ち、甘さを出します。

2つ目の方法は「アミノ酸肥料を少なめに、堆肥を多めに」することです。これは、葉ものを栽培する上で要求される全体のチッソ量のうち、堆肥由来のチッソ分の割合を高くすることで、生育を緩やかにするためです。生育が緩やかになると、タンパク質のペースが遅くなり、炭水化物の消費を抑えて甘さを出します。

また、イオウは香りの元となる物質を作り出します。ミネラル肥料を購入する際には、イオウが含まれているものを選ぶと良いでしょう!

防虫ネットで病害虫対策

虫食いで穴が空いていたり、アブラムシなどの害虫が付いていたりする葉ものは嫌ですよね…?たとえ有機栽培とはいえ、こんな病害虫は避けたいところです。

上記のとおり、石灰で野菜自身に強くなってもらうのはもちろんのこと、物理的にも防虫ネットでシャットダウンしてしまいましょう!種を蒔いた直後には速攻で防虫ネットをかけ、収穫までそのままにしておきます。

適度な水管理

土が乾いてくると、土では硝酸化が進み、硝酸態チッソが生じます。これが野菜の中で残ってしまうと味や日持ちの悪さ、病害虫発生の原因となってしまいます。

そのため、適度に土が湿っている状態が望ましいです。日頃から土の状態をよく確認して、適宜水やりを行いましょう!

くまくま
くまくま

適度な水分状態なんて分からないよ!

金太郎
金太郎

水分管理はpFメーターを設置するといい。土壌水分を土がどのくらい保持できるかを表わした値が計測できるもので、pF1.7~2.3が適正値。

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