愛菜花で夏野菜を育苗!使い方と失敗しないコツを家庭菜園初心者向けに解説

冬から春にかけて、トマトやナスなどの夏野菜の種まきを始めたいと思っても、「発芽温度が足りない」「夜の冷え込みが不安」と感じる方は多いはず。そんな時に活躍してくれるのが、「愛菜花」です!

愛菜花を使えば、真冬でも安定した温度管理ができ、家庭菜園初心者でもプロ並みの苗づくりが可能になりますよ!本記事では、愛菜花の特徴やメリットに加えて、具体的な使い方や夏野菜の育苗手順、失敗しないコツまで写真付きで解説します。

この記事で分かること
  • 「愛菜花」の基本的な使い方と夏野菜育苗での活用方法
  • 夏野菜ごとの種まき時期と育苗スケジュール
  • 家庭菜園でも失敗しない!種まき~育苗完了までの具体的な愛菜花の使い方
  • 失敗しやすいポイントと対策4つ(徒長・カビ・高温・順化)
この記事の目次

愛菜花とは?家庭菜園向け育苗器の特徴と夏野菜に最適な理由

「愛菜花(あいさいか)」は家庭菜園向けの電気式育苗器です。内部にヒーターと温度センサーが備わっていて、設定温度を一定に保ちながら種を発芽させることができます!家庭菜園サイズでちょうど良い大きさで、初心者からベテランまで幅広く使われています。特に春先やまだ寒い時期でも、トマト・ナス・ピーマンなどのナス科やスイカ・メロン・カボチャ・キュウリなどのウリ科の夏野菜を安心して育苗できるのが魅力です。

金太郎が育苗してみて実際に感じた愛菜花の特徴や家庭菜園での夏野菜育苗にピッタリなポイントをご紹介します!

①発芽率と苗のそろいが良い

愛菜花の底面全体にはヒーターが入っていて、トレー全体をムラなく加温できるため、地温が安定しやすいです。そのため、トマトやナス、ピーマンなど発芽に25〜30℃の高温が必要な野菜でも発芽率が高く、苗の生育ムラが出にくいです!

②一度にたくさん育苗できる

育苗容器一度に育苗できる最大数
ポリポット(直径9cm程度)24個
セルトレイ(200欠)160個

愛菜花はポリポットなら最大24個、セルトレイなら最大160個を一度に育苗することができます!容器の中は左右2つのトレーに分かれているので、片方はポリポット、もう一方はセルトレイという使い方もできます。自分の家庭菜園の大きさにあわせてカスタマイズしやすいのも嬉しいポイントです。

③サーモスタット内蔵で温度管理がラク

愛菜花にはサーモスタットが内蔵されており、設定温度になるよう自動でオンオフの制御をしてくれます。例えば設定温度を25℃に設定した場合、25℃を下回るとオンになり、25℃を上回るとオフになるといった具合で電源入れっぱなしでも非常に管理が楽です!なかなか時間の取れない家庭菜園にとっては欠かせない機能ですよね。

また、温度管理は「1〜5」のゾーンで設定できるダイヤル式で、「トマトなら4〜5」など調整しやすい仕様になっています。細かい数字温度の管理が苦手な初心者でも、夏野菜の発芽に適した範囲をざっくり選びやすいのも嬉しいポイントです。

金太郎

ここまでで愛菜花の特徴はだいたいイメージできたと思います。次は、実際の使い方と夏野菜の育苗手順をステップごとに見ていきましょう!

愛菜花を使った夏野菜育苗のスケジュール

そもそも、夏野菜の育苗にはどのくらいの日数が必要なのでしょうか?以下、夏野菜ごとに必要な育苗日数をまとめた表をご覧ください。

夏野菜育苗に必要な日数
ナス80日
ピーマン類70日
トマト60日
スイカ・メロン・カボチャ40日
キュウリ30日
夏野菜ごとに必要な育苗日数

※ 育苗日数はあくまで一般的な目安で、品種や環境によって前後します。

育苗期間は品目によって異なりますが、ナスは80日前後、ピーマン類は70日前後、トマトは60日前後といった具合に、夏野菜は他の野菜と比べてかなり育苗日数が必要です。

夏野菜の植えつけ時期は、地域にもよりますが、家庭菜園では4月下旬~5月上旬のゴールデンウィーク前後を目標にするのが基本ですから、そこから育苗に必要な日数で逆算すると以下のような育苗スケジュールになります!

ナスやピーマンは生育がゆっくりなため、2月中には種まきを終えておきたいところです。トマトよりも少し早めに種まきしておくと、植えつけ時にちょうど良い苗の大きさに揃えることもできますよ!逆にウリ科たちは育ちが早いので、トマトやナスと同時期に種まきすると植えつけまでに大きくなりすぎてしまうことがあるので注意しましょう!

種まき後、1か月ほどで本葉2~3枚になります。セルトレイに種まきした場合は、ここでポリポットへ鉢上げ(植え替え)をして、さらに1か月ほど育苗すると植えつけ適期に仕上がるイメージです。

くま吉

こんな寒い時期に種まきしなきゃいけないんだ、そりゃ育苗器が必要だな!

愛菜花を使った育苗で準備するもの【初心者が揃える道具】

  • 愛菜花
  • 川砂(2リットル程度でOK)
  • 育苗培土
  • セルトレイ または ポリポット(直径9cm程度)
  • 霧吹き または ジョウロ
  • ミニ地温計

※ セルトレイのサイズは育てたい苗の数に応じて選んでください。

愛菜花はどこで売ってる?

愛菜花はホームセンターでも見かけますが、在庫にばらつきがあるので、確実に手に入れたい方にはネット通販がおすすめ!以下より購入いただけます。

金太郎

ネット通販の方がホームセンターより安い。

愛菜花の使い方4ステップ(家庭菜園向け)

ここでは、家庭菜園初心者向けに、愛菜花の具体的な使い方と夏野菜の育苗手順を、写真つきで順番にご紹介していきます!

①種をまき発芽適温を確保する

STEP
川砂を入れる

種まきする前に事前準備を済ませておきます。本体からの熱を無駄なく伝えるため、まずは黒いトレイの上下にそれぞれ川砂を2cmほど敷きます

STEP
育苗容器に育苗培土を入れる

続いてポリポット(直径9cm程度)またはセルトレイに育苗培土を入れます。

ポリポットなら最大24個セルトレイ(200欠)なら最大160個まで入ります。育てる苗の数に応じて選択してください。なお、セルトレイの場合は愛菜花のトレイにちょうど入るようにカットする必要があります。

金太郎

ウリ科野菜はポリポット、ナス科野菜はセルトレイに種をまくのがおすすめ!

STEP
夏野菜の種を蒔く

ポリポットの場合は1つに2~3粒ずつ、セルトレイの場合は1穴に1粒ずつ種まきします。

夏野菜の種はビックリするくらい高いです…。無駄にしないよう、ピンセットなどで丁寧に蒔きましょう!種をまく穴の深さは、種の直径の3倍くらいが目安です。その後、覆土をかけてしっかり鎮圧し、水をたっぷりやります。覆土をイネニカにすると徒長しにくくなるのでおすすめ!

STEP
育苗容器を愛菜花に入れて温度調節ダイヤルを「5」にセットする

セルトレイを育苗器に入れ、フードを被せます。換気窓は発芽するまで締めっぱなしで構いません。本体プラグをコンセントに挿しこみ、地温調節ダイヤルを「5」にセットして夏野菜たちの発芽適温である「25~30℃」をキープします!土が乾いてきたら霧吹きなどでこまめに水やりをしながら、暖かく見守りましょう~。

金太郎

セルトレイは川砂にねじ込むように入れると、ヒーターからの熱が育苗培土に伝わりやすくなる。

②発芽後は温度・湿度を下げて徒長させない

種まきから1週間ほどで発芽します!どの野菜もそうですが、発芽の瞬間はめちゃくちゃ可愛いですね…。

発芽後も発芽前と同じように管理していては苗がヒョロヒョロと徒長してしまうので、発芽後は以下のように管理していきます。

発芽後の管理方法
  • 発芽がそろったら温度調節ダイヤルを一段階下げる(5→4)
  • 昼間はフードを外してたっぷり日光を浴びせ
  • 土の表面が乾いたら水やりする(やや乾燥気味に管理)

温度・湿度が高いと徒長しやすいため、発芽後は温度調節ダイヤルを「5→4」に下げるとともに、昼間はフードを外してしまって構いません。夏野菜は発芽適温は25~30℃と高いですが、発芽させてしまえば20~25℃もあれば十分です。

また、窓際など日当たりの良い場所に移動させて日光をたっぷり浴びせます。水やりは土の表面が乾いてからでOK!やや乾燥気味で管理するのが徒長させないコツです。

金太郎

フードを外すのは少し抵抗感があるかもしれないけど、結局徒長の原因になってしまうので気を付けよう!

③本葉2~3枚で鉢上げ(セルトレイで種まきした場合のみ)

種まきからおよそ3~4週間で本葉が2枚ほどになります!ここまで成長すると、セルトレイでは手狭です。そこで、小さなセルトレイから大きなポットへ植え替える”鉢上げ”を行います!

以下で鉢上げの手順を具体的に説明します!(最初からポリポットに種を蒔いた場合は、この作業は不要)

STEP
ポリポットに育苗培土を入れる

直径9cm程度のポリポットに適量の育苗培土を入れておきます。

STEP
セルトレイから苗を取り出す

セルトレイから本葉2~3枚になった苗を慎重に引き抜きます。折れやすいので要注意!

STEP
苗をポリポットに植え替える

用意しておいたポリポットの育苗培土に指で穴を開けておき、そこにセルトレイの苗を丸ごと植え替えします。植え替え後は水をたっぷりやります。この際、水にリキダスを混ぜると根の活着が早くなり生育がスムーズになります。

鉢上げ後、ポリポットは再び愛菜花の中に戻して保温を続けます。ここで問題になるのが、セルトレイで種まきをしていた場合のスペース問題です。セルトレイからポリポットへ鉢上げすると、当然ポリポットの方が大きくスペースを必要としますから、愛菜花に入りきらない場合に困りますよね…。

そんな時にオススメなのが「農電園芸マット&電子サーモ」です!農電園芸マットは園芸用に開発された電気式の加温マットで、0.9×1.8mと十分な大きさがあり愛菜花に入りきらないポリポットでも保温することができます。別売りの電子サーモと組み合わせると、自動で温度調節してくれるのでオススメですよ!

④外気温に慣らす「順化」をしてから植えつけする

農電園芸マットの上でぬくぬく育った苗は、そのままいきなり畑やプランターに出してしまうと、外気温とのギャップで一気に弱ってしまうことがあります。そこで大事なのが、植えつけ前に行う「順化(ならし)」の工程です。

やり方は難しくなく、植えつけ予定日の1週間前くらいから、少しずつ外の環境に近づけていきます。具体的には、

  • ビニールトンネルを開ける時間と開け幅を増やしていく
  • マットの温度を少しずつ下げていく

という作業を数日かけて行います。天気の良い日は、マットの電源を完全に切った状態で、日中だけベランダや軒下など実際に植える場所に近い環境にトレーごと出してあげるのも効果的です。この順化の期間に、苗は「昼夜の温度差」や「風」に少しずつ慣れていき、結果として植えつけ後にしおれにくくなり、苗が丈夫に育ちやすくなります!

苗を植えつける際は、リキダスを薄めた水をたっぷりあげると活着が良くなります!詳しくは以下の記事で解説しています。

くま吉

夏野菜の育苗ってこんなに大変なんだね…。

金太郎

初心者やそこまで手間暇かける余裕が無ければ、購入してしまった方が手っ取り早い。ただ、栽培に慣れてきたらぜひチャレンジしてみて!野菜たちへの愛がさらに増すこと間違いなし!

愛菜花育苗で失敗しやすい4つの原因と対策

ここで、愛菜花育苗で家庭菜園初心者が失敗しやすい4つの原因と対策をご紹介します!

①徒長してヒョロヒョロになる

育苗でいちばん多い失敗が「徒長」です。発芽までは順調だったのに、気づいたら茎だけ細長く伸びてヒョロヒョロになってしまうパターンです。金太郎も何度やったことか…。原因の多くは「温度が高すぎる」「光が足りない」「密植しすぎ」のどれか、またはそれらの組み合わせです。

徒長させないための対策としては、以下がおすすめ!

徒長させないための対策
  • 発芽がそろったら温度を一段階下げる
  • しっかり日光を浴びせる
  • 適期に鉢上げして、株間・風通しを確保する

発芽が揃ったら、温度調節ダイヤルを5→4とするなど温度を下げると徒長しにくくなります。日当たりの良い窓際に移動させ、太陽光をたっぷり浴びせるのも大切です。また、成長が進みセルトレイが混み合う前にポリポットへの鉢上げも済ませるようにしましょう!

徒長の原因や対策方法、徒長してしまった苗を復活させるテクニックについては以下の記事でも詳しく解説しています!

②カビが生える・苗が倒れる

種まき後に白いカビが土の表面に出てきたり、発芽後すぐに苗が根元から倒れてしまうトラブルもよくあります。これは「過湿」「風通しの悪さ」が原因で、フタを閉めっぱなしにしていたり、水をやりすぎていると発生しやすくなります。

発芽まではしっかり土を湿らせておく必要がありますが、発芽後は「湿らせ過ぎない」「むしろやや乾燥気味」にするのがコツです!

水やりは表面が乾いてから霧吹きで補う程度にし、発芽が見え始めたタイミングで換気窓を少しずつ開けて換気を増やします。発芽が揃ったらフードごと取り除いてしまって構いません(案外、大丈夫です)。もしカビが出てしまったら、その部分を割り箸などで軽く削り取り、新しい用土を薄く足しておくと広がりにくくなります。

③温度が上がりすぎて苗が弱る

愛菜花はしっかり温まるぶん、「暖かくしたつもりが、日中は温度が上がりすぎていた」というケースもあります。特に日当たりの良い部屋や、暖房の効いた室内では、本体の設定温度に室温が加わって想定以上の高温になることも。

30℃を超えると苗にとっては暑すぎるので、必要に応じて「ダイヤルを一段階下げる」「直射日光の当たらない場所に移動する」などして、温度を安定させるようにしましょう!暖かい日が続く時期は、愛菜花の電源を日中だけ切り、夜だけ使用する方法も有効です。

金太郎

この失敗は種まき時期が遅れてしまった場合に、気温が上昇する時期と重なって起こりやすい。適期の種まきを心がけよう!

④順化せずに植えつけると急激な環境変化で弱りやすい

愛菜花で育った苗は、下から温められ、風も少なく、夜間の冷え込みも和らいだ「ぬるま湯」のような環境に慣れています。その状態のまま、いきなり冷え込みのある畑やベランダに植えつけてしまうと、急な温度差と風に対応できず、植えつけ直後にしおれたり、しばらく生長が止まってしまったりすることがあります。

本来であれば、植えつけ前に数日〜1週間ほどかけて、少しずつ外気に触れさせる「順化(ならし)」の工程が必要です。例えば、

  • 昼間だけフードを外して換気する
  • 日中は電源を切り、外気温に近づける

といったステップを踏んでおくと、植えつけ後のダメージをぐっと減らせます!

「愛菜花で立派な苗ができたのに、植えたら急に元気がなくなった」という失敗の多くは、この順化不足が原因です。愛菜花は苗づくりを助けてくれる強力な味方ですが、「最後に環境を外に寄せてから植える」ことまでセットで意識するようにしましょう!

まとめ:愛菜花で夏野菜のスタートを!

ここまで、愛菜花の使い方や夏野菜の育苗手順、失敗しないコツなどについて、実際の栽培経験や写真を交えながら解説してきました。

愛菜花を使った夏野菜の育苗で大切なこと
  • 「愛菜花(あいさいか)」はヒーター内蔵の電気式育苗器で、家庭菜園での夏野菜の育苗にピッタリ!
  • 夏野菜の発芽に必要な25~30℃の高温をしっかりキープでき、サーモスタット内蔵で温度管理がラク
  • 発芽するまでは高温をキープ、発芽後は温度・湿度を下げ気味で管理する
  • 本葉2~3枚頃にポリポットへ鉢上げし、植えつけ適期まで仕上げる
  • 外気温に慣らす「順化」をしてから植えつけする

愛菜花があれば、外がまだ寒い時期からでもゴールデンウイーク前後の植えつけを目標にして、夏野菜の育苗スケジュールを逆算して組むことができます!トマトやナス、ピーマンのような高温性の夏野菜でも、加温と温度調節機能のおかげで安定して発芽・育苗できるのが大きな強みです。ホームセンターや園芸店では販売されていない品種も育てられますよ!

ぜひ本記事を参考に愛菜花で夏野菜育苗にチャレンジしてみましょう!

愛菜花で育苗できる夏野菜の育て方はこちら!

本ブログでは、育苗後の夏野菜の育て方も紹介しています!ぜひあわせてチェックしてみてください。

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