家庭菜園の害虫対策ガイド|初心者がまず揃えるべき4つのグッズと3つの予防習慣

家庭菜園を始めると、「気づいたら葉っぱが穴だらけ」「いつの間にか苗が倒れている」といった、害虫によるトラブルに必ずと言ってもいいほど直面します。せっかく育てた野菜がやられてしまうと、本当にガックリしますよね…。

ただ、害虫の名前を全部覚える必要はありません。「葉を食べるイモムシ」「野菜の汁を吸う小さい虫」「土の中で株元をかじる虫」といった“グループ”でざっくり捉えておけば、対策はぐっとシンプルになります!

この記事では、家庭菜園初心者向けに「まず押さえておきたい害虫グループ」とそれぞれに有効な対策、最低限揃えておきたい道具などを紹介していますので、「どこから手を付ければいいか分からない…」という方の道しるべになれば嬉しいです。

この記事で分かること
  • 家庭菜園でまず覚えておきたい「致命傷になりやすい」害虫グループが分かる
  • 害虫グループごとに、どんな症状が出るのか・何をチェックすればいいのかが分かる
  • 防虫ネット・ピンセット・ゼンターリ・フーモンを使った基本の害虫対策の組み立て方が分かる
  • 初心者が失敗しがちなNG行動と、その代わりに実践したい予防のコツが分かる
この記事の目次

家庭菜園の害虫対策は「予防」を徹底するのが近道

家庭菜園でいちばん効く害虫対策は、実は「駆除」よりも「予防」をどれだけ徹底できるかにかかっています!あとから農薬やスプレーでなんとかしようとするよりも、そもそも虫にとって居心地の悪い環境をつくっておくほうが、手間も少なく失敗も減ります。

では、どんな予防をしておけば良いのか?ここでは、家庭菜園初心者でもすぐに意識できる“予防の3つのコツ”を紹介します!

①適度な株間で植えつけて風通しを良くする

苗を植えるとき、「せっかくだからたくさん植えたい」と詰め込みたくなりますが、これは害虫・病気にとって理想的な環境づくりになってしまいます。葉と葉が触れ合うほど混み合うと、風が通らず、湿気もこもりやすくなり、虫の発生リスクが一気に高まるだけでなく、病気やカビも発生しやすくなります。

種袋や苗のラベルには「株間◯cm」と必ず目安が書かれています。家庭菜園では、この数字を“ケチらず守る”ことが大事です!むしろ、スペースに余裕があるなら、少し広めにとってあげると、葉が大きく育っても風がスッと抜け、葉が乾きやすくなり、虫にとって居心地の悪い環境になります。

金太郎

どのくらいの株間が必要かについては、野菜ごとにそれぞれ異なる。個別の野菜の育て方記事を確認してね!

②雑草や残渣を放置しない

マルチも活用しながら綺麗な畑を目指そう!

畝の脇やプランターのすき間に、雑草がそのまま伸び放題になっていないでしょうか?収穫が終わった株の根元に、古い葉や茎がゴロゴロ転がっている状態も要注意です。こうした雑草や残渣は、害虫たちが潜む“隠れ家”になりやすく、夜になるとそこから野菜の葉や茎を食べに出てきます。

対策としては、難しいことをする必要はありません!

  • 雑草は小さいうちに抜く(大きくなる前に処理する)
  • マルチを張ってそもそも雑草を生やさない
  • 収穫後の茎や葉は、畝の上に放置せず片付ける

これだけで、害虫の“住み家”をかなり減らせます。見た目もスッキリして作業もしやすくなるので、週に一度くらいは畑やプランターの雑草や残渣を綺麗に片づけるようにしてみてください。

③同じ場所に同じ仲間の野菜を続けない(連作しない)

同じ場所に、同じ仲間(同じ科)の野菜を毎年続けて育てることを「連作」といいます。同じ仲間の野菜は土の中から吸収する栄養分も似通っているので、連作を続けると特定の栄養分だけが無くなり土の中のバランスが崩れやすくなります。すると、育てる野菜も栄養分が偏ってしまい害虫や病気が発生しやすくなってしまいます。

くま吉

なんだか人間と同じだね!

広い畑でなくても、家庭菜園レベルでできる対策はあります!例えば…

  • 去年、トマトやナスなどナス科を植えた場所には、今年は葉ものやマメ類を植える
  • キャベツや白菜などアブラナ科を植えた場所には、翌年は違う科の野菜を持ってくる

という具合に、同じ仲間の野菜ごとに栽培するスペースをまとめ、さらにそれらを毎年入れ替える“ローテーション”を組むだけでも効果があります!「今年、どこに何を植えたか」を簡単にメモしておくと、翌年以降の連作回避がグッとラクになりますよ。

金太郎

ここまでに紹介した「株間を空けて風通しを良くする」「雑草と残渣をこまめに片付ける」「同じ場所に同じ野菜を続けない」を意識するだけで、害虫の発生はかなり抑えられる!これが害虫対策の基本。

 

初心者がやりがちなNG行動と上手くいくコツ

ここでは、初心者がやりがちな5つのNG行動と、その代わりに意識したいコツをまとめます。

NG①:害虫を見つけてから対策を考える(後手必勝はムリ)

害虫が発生してから慌てて「この虫は何?どう退治する?」と考え始めると、どうしても対応が後手に回りがちです。すでに数が増えている状態から巻き返すのは、正直かなり大変です。

上手くいくコツは、「虫が出てから考える」ではなく、「出る前提で準備しておく」ことです。

  • 野菜を植えつける前に防虫ネットを準備
  • 種まき・植えつけする畝には、あらかじめ粒剤を入れるかどうか検討
  • ゼンターリやフーモンなど“切り札”を常備しておく

「いつか出る」前提で先に仕込んでおけば、落ち着いて動けるようになります。

NG②:「無農薬」にこだわり過ぎる

「家庭菜園だし、できれば無農薬で…」という気持ちはとてもよく分かります。農薬を使わずに立派な野菜を収穫できるのなら、それに越したことはありません。ただ、プロの農家でさえ複数の農薬を組み合わせて何とか害虫対策しているのに、家庭菜園で無農薬にこだわって上手くいくはずがありません。

上手くいくコツは、「無農薬にこだわり過ぎない」ことです。基本的にはもちろん、

  • 害虫が発生しにくい環境づくりを徹底(適切な株間・除草・連作しない)
  • 防虫ネットを張る
  • 手で取る

といった農薬を使わない対策を心がけます。ただ、それだけにこだわらず、

  • 葉を食べるイモムシには「ゼンターリ」
  • 野菜の汁を吸う小さい虫には「フーモン」

といった農薬を使うことで、大切な野菜たちを害虫から守ることができ、立派な野菜を収穫できる可能性がグッと高まりますよ!

金太郎

無理に農薬を使う必要はないけど、使うと成功する確率がグッと上がる。さらに、栽培が上手くいくようになって家庭菜園がより楽しくなる!

NG③:肥料を「とりあえず多め」に与える

「肥料は多めの方が良いだろう!」と肥料をどんどん足してしまうのも家庭菜園あるあるパターンです。ところが、肥料過多になるとアブラムシなどの小さい虫が大喜びで集まってきますし、病気も出やすくなります。

金太郎

人間で例えると、メタボ体型みたいなものだね。

上手くいくコツは、「肥料は“適量”を守り、様子を見ながら少しずつ追肥する」ことです。

  • 元肥は”控えめ~適量”で入れる(控えめくらいでちょうど良い)
  • 追肥は少しずつ小分けで与える(基本、実もの野菜だけでOK)
  • 元気がないときは、土の状態・根・水やりも一緒に疑ってみる

原因は肥料不足以外にも、土の中に潜む害虫(コガネムシ幼虫・センチュウ類など)や根傷みである可能性もあるので、いくら肥料を足しても逆効果になりかねません。まずは「なぜ弱っているか」を一度立ち止まって考えるクセをつけると安心です。

NG④:葉の「表面」しかチェックしない

見回りのときに、立ったまま葉の表だけをサッと眺めて終わりにしてしまうと、アブラムシやハダニ、コナジラミのような“葉の裏に潜む系”の害虫を見逃しがちです。ヨトウムシなどのイモムシグループも小さい頃は葉の裏を食べていたりします。気づいたときには、すでにびっしり、ということも…。

上手くいくコツは、「葉の裏もめくって確認する」を習慣にすることです。

  • 2~3日に一度で良いので、何株かは必ず葉の裏までチェック
  • 新芽・柔らかい葉・生長点付近は特に優先的に見る
  • ベタつき・白い粉・小さなツブツブがないかを確認

早めに発見できれば、被害を最小限に抑えることができます!

金太郎

農薬を散布する際は、葉の裏にもしっかりかかるように意識!

NG⑤:密に植えすぎて「風通し」が悪くなる

密植すると害虫が出やすい
白菜を密植したら害虫がたくさん出た…欲張ってはいかん

家庭菜園ではスペースが限られているので、つい苗を詰め込んでしまいがちですが、密植しすぎると風が通らず、湿気もこもりやすくなります。蒸れた環境は、病気だけでなく、多くの害虫にとっても居心地が良い環境になってしまいます。

上手くいくコツは、「株間はケチらず、ちょっと広め」を意識することです。

  • 種袋・ラベルに書かれた株間を基本に、「迷ったら広め」に寄せる
  • 混み合ってきたら、思い切って1~2株間引いて風通しを確保
  • 支柱や誘引用のひもを使って、葉が重なりすぎないように立体的に仕立てる

植える株数は少し減っても、風通し良く育てたほうが伸び伸びと育つことができ、結果的に立派な野菜をたくさん収穫しやすくなりますよ!

 

これだけは準備して!家庭菜園の害虫対策で揃えたい4つのグッズ

「予防が大事なのはわかったけど、具体的に何を揃えればいいの?」という方へ。金太郎がこれまでの失敗を経てたどり着いた、「これさえあれば、ひとまず安心!」という4つのグッズをご紹介します。

最初からあれこれ買う必要はありません。まずはこの「4つのグッズ」を用意して、害虫との戦いに備えましょう!

①防虫ネット(メッシュ0.6~0.8mmが理想)

害虫対策の基本中の基本は「物理的に入れないこと」です。特に苗が小さいうちは、防虫ネットで守るだけで被害の8割は防げます。

ホームセンターには1mm目のものが多いですが、アブラムシなどの小さな虫までシャットアウトするなら、0.6~0.8mmの細かいメッシュを選ぶのが失敗しないコツです。

詳しい特徴やどれを買えばいいか迷う方はこちらをご覧ください!

②ピンセット(先が細いもの)

「虫を手で触るのはちょっと……」という方の必須アイテム。イモムシなどを取るだけでなく、葉の裏にびっしりついた卵を削り落としたり、土の中に隠れたネキリムシをピンポイントで引っ張り出したりするのに重宝します。

100均の園芸コーナーや手芸用のもので十分ですが、錆びにくいステンレス製を選んでおくと長く使えますよ!

③ゼンターリ(BT剤:イモムシ専用の切り札)

「気づいたら葉っぱが穴だらけ!」という時の救世主がこの「ゼンターリ」です。 自然界にいる細菌(BT菌)の力を利用した生物農薬で、イモムシ類だけに効くのが最大の特徴。

特におすすめな理由は、適用作物が「野菜類」となっている点。キャベツ、ブロッコリー、レタスをはじめ、家庭菜園で育てるほぼすべての野菜にこれ1本で対応できます。「野菜ごとに違う農薬を買い足す」という手間もコストもかからず、しかも収穫前日まで何回でも使えるので、初心者の方でも迷わず安心して使い続けられますよ!

詳しい特徴やどれを買えばいいか迷う方はこちらをご覧ください!

④フーモン(気門封鎖剤:小さい虫への最終兵器)

アブラムシ、ハダニ、コナジラミ……。こういった「汁を吸う小さい虫」は、一度増え始めると手では追いつきません。そこで活躍するのが「フーモン」です!

こちらもゼンターリ同様、適用作物が「野菜類」なので、育てている野菜全般に幅広く使えます。 余計な農薬を増やさなくて済むので、物置が農薬だらけになる心配もありません。

収穫の前日まで何度でも繰り返し使えるのが最大の強み。虫の呼吸穴(気門)をドロッとしたノリで物理的に塞いで退治するタイプなので、化学的な殺虫成分が気になる方にも、これ以上ない選択肢です!

詳しい特徴やどれを買えばいいか迷う方はこちらをご覧ください!

金太郎

ひとまず、これら4つの道具を揃えておけば、この後紹介する「3大害虫グループ」すべてに安心して対応できるようになる!

 

家庭菜園で最低限押さえたい3つの害虫グループとおすすめ対策

前述の害虫対策の基本が出来ていたとしても、完全に防ぎ切ることは難しく、呼んでもないのに様々な種類の害虫たちがやってきます。本来であれば、発生した害虫一つ一つに対して対策をしていくのがベストではありますが、なかなか時間が取れず農家でもない家庭菜園ではそんなことしていたらキリがないですよね…。

そこで家庭菜園では、放置すると”致命傷になりかねない”3つの害虫グループだけでも対策できればとりあえずOK!それらの害虫グループの特徴と対策をご紹介します。

金太郎

この3つの害虫グループだけでも対策できれば、80点の出来は十分狙える!

①葉を食べるイモムシ(ヨトウムシ・コナガ・アオムシなど)

ヨトウムシ

代表的なイモムシ類の特徴と症状を表にまとめてみました。ざっくり“どれがどんな被害か”をつかむのに使ってください。

スクロールできます
害虫名特徴症状の例
ヨトウムシ・ガの幼虫
・日中は土の中や株元に隠れ、夜に出てくる
・葉をバリバリ食べられる
コナガ・とても小さいガの幼虫
・細長い黄緑色で、触るとクルッと身を曲げる
・葉脈だけ残して葉をレース状に食べる
・葉の一部が透けたように薄くなり、小さな食べ跡が無数にできる
アオムシ・モンシロチョウの幼虫
・キャベツや白菜などの葉が大好き
・葉の端からどんどん食べ進められる
・葉の上に黒いフンがポロポロ落ちる
オオタバコガ・黄緑〜茶色っぽいイモムシ
・葉もの野菜の他、トマトなどの実も大好きで何でも食べる
・キャベツやレタスなどの葉もの野菜をバリバリ食べられる
・トマトなどの実に小さな穴を空け入り込み、中から食べられる

葉を食べるイモムシグループはチョウやガの幼虫たちで、家庭菜園で葉っぱをバリバリ食べるタイプの害虫です。特にキャベツ・白菜・ブロッコリーなどアブラナ科の野菜は大好物で、放置するとあっという間に丸坊主にされます。これは許されません…。

これらの葉を食べるイモムシグループに対する家庭菜園でのおすすめ害虫対策は次のとおりです!

家庭菜園でのおすすめ対策
  • 防虫ネットで物理的に防ぐ
  • 必殺!テデトール(手で取る)
  • ゼンターリを散布する
  • 種まき・植えつけ前にアルバリン粒剤を撒いておく

苗を植えたり種まきをしたら、すぐに防虫ネットを張るだけでもかなり被害を抑えることができます。防虫ネットの具体的な張り方については、以下の記事で詳しく解説しています。

成長が進み防虫ネットを外した後は、「ゼンターリ」を散布するのがオススメ!BT菌を有効成分とする生物農薬で、イモムシ類全般に有効です。具体的な使い方については、以下の記事で詳しく解説しています。

基本はこれら「4つのグッズ」で十分対応できます!ただ、もし発芽・植えつけ直後の被害をより確実に、かつ楽に防ぎたいなら、「アルバリン粒剤」を併用するのも賢い選択ですよ。

種まき・植えつけ前に予め土に混ぜておくだけで、一定期間、害虫が寄り付くのを防いでくれます。防虫ネットをいちいち外してチェックするのが大変な時期には、本当に助かるグッズです。具体的な使い方については、以下の記事で詳しく解説しています。

※農薬を使用する場合は、使用前にラベルの「対象作物」「対象害虫」「使用回数」「収穫前日数」を必ず確認しましょう。

②野菜の汁を吸う小さい虫(アブラムシ・ハダニなど)

アブラムシ

代表的な野菜の汁を吸う小さい虫の特徴と症状を表にまとめてみました。ざっくり“どれがどんな被害か”をつかむのに使ってください。

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害虫名特徴症状の例
アブラムシ・2〜3mmほどの小さな虫
・黄緑・黒など色が様々で、新芽や葉裏に群がる
・葉や茎にびっしり付き汁を吸われる
・ウイルスを媒介されるかも
ハダニ・1mm以下のダニの仲間
・高温・乾燥を好み、葉裏につきやすい
・葉が白くカスリ状になり、粉をふいた感じに
・被害が進むと黄色くなって落葉する
コナジラミ・白い粉のような1〜2mmの虫
・葉裏にいてフワッと飛び立つ
・葉が黄化して元気がなくなる、
・排泄物でベタつき、すす病で葉が黒ずむことも
アザミウマ・1〜2mmほどの細長い虫
・体の色は黄〜茶色
・葉や花びらに潜り込み、汁を吸われる

アブラムシやハダニ、コナジラミなどは、野菜の汁をチューチュー吸う小さな害虫です。葉裏にびっしり付いて葉が縮れたり、ベタベタしたり、すす病の原因になったりします。ただ汁を吸われるだけならまだ良いのですが、このグループが怖いのは、「ウイルス病」を持ち込まれることがあるからです。野菜がウイルス病になった場合、農薬を使ったとしても治すことは基本できませんので、引き抜いて処分するしかありません。

くま吉

体は小さいけど、甘く見てはいけないんだな。

これらの野菜の汁を吸う小さい虫のグループに対する家庭菜園でのおすすめ害虫対策は次のとおりです!

家庭菜園でのおすすめ対策
  • 防虫ネットで物理的に防ぐ
  • 強い勢いのシャワーで吹き飛ばす
  • フーモンを散布する
  • 種まき・植えつけ前にアルバリン粒剤を撒いておく

苗を植えたり種まきをしたら、イモムシグループと同じく、防虫ネットで物理的に防ぐのが基本になります(防虫ネットの選び方・張り方記事については①で紹介しています)。

成長が進み防虫ネットを外した後は、「フーモン」の散布がおすすめ!気門封鎖剤の一つで、ドロッとしたノリのような成分で害虫の気門を塞いでまとめて退治することができます。具体的な使い方は以下の記事で詳しく解説しています。

以上の「4つのグッズ」を駆使すれば、アブラムシなどの被害もしっかり抑え込めます。

ただ、このグループはとにかく増殖スピードが速く、気づいた時には手遅れ……というケースも少なくありません。もし「発芽・植えつけ直後から虫がつくリスクを最小限に抑えたい」「ウイルス病を持ち込ませたくない」という場合は、保険として「アルバリン粒剤」をあらかじめ土に仕込んでおくのが最も確実でラクな方法です。

種まき・植えつけ前にパラパラと撒くだけで、野菜自体に「虫を寄せ付けないバリア」を張るようなイメージですね。特に、アブラムシが媒介するウイルス病が怖い「ナス」や「キュウリ」などの栽培を始める方には、心強い味方になりますよ!具体的な使い方は以下の記事で詳しく解説しています。

※農薬を使用する場合は、使用前にラベルの「対象作物」「対象害虫」「使用回数」「収穫前日数」を必ず確認しましょう。

③土の中で株元や根をかじる虫(ネキリムシ・コガネムシ幼虫など)

ネキリムシ

代表的な土の中で株元をかじる虫の特徴と症状を表にまとめてみました。ざっくり“どれがどんな被害か”をつかむのに使ってください。

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害虫名特徴症状の例
ネキリムシ・ガの幼虫
・土の表面近くに潜み、夜に苗の株元をかじる
・朝見ると植えつけた苗が根元から倒れている
・葉にはほとんど傷がない
コガネムシ幼虫・白く太いC字型の幼虫(別名:饅頭虫)
・土の中で根を食べて株を弱らせる
・株が徐々にしおれて生育不良になる
・抜くと細根が少なく周りの土から幼虫が出てくる

ネキリムシ・コガネムシの幼虫は、どれも土の中や株元に潜んでいて気づきにくいのですが、被害はかなり致命的になりやすい要注意グループです。夜間や見えないところでコソコソと食害を進めるタイプで、葉や茎ではなく“根元や根っこ”を狙ってくるのがやっかいなんですよね…。

金太郎

自分で育苗した苗を植えつけて、その翌日に株元からポキッと折られた時は心底やるせない気持ちにさせられる…。

このグループに対しての家庭菜園でのおすすめ対策は次のとおりです!

家庭菜園でのおすすめ対策
  • 株元を囲って物理的に防ぐ(輪切りにしたペットボトルなど)
  • 倒れた苗の株元を掘ってテデトール(手で取る)
  • 夏場の太陽熱消毒で蒸し上げる

苗が少しであれば、輪切りしたペットボトルなどを差し込んで物理的に侵入を防ぐ、または株元を掘って手で取ってしまうのが効果的です。意外と倒れた苗の株元付近ですぐ見つかるんですよね…!

夏場であれば、土全体を透明マルチで丸ごと覆い高温にする「太陽熱消毒」で害虫もろとも一気に蒸し上げるのが効果的!太陽熱養生については、以下の記事で詳しく解説しています。

 

どの害虫か分からないときの調べ方と次の一手

家庭菜園をしていると、「なんだか被害は出ているけど、犯人が分からない…」という場面が必ず出てきます。そんなときは慌てずに、「調べ方」と「次の一手」のパターンを持っておくと安心です。

①まずは「どこにどんな被害を受けているか」を見る

最初にやるべきことは、虫そのものを探すよりも「被害の出方」をよく観察することです。野菜のどの部分がどう変わっているかで、ある程度グループを絞れます。

  • 葉に大きな穴・フン → イモムシ系
  • 葉の色がまだら・縮れ・ベタつき → 汁を吸う小さい虫系
  • 苗が根元から倒れている → ネキリムシ・コガネムシ幼虫など土の中系

という具合に、まずは被害の出方をよく観察して、この記事で紹介している3グループのどこに近いかざっくり当てはめてみましょう!

②「葉の表・裏・株元」の3点セットを確認する

被害のイメージがついたら、次は実際に虫を探します。そのときは、次の3か所を必ずチェックするのがおすすめ!

  • 葉の表:イモムシや、ナメクジなど
  • 葉の裏:アブラムシ・ハダニ・コナジラミなど
  • 株元と土の表面:ネキリムシ・コガネムシ幼虫、ヨトウムシの隠れ場所

葉をめくりながら見るだけでも発見率は一気に上がります。「フンだけあって害虫本体が見つからない」ときは、葉の裏側や茎と葉のすき間、マルチと土の間など“暗くて狭いところ”を重点的に探してみてください。そこにいたりします。

③「レイミーのAI病害虫雑草診断」で調べることも

その場で害虫の正体が分からない場合は、「レイミーのAI病害虫雑草診断」で調べることもできます!使い方は簡単!スマートフォン用アプリがあるのでダウンロードしたら、

  • 診断対象の作物を選択する
  • 調べたいのは「病害・食害」「害虫」「雑草」かを選ぶ
  • 診断したい写真を撮影して、「AI診断」をタップ
  • 診断結果が表示される

の4ステップで診断結果を表示してくれます。ただ、あくまでAIの診断であって100%の精度ではない点に注意してください!

④次の一手は「グループ別の基本対策」に戻る

ここまでで、「だいたいこのグループかな」と目星がついたら、あとはこの記事のそれぞれの章に戻って、行う対策を選びます。

  • 葉を食べるイモムシ系っぽい → 防虫ネット+手で取る+必要ならゼンターリ
  • 汁を吸う小さい虫っぽい → 防虫ネット+強めのシャワー+必要ならフーモン
  • 土の中・株元系っぽい → 株元を掘って確認+手で取る+太陽熱消毒

というように、「グループさえ分かれば、取るべき行動はそんなに多くない」ことが分かるはずです!

まとめ:家庭菜園の害虫対策で大切なこと

ここまで、家庭菜園で押さえておきたい3つの害虫グループと有効な対策、最低限揃えておきたいグッズ、失敗しがちな行動や上手くいくコツなどについて、実際の栽培経験や写真を交えながら解説してきました。

家庭菜園の害虫対策で大切なこと
  • 「適度な株間を確保」「雑草や残渣を放置しない」「連作しない」を徹底することが害虫対策の基本
  • 家庭菜園では「葉を食べるイモムシ系」「汁を吸う小さい虫」「株元・根を食べる系」の3グループさえ押さえておけば、70~80点の出来は狙える
  • 最低限揃えておきたい「防虫ネット」「ピンセット」「ゼンターリ」「フーモン」を軸に、状況に応じてグッズ
  • を足していく考えでOK!
  • 農薬を使うときは、対象作物・対象害虫・使用回数・収穫前日数を必ず確認して“ピンポイント”で使う
  • 最初から完璧を目指さず、自分の家庭菜園でよく出る害虫パターンを少しずつ把握して、毎シーズン改善していく

家庭菜園の害虫対策は、売り物にするわけでもないですし「完璧にゼロにする」ことではなく、「致命的な被害だけは食い止める仕組みを作る」ことだと思います。葉を食べるイモムシ、葉の汁を吸う小さい虫、土の中で株元をかじる虫という3つのグループさえ意識しておけば、やるべき対策・最低限揃えたい道具はぐっと整理されます。

防虫ネットで“入れない”環境をつくり、見つけた害虫はピンセットでコツコツ減らす。それでも厳しい時はゼンターリやフーモンに力を借りる。この基本形をベースに、毎シーズン「うちの畑はこのパターンが多いな」と振り返りながら少しずつ調整していけば、害虫との付き合いはだんだん楽になっていきます。

虫に悩まされることも含めて、家庭菜園は経験の積み重ねです。失敗して落ち込むシーズンがあっても、「次は今回より一歩だけ進めばOK」という気持ちで、ぜひ気楽に試行錯誤を楽しんでみてください!

ぜひ本記事を参考に、害虫対策をしながら家庭菜園を楽しみましょう!

 

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