「いつの間にか葉に変な模様が出た」「株全体が急に萎れて元気が無くなった」なんて経験はありませんか…?
家庭菜園を始めたばかりの方にとって、いちばん悩まされやすいトラブルの一つが「病気」です。いざ発生してしまうと、農薬を使っても元通りには戻らず、収穫量もぐっと減ってしまいます。
だからこそ大事になるのが、「病気が出てからどうするか」ではなく、「そもそも病気を出さないように予防する」という考え方です。土づくりや風通し、水やりの仕方、苗や品種の選び方を少し工夫するだけで、病気のリスクは大きく減らせます!
この記事では、家庭菜園初心者の方にも分かりやすいように、「家庭菜園の病気対策」の基本から、さらに守りを固める殺菌剤「Zボルドー」の上手な取り入れ方までを分かりやすく解説します。
病気を出さずに最後まで栽培できると、育てる楽しみをより感じられるようになり、もっと家庭菜園が大好きになること間違いなし!ぜひ一緒に予防のコツを身につけていきましょう!
- 家庭菜園で「治療」より「予防」が絶対に重要な理由
- 初心者が覚えておきたい!代表的な5つの病気と初期症状
- 今日からできる「病気を出さない」環境づくりの基本8選
- 有機栽培でも使える予防アイテム「Zボルドー」の活用法
「そもそも何から準備すればいいの?」という方は、まずは野菜づくりの全体像をまとめた以下の完全ガイドからチェックしてみてください!
家庭菜園では「病気対策」が成功のカギ
家庭菜園で野菜作りをしていると、「なんだか元気がない」「葉っぱが変な色になってきた…」という場面に必ずと言っても良いほど出会います。その原因として多いのが、目に見えないカビや細菌などが引き起こす病気です。
病気がいったん広がってしまうと、株全体が徐々に弱ってしまいます。しかも、病気は「出てから治す」のがとても難しく、農薬を使っても元には戻らなかったり、ひどい場合は株ごと抜き取らないといけないこともあります。
だからこそ家庭菜園では、「どう治すか」ではなく「どうやって出さないか」を考えることがとても大切です!病気の種類や原因、発生しやすい条件を知っておくと、「この環境はちょっと危ないかも」「ここは風通しをよくしておこう」といった予防ができるようになります。
このあとの内容では、まず家庭菜園でよく見られる代表的な病気を紹介しながら、「どんなときに病気が出やすいのか」をイメージしやすく解説していきます。病気対策のスタートラインは、“敵を知ること”から始めましょう!
家庭菜園で発生しやすい主な病気と症状
「病気対策」を始める前に、まずは敵を知ることが大切です!ここでは、家庭菜園で初心者がよく直面する代表的な5つの病気と、その初期症状(サイン)をご紹介します。
①葉に白い粉がつく「うどんこ病」

きゅうりやトマト、ナスなど、非常に多くの野菜で発生するおなじみの病気です。
名前の通り、葉の表面に小麦粉をまぶしたような白い粉(カビの一種)が生えるのが特徴。そのまま放置すると光合成ができなくなり、株が弱ってしまいます。他の病気と違い、空気が乾燥していても発生しやすいため、春から秋にかけて長く注意が必要です。
②葉が黄色く斑点状に枯れる「べと病」

葉脈に区切られた、角張った黄色や褐色の斑点ができるのが特徴です。 病気が進行すると葉全体が茶色く枯れ上がってしまいます。うどんこ病とは対照的に、雨が続く梅雨の時期や、風通しが悪くジメジメした多湿の環境で一気に広がります。特にきゅうりやメロンなどのウリ科で頻発する病気です。
③泥はねから一気に広がる「疫病(えきびょう)」

葉や茎に暗褐色の水染みのような病斑ができ、あっという間に株全体や実に広がって腐らせてしまいます。多くの野菜で発生しますが、特にトマトやジャガイモの被害が大きく、梅雨時や秋雨の時期に悩まされる恐ろしい病気です。主な原因は、土の中にいる菌が雨や水やりによる「泥はね」で葉に付着することです。
④実や花が腐る「灰色かび病」

トマトやイチゴ、ナスなどで、「せっかく実がついたのに腐ってしまった…」という悲しい失敗の原因になりやすい病気です。咲き終わった花びらや、傷ついた実の表面に、フワフワとした灰色のカビが生えます。株間が狭く、葉が密集して風通しが悪い(湿気がこもる)環境で多発します。
⑤葉がモザイク状に縮れる「モザイク病」

葉っぱに濃淡のあるまだら模様(モザイク模様)ができ、縮れて変形してしまう病気です。
この病気の最大の厄介な点は、アブラムシなどの「害虫」がウイルスを運んでくること。さらに、ウイルス性の病気なので一度かかると薬で治すことができません。見つけたらすぐに株ごと抜き取る必要があります。
金太郎これらの病気に共通しているのは、「高温多湿」「風通しの悪さ」「連作による土壌の疲れ」といった環境。次の章では、こうした病気を“出さない”ために、家庭菜園でできる具体的な予防のポイントを見ていこう!
病気を防ぐための“予防の基本”8選
病気対策の基本は「病気が出にくい環境をつくること」です!ここでは、家庭菜園初心者でも今日から意識できる“予防の基本”を、いくつかのポイントに分けて紹介します。
①健全な土づくり(堆肥をケチらない・連作しない)
野菜の健康は、目に見えない「土の状態」に大きく左右されます。同じ場所で同じ野菜を作り続けると、特定の養分だけ吸収されて栄養分が偏り、病原菌も増えやすくなるため、毎作「リセットする意識」を持つことが大切です。
- 堆肥をすき込んで、ふかふかで水はけ・水持ちのバランスが良い土にする
- pHを測って、石灰や苦土石灰で適正な酸度に整える
- 同じ仲間の野菜を毎年同じ場所に植えない(連作しない)
こうした基本を守るだけでも、病気にかかりにくい“強い根”が育ちやすくなります。
②病気に強い品種・接ぎ木苗を選ぶ
「そもそも病気に強いものを選ぶ」というのも、立派な予防のひとつです。農薬をあまり使わない家庭菜園だからこそ、野菜の耐病性を気にして選びたいところです。
最近は、種や苗のラベルに「うどんこ病に強い」「病気に強い品種」といった表記があるものも増えています。
- トマト・ナス・キュウリなど病気にかかりやすい野菜は、なるべく耐病性のある品種を選ぶ
- キュウリやカボチャなどのウリ科は、病気に強い「接ぎ木苗」を使うのもおすすめ
- 迷ったら、「病気に強い」と書いてある苗から選ぶ
もともと病気に強い遺伝子を持った品種を選ぶだけで、同じ育て方でも“かかりにくさ”に差が出ます!
病気に強い品種は皮が少し厚かったり、食味がやや落ちることもありますが、病気にかかって全く収穫できないのでは元も子もありません。初心者のうちは、まずは「育てきること」を目標に、耐病性を優先して選ぶのがおすすめです!
③風通しをよくする(株間をあける・整枝)
病気の多くは「ジメジメした空気」が大好きです。カビか生えやすかったりするのと同じですね!株間が狭すぎたり、葉が込み合っていたりすると、葉っぱがいつも湿った状態になり、病原菌が一気に増えてしまいます。
- 株間は思い切って少し広めにとる
- 葉や茎が混み合ってきたら、内側の葉を少し間引いて風が抜けるようにする
- 支柱やネットを使って、葉や茎が地面にベタッとつかないようにする
家庭菜園はスペースが限られるのであれもこれもと色々植えてしまいがちな気持ちは十分わかります!ただ、それではダメなんです…そこをグッと堪えて、むしろ広めに株間を取るようにしてください!また、葉や茎の混み合い具合は常に観察し、風通し・日当たりともに十分な管理を心がけましょう。
④マルチや敷きわらで「泥はね」を防ぐ


実は、多くの病原菌は「土の中」に潜んでいます。雨や水やりの際に、その土が葉の裏側に跳ね返ることで感染が広がってしまうのです。
これを物理的に防ぐのが、マルチや敷きわらです!土の表面を覆うだけで泥はねが減り、病気のリスクを下げることができます。これはほとんどの野菜に共通することですので、基本的に野菜を育てる際はマルチを張っておくのが有効です。
⑤水やりは朝が基本(泥はねにも注意)
水やりは量だけでなく「いつあげるか」も病気対策の大事なポイントです。
夜に葉が濡れたままになると、病原菌が活動しやすい環境を自分でつくってしまうことになります。人間も同じで、身体が濡れた状態が続くのは好ましくありません。
- 基本は「朝たっぷり、夕方以降は控えめ」が目安
- 水は株元に静かに注ぐイメージで、なるべく葉や茎にはかけない
- 雨の日が続いたあとは、水やりを控えて過湿を避ける
家庭菜園ではついつい「心配だからつい水をあげ過ぎ」てしまいがちですが、病気対策の視点では“乾き気味くらい”がちょうど良いです(意外と土の中は湿ってる)。
⑥早期発見!病気の葉や実はすぐ除去
どれだけ気をつけていても、病気を完璧に防ぎ切るのは難しいです。家庭菜園に病気は付きものと割り切ってしまってもOK!その方が気がラクになります。
そんなときに大事なのが、「見つけたら放置しない」ことです。
- 様子のおかしい葉や実は、早めに手で摘み取って畑の外に処分する(ハサミは使わない)
- ひどくなりそうな株は、早めに抜き取って他への感染を防ぐ
ハサミを使うと、刃に付着したウイルス入りの汁を通じて他の健康な株に感染することがあるため、手でポキっと折るのが安全です。
1枚の葉を惜しんで残しておくと、そこから周りの株に一気に広がることもあります。「おかしいなと思ったら、早めに取ってしまう」くらいの感覚が、全体への影響を抑えることができます!
⑦夏場は「太陽熱消毒」で土の中の病原菌をリセット
スペースや時間に余裕がある方は、「太陽熱消毒」という一歩踏み込んだ予防もおすすめ!真夏の強い日差しを利用した太陽熱による土壌消毒の一種で、土を丸ごと高温にし、病原菌の密度を抑える方法です。
- 夏の一番暑い時期に、いつも通り元肥をすき込んで畝を立て、水をたっぷりやる(水に納豆菌や乳酸菌を混ぜ込むとなお良い)
- 透明マルチで畝を丸ごと覆い、2~3週間ほどそのままにしておく
- 土の温度が一気に上がり、土壌中の病原菌密度を下げることができる!
毎年やる必要はありませんが、数年に一度でも太陽熱消毒をしておくと、その後の病気が出にくくなります。加えて、土の団粒化が進み水はけ・水持ち・通気性とどれも抜群のめちゃくちゃ良い土になり、栄養をきっちり吸い上げられる強い身体づくりにも繋がります!「土を一度リセットする」というイメージで、余裕があればチャレンジしてみてください。
太陽熱消毒の詳しいやり方は以下の記事で詳しく解説しています。


⑧防虫ネットでウイルス病の原因となるアブラムシをブロック
モザイク病のようなウイルスによる病気は、多くの場合アブラムシなどの小さな害虫がウイルスを運んでくることで広がります。そのため、「ウイルス病の予防=アブラムシの侵入をどこまで防げるか」が大きなポイントになります。
- 種まき・植えつけ直後から、畝全体を防虫ネットでトンネル状に覆う
- アブラムシ対策には、0.6〜0.8mm程度の目合いの細かい防虫ネットを選ぶ
- ネットと地面の隙間から入り込まれないよう、しっかり土やピンで押さえる
防虫ネットを張っておけば、アブラムシだけでなく、ほかの食害虫の被害もまとめて減らせます!そんな防虫ネットの具体的な張り方については、以下の記事で詳しく解説しています!



防虫ネットは害虫対策だけでなく、病気対策にも繋がるつながるんだね!
その上で、どうしても入り込んだアブラムシに対しては、フーモンなどを使った後手の対策でフォロー、という二段構えにしておくと安心です(次のセクションで詳しく紹介します)!
【予防の仕上げ】Zボルドーで防除効果アップ


土づくりや水やりなどの「環境づくり」を徹底していても、どうしても病原菌を防ぎきれない場面は出てきます。そんなとき、予防の“総仕上げ”として心強い味方になってくれるのが、銅殺菌剤の「Zボルドー」です!
初心者でも取り入れやすい!Zボルドーの3つの特徴
なぜ「Zボルドー」が初心者におすすめなのか?「家庭菜園で農薬を使うのは少し抵抗がある……」という方もいらっしゃるかもしれませんが、Zボルドーには初心者の方でも取り入れやすい3つの特徴があります。
- これ1本で幅広い病気をカバーできる
- 適用作物が「野菜類」なので、多くの種類に使える
- 主成分は天然にも存在する銅で、有機栽培でも使える
Zボルドーは「うどんこ病」や「べと病」など、家庭菜園でよく発生する多くの病気に効果を発揮します。病気の種類ごとに複数の農薬を買い揃える必要がないため、管理がとてもシンプルになります。
また、適用作物は「野菜類」と幅広く設定されています。トマト、ナス、キュウリといった定番野菜からマイナーな野菜まで、家庭菜園で育てるほとんどの野菜に使えるのは大きなメリットです。
さらに、主成分は天然にも存在する「銅」であり、その安全性の高さから有機栽培(オーガニック栽培)でも使用が認められている殺菌剤です。「口に入れる野菜には、できるだけ自然に近いものを使いたい」という方にも適しています。
Zボルドーの効果を高める!展着剤「フーモン」との合わせ技
Zボルドーを散布する際は、薬液を葉っぱにしっかり広げてムラなく付着させることが大切です。その役割を担ってくれるのが、「展着剤」としても働く気門封鎖剤の「フーモン」です。
フーモンは、薬液を葉にムラなく広げる働きに加えて、アブラムシなど小さな虫の気門(呼吸する穴)を物理的にふさぐ「気門封鎖剤」としての機能も持っています。
アブラムシは、厄介な「⑤モザイク病」のウイルスを運んでくる一番の要因です。Zボルドーとフーモンを混ぜて散布すれば、「カビなどの病気予防」と「ウイルスを運ぶ害虫対策」が一度に退治できる心強い組み合わせになります!ラベルに記載された使用方法と回数を守りながら、家庭菜園でも無理のない範囲で取り入れてみてくださいね。
Zボルドーとフーモンの具体的な希釈倍率や薄め方、実際の散布手順や注意点などについては、別の記事で写真付きで詳しくまとめています。ぜひこちらもあわせてチェックしてみてください!
まとめ|病気対策は“予防ファースト”で長く楽しむ
ここまで、家庭菜園で発生しやすい病気・症状や予防の基本、防除効果をさらに高める方法などについて、実際の栽培経験や写真を交えながら解説してきました。
家庭菜園における病気対策の極意は、一言でいえば「病気にさせない環境づくり」、つまり予防ファーストにあります。
- 「病気になる前」の予防を常に意識する
- 株間をあけて「風通し」と「日当たり」を確保する
- マルチで「泥はね」による感染を徹底的に防ぐ
- 病気を見つけたら「即除去」して周囲への蔓延を食い止める
- 有機栽培でも使える「Zボルドー」などの殺菌剤を賢く併用する
一度病気が広がってしまうと、そこから立て直すのはプロ農家でも至難の業。だからこそ、日々の小さな積み重ねが大切です。せっかく愛情を込めて育てている野菜たち。病気に振り回されるのではなく、正しい知識とアイテムを味方につけて、思いっ切り家庭菜園を楽しんでください!
ぜひ本記事を参考に、病気対策をしながら家庭菜園を楽しみましょう!
家庭菜園の始め方を知りたい!実際に始めたい方へ
本ブログ「金太郎の野菜づくり」では、初心者の方に分かりやすく家庭菜園を始められる方法を紹介しています!
家庭菜園をこれから始められる方は、こちらの完全ガイドもぜひご覧ください!





