日々の食卓でおなじみの”ダイコン”!
かつては古代エジプトで栽培されていたといわれる最古の野菜の一つですが、今や生産量も消費量も日本が世界一!ダイコンの味噌汁はもちろんのこと、炒め物や煮物、漬物、サラダなんかにしてもいいですよね!
そんな日本人の食卓に欠かせないダイコンの有機・無農薬栽培・育て方をご紹介します!
おすすめ品種
金太郎がオススメする品種はタキイ種苗の「三太郎」です!その特徴は以下のとおりです。
- 肉質が緻密で純白、舌触りが非常に良い
- 抽苔とス入りが極めて遅く、耐寒性も強いことから畑に長くおける
- 短系ダイコンのため、浅くしか耕せなくても栽培可能
食べてみてまずビックリするのが、舌触りの良さですね。肉質が緻密という特性から、舌触りの滑らかさがたまりません!まずは薄く輪切りにしてサラダにして食べてみるといいのかなと思います。
栽培の観点から言えば、畑に長くおけるということは、非常にありがたい性質です。家庭菜園をやっているとよく陥るのが ”作りすぎ” 問題です。栽培するときはついつい楽しくなってしまって種を蒔きすぎてしまい、いざ収穫してみたら食べる人が家族しかおらず、食べきれずに硬く筋が入ってしまったり、挙句の果てには菜の花が咲いてしまうパターンですね(笑)。
この点、三太郎はス入りが遅く、裂根も少ないことから一度にたくさん栽培しても、長く楽しめるダイコンです。
また、ダイコンとしては短めというのも非常に魅力的でね。家庭菜園で一般的に使用される耕運機は、耕せてもせいぜい20cm程度です。これではスーパーで見かける一般的なダイコンを栽培すると少し深さが足りません。この点、三太郎は家庭菜園向きの品種とも言えそうですね。
栽培のポイント
- 深くまでしっかり耕す
- 栽培初期からアミノ酸肥料をきっちり効かす
- 石灰の量を調節し、根割れを防ぐ
- 肥大期は土を乾かさない
深くまでしっかり耕す
ダイコンは20~30cmほどの長さになるため、土づくりの段階ではしっかり深くまで耕すことを意識します。C/N比の高い堆肥を施用して、団粒構造を作り出し、スッと根が伸びるような環境づくりをします。+αで太陽熱養生処理をしておくとなお良いでしょう。
栽培初期からアミノ酸肥料をきっちり効かす
ダイコンをはじめ、根ものタイプの野菜は「葉茎をつくって、根を太らす」という2段階で成長させます。
まず、栽培初期は葉茎を充実させます。元肥のチッソは堆肥とアミノ酸肥料から同量ずつまかない、初期のチッソ肥効を高めて、初期葉を厚く大柄にして葉茎を充実させましょう。こうすることで、
次に、根の肥大が本格的に始まるころには葉の成長が止まる程度の肥効が良いでしょう。こうすれば、それまで地上部の成長に使われていた光合成産物が、根の肥大に向かっていくことになります。
石灰の量を調節し、根割れを防ぐ
ミネラル類は石灰・苦土・カリのバランスを整えます。秋冬どりの作型では通常の5:2:1で良いですが、春夏どりの作型では7:2:1ぐらいにすると良いでしょう。
春夏は気温が高く、水の吸収も大きくなりやすいことから、根が割れることがあります。石灰を多めにして生育を締め、カリを少なくして水分の吸収を抑えましょう。
肥大期は土を乾かさない
干ばつ気味で土が乾くと、有機態チッソが硝酸態チッソに変わります。硝酸態チッソを吸収したダイコンは苦味が出て、美味しさが損なわれてしまいます。
干ばつ気味の時は時々水やりをして、土を湿らせておきましょう。こうすることで、緻密でなめらかな食感と甘味を持ったダイコンに近づきます!
土づくり
種を蒔く前に、まずは土づくりですね。短系といってもある程度の長さにはなるので、しっかり深く耕しましょう。
種まきの2週間ほど前に幅65cmの畝を立て、以下の肥料を鋤きこみます。
- 堆肥2kg/㎡
- 卵殻200g/㎡
- 有機発酵肥料200g/㎡
- ミネラル類60g/㎡
その畝に、幅95cmでちどり状に2列の穴が空いている黒マルチを張ります。ちどりになっていると、葉が重なりにくいですよ。
種まき
土づくりをしたら、種を蒔きましょう!1穴に2粒ずつ播種していきます。間引きはしません。
1穴から2粒ともに成長させたとしても、1本と比較して若干小ぶりにはなりますが、十分な大きさになります。家庭菜園でやるならちょうど食べきりサイズになりますし、一石二鳥です。
また、播種後はすぐに防虫ネットをかけましょう!有機・無農薬栽培では化学農薬を使用しないため、病害虫を物理的に遮断するためです。弊ファームでは、防虫ネットは種まきから収穫までかけておくのが鉄則です。
生育過程
種まきから1週間後の様子
1週間ほどで本葉が2枚ほど出てきます。
種まきから3週間後の様子
種まきから3週間でこんな感じです!病害虫にやられることもなく、葉茎が充実してくれました。
種まきから1か月半後の様子
もうダイコンですね!ここまで大きくなり、防虫ネットがパンパンになってきたら取り外しても構いません。早いものならもう収穫しても良いですし、あとはそっと見守るだけです。
収穫!
種まきから約2か月で収穫です!!
見てください、このボディーッ!頭から尻までよく太ってくれました。
洗ってみました。この肌もたまりませんね。よく見ると、表面が光沢で輝いています(幻覚?)。
実食
大根の味噌田楽。やはり肉質が緻密なせいか、噛むとストレスなく崩れていきます。おでんなど、煮物にすると煮汁をよく吸って美味しいと思います(確信)。
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